Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

大宮の慎重策(4/20大宮対浦和)

2013-04-20 22:07:30 | 浦和レッズ
大宮は浦和の弱点は見破ったと公言し、前日練習を非公開にしてその秘策を試しました。浦和としては、大宮のような4バックのチームには1トップ2シャドーをおとりにして、アウトサイドの二人が面白いように空くところを攻めの糸口にしたいゲームプランだったと思います。

しかし、大宮の立てた策は敵ながら見事でした。ボランチ金澤を最終ラインに入れて急造5バックにしてしっかり引き、浦和の4-1-5の選手が誰もフリーになれない極端なマンツーマンを引いてきました。アウトサイドも前の3人も誰も空かなくなり、かといってズラタンとノバコビッチの2トップは無理に追いに来ないコンパクトな布陣で大宮が来ている以上、パスの出しどころがないという苦しい前半でした。

ただ、この布陣では大宮の攻撃も浦和のミス待ちです。たぶん、前半は0-0でいいから浦和を抑え切り、どこか勝負どころで布陣を変えて攻めに出ようというのが大宮のゲームプランだったと思います。この試合を分けたのは、DF那須の出血による一時退場でした。前半もロスタイムで、浦和はピンチになったら大きくクリアして時間を使えばいい場面でした。

しかし、大宮が右から入れたクロスのこぼれ球を、梅崎がミスキックして相手にボールを奪われます。これがきっかけになって大宮MF渡辺大剛に走り込まれ、低くて速いクロスをズラタンに合わせられ大宮が1点を先制します。0-0でもいい戦い方をしてきた大宮にとって、これは嬉しい誤算だったはずで、後半は守りを固める考え方に徹することができるようになりました。

後半、浦和は興梠や柏木が厳しいマークを逆手に取って、引き気味の位置を取ってフリーになる戦略を立ててきます。これでDFラインの前ではボールが持てるようになり、失点につながるミスをした梅崎も名誉挽回しようと、大宮DF下平との1対1を何度も挑みました。しかし、逃げ切る作戦だった大宮は、真ん中を固めシュートを打たせません。

遠めからシュートを打ったり、ロングボールで興梠の走力に賭けたりといった戦い方のバリエーションが欲しかった浦和ですが、苦しいはずの大宮もオフサイドラインだけはきっちり統率していて、興梠の俊足がオフサイドにかかってチャンスにならない残念なシーンも多かったです。

この結果、大宮は浦和を抜いて2位に上がり、唯一無敗を維持しているチームになりました。ダービーの敗戦は悔しいですが、まだリーグ戦は始まったばかりです。この大宮の対浦和の特別対策も、全チームに機能させるのは難しいはずで、まだリーグ戦もACLもこれからです。とりあえず、次の広州戦、勝って望みをつなげられるよう期待しています。
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3バックの復権(ACミラン対ナポリ)

2013-04-20 11:11:53 | ワールドサッカー
今日は埼玉ダービーが注目ですが、午前中はワールドサッカーを見るチャンスで、セリエAのACミラン対ナポリを見ていました。最近、欧州では一旦はすたれた戦術だと思われていた3バックが復権している印象で、イタリアでは首位のユベントス、2位のナポリが3バックです。今回はナポリに注目して見ました。

ナポリはウルグアイ代表FWカバーニが得点ランキング上位と好調です。トップ下のスロバキア代表ハムシク、FWパンデフあたりも点を取っています。このナポリの躍進を支えているのは取ってから縦に速く攻めるカウンターです。

同じ3バックのユベントスと比較すると、ユベントスはポストプレーヤーのブチニッチに収めてから周りの選手が次々上がってきますが、ナポリの場合はセカンドボールを拾ったら思い切って前に行っていいことになっていて、カバーニ、ハムシクといったあたりは速いドリブルを見せてチャンスを演出します。

相手のACミランがポゼッションタイプで前に人数を掛けているので、ナポリのカウンターはよく機能していて、セカンドボールを拾ったら一気にゴール前まで走るシーンは何度も見られました。スコアは1-1で推移して、勝てば2位ナポリに勝ち点1差に迫れる3位ACミランにとっては勝ちたい試合でしたが、最後の25分を見るまでは内容的には面白いと思っていました。

その最後の25分は残念な結末でした。ミランMFフラミニが足の裏を見せる両足タックルを出し、危険なプレーと判定され一発退場になりました。その後は両チーム入り乱れたり次々とイエローカードが飛び交って、荒れた試合になってしまいました。ミランは10人なので、途中出場のエルシャーラウィの個人技に賭けざるを得ず、結局この試合は1-1の引き分けに終わります。

ミランにとっては欧州CL自動出場権が得られる2位が遠くなった痛い引き分けで、次が首位ユベントスとの試合ですが、目標の2位は厳しくなりました。もっとも、今年はミランにとってはガットゥーゾ、セードルフ、インザーギといったベテランが去り、世代交代を一気に進めていた年なので、欧州CLを外さない結果を出しながらある程度結果が出たのは成果があったと思います。

逆にナポリの方は、この引き分けは重要な結果ですが、イタリアの場合こういう工夫と努力でのし上がったチームがあると、主力選手をビッグクラブに引き抜かれてしまいます。FWカバーニには数チームからオファーがあるという噂で、来季の欧州CLまで今のチーム力を維持するのは難しいと思います。
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