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北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

水産庁への陸上養殖場届け出数662件 世界の養殖漁業 サーモン高い収益性予想 みなと新聞N.L.

2024-01-25 10:13:43 | 日記

 

2024年01月25日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[水産庁への陸上養殖場届け出数662件 世界の養殖漁業 サーモン高い収益性予想 みなと新聞N.L.]

みなと新聞ニュースレターは、水産庁が2024年1月11日に公表した同年1月1日時点の陸上養殖場の届け出数は662件で、このうち新規参入が相次ぐサケ・マス類は74件に上ったとリポートした。

オランダ農業組織向け金融機関の統轄金融機関“ラボバンク”(Rabobank)は今年2024年も世界の養殖漁業においてサーモンが最も高い収益性を維持するとの観測を明らかにしている。

2024年01月25日着信 “みなと新聞ニュースレター” 

水産庁が11日に公表した1日時点の陸上養殖場の届け出数は662件で、このうち新規参入が相次ぐサケ・マス類は74件に上りました。魚種の内訳はトラウトが38件、アトランティックサーモンを含むその他のサケ・マス類は12件となっています。  

同庁が2023年4月から陸上養殖業を届け出制として以降、養殖場届け出数の発表は初めて。大臣許可が必要であるウナギ養殖の他、古くから河川などで行う陸上養殖は除いています。養殖種類別の上位3種はクビレズタ(ウミブドウ)146件、ヒラメ132件、トラフグ99件と続き、バナメイは72件、ウニ類は65件でした。今回の発表は23年4月1日以降から23年内の届け出が対象。養殖事業者は生産量と金額の報告書を4月1~31日に提出し、水産庁は取りまとめて数量と金額を公表する予定です。  

都道府県別ではウミブドウ養殖が多い沖縄県が168件と最多。大分県55件、鹿児島県35件と続き九州が総数の51%を占めました。陸上は漁業権が関与しないため昨今、外資や水産以外の異業種の閉鎖循環式陸上養殖システム(RAS)による大規模生産を含めた新規参入が注目されていますが、国内の陸上養殖の主体が小規模生産である実態が改めて明らかになりました。  静岡県で大規模RAS施設によるアトランティックサーモンの生産に着手したプロキシマーをはじめサケ・マス陸上養殖に参入が相次いでいるのは、日本だけでなく世界で需要が安定・拡大しているためです。日本のサケ・マス22年輸入量は約23万トン(生鮮・冷蔵・冷凍)で、ラウンド、ドレス、フィレーなどに関しては8割以上がチリ産ギンザケ、ノルウェー産アトランティックサーモンなど養殖物が占めています。輸入分の何割かを国産に替えるとともに、「ご当地サーモン」としても輸入物などと差別化でき需要が見込め、さらに輸出も視野に入れるという動きです。  

オランダ農業組織向け金融機関の統轄金融機関ラボバンクは、24年も世界の養殖漁業でサーモンが最も高い収益性を維持するとの観測を明らかにしした―と北海道機船漁業協同組合連合会は伝えています。今年第1四半期では、エビ業界は供給過剰、需要低迷により振るわないとする一方、サーモン業界は引き続き高い需要により若干価格は下がるものの供給の増加が見込まれると予想。世界の魚粉供給も改善され、価格は正常化すると想定され、サーモン生産者にとって朗報となります。  

ラボバンクによると、エルニーニョによるペルー漁業への悪影響は薄れつつあるが、リスクは依然として残っているとし、魚粉需要は引き続き良好の半面、植物由来の代替品の価格低下の影響を受ける可能性があり、今年のサーモンの価格はこれに連動するとみています。サーモンの供給量はこの2年間減少しましたが、24年は劇的ではないにしても増加に転じると予想。主にノルウェーが改善、カナダ、英国、アイスランドも全体的な供給量の増加に寄与すると予想され、唯一の例外はチリだと指摘しています。

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