P.98 <体内時計とダイエットの関係>
1日3食きちんと食べている人の中にも、太る人と太らない人がいる。
学生を対象に調査してみると、
1日の食事量の半分以上を夕食で食べている学生は太り、
朝ご飯をしっかり食べて夕食は軽くしている学生は太りませんでした。
(中略)(日本大学の榛葉繁紀准教授によると)
私たちの体の中には、脂肪を取り込むために働く、
ある種のたんぱく質があります。BMAL1といいます。
BMAL1の分泌量は、1日の中で大きく変化している。
起床時からみると、14時間後から高くなり始め、
18時間後にもっとも高くなります。
朝7時に起きたとすると、夜9時から深夜の1時の間です。
夜9時から深夜の1時の間に血液中に脂肪があれば、
脂肪をせっせと取り込んでしまうというわけです。
食べ物によって消化時間が違いますが、
夜遅くに食べると太ることは間違いありません。
P.99 同じ量のエサをそれぞれ夕方6時と夜9時に時間を分けて与えた
2組のマウスの実験があります。
わずか4日間で夜9時にエサを与えたマウスのほうの体重が
約5gも増えました。マウスの体重は40gですから、
1割以上も体重が増えたことになります。
別の実験。同じ体重のマウスに1日1回高カロリーのエサを投与。
一つのグループは午後3時。もう一つのグループはトと6時。
1週間後、体重を測ってみると、
午後3時のグループでは、1.6gの増加。一方
午後6時のグループは 5.4gも増えていました。
P.100 この、午後3時という時間が、実は重要です。
BMAL1の発生率は、朝起きたときは25%くらいで、
午後3時に一番低くなります。
そこから上昇していき、深夜2時くらいにピーク(100%)に達し、
それからまた下降していきます。
つまり、午後3時に高カロリーの食事をしてもあまり太らず、
BMAL1が上昇に向う午後6時以降に食べると太るのです。
BMAL1は、暗いと増え、明るいと減っていきます。
日の光とは別のサイクルです。
夜遅くに食べていると、必ず太ってきます。
夕食は遅くとも午後8時から9時までには食べ終えるようにしたいもの。