朝の一瞬は陽差しがあったが、終日断続的に雪が降り続く寒い一日となった。
昨夜降った雪は前触れのようで、これから24時間降り続くと、天気予報が告げていた。
昨日の深夜、突然ボワーンという爆発音とともに、顔の上に何かがパラパラと落ちてきた。
寝ぼけ眼で周りを見たら、薪ストーブの煙突の蓋とタールの固まりが散乱していた。
爆睡中のストーブの爆発だったが、瞬間に状況は判ったので、後片付けをして再び布団に入った。
真冬の今は、寝る前にストーブに薪を2~3本入れ、吸気孔を絞ってそのまま寝ている。
朝までチロチロと燃えて、最後はオキになるまで7~8時間は暖かい。
空気を最小に絞っているので、どうしても不完全燃焼で一酸化炭素ガスが発生し、燃焼室にたまってしまう。
そこへ何かの理由で急に酸素が取り込まれると、化学反応を起こして爆発する。
ぼやの状態でドアなどを開けた瞬間に、一挙に燃え上がるバックドラフト現象と同じである。
鋳鉄製の薪ストーブは機密性があるし、煙突も室内の分も入れて8m以上あるので、通常は空気が逆流することはない。
たまたま昨夜は風が強くて空気が逆流してしまったことと、薪が十分乾いていなくて一酸化炭素ガスの発生が多かったことが重なって爆発したのだろう。
本体が破裂することも、煙突の蓋が飛んで火を噴くことも構造的に考えられないので火事の心配はない。
一冬に1~2回は起こるが、いつも真夜中なのでびっくりの度合いが大きい。
朝起きたら、爆風で煙突にこびり付いていたタールが、部屋に飛び散っていた。
寒い日が続き、夜間も空気を絞って焚く日が多かったので、煙突内にたくさん付着してしまったようだ。
爆発より煙突火災のほうが怖いので、急遽煙突掃除をした。
ハリネズミのような道具を、繋ぎながら掻き落として行く作業は、煤が散って体も部屋も汚れてしまう。
薪ストーブの心地よい暖かさは、何物にも代え難いが、いつも人の手を煩わせる面倒な道具でもある。