1/15から3回に分けて、同じ著者の「100年ひざ」という本を紹介しました。
まだたくさん紹介したい内容があったのですが、
途中でこの本が既に出版されていたことを知り、先に読み終えたところです。
これもとても読み応えがあり、面白い内容でした。
整形外科医であり、手術の腕前も超一流、執刀大好きという著者ですが、
「なにが一番、患者のためになるか?」を第一優先とする点が尊敬できます。
p.18 膝の激痛で歩けなくなり車椅子で来院された方が、術後1~2週間後には
一本杖で歩いて帰られるという、ちょっとした奇跡をチームで生み出せる
最高の仕事だと思います。
でも、手術には、同時にデメリットもあります。どんなに注意深くしていても、
手術後に、感染症、血栓症(脳梗塞、心筋梗塞、肺梗塞)などを引き起こして
しまうこともあるのです。これらの落とし穴を巧みに避けて、歩けるという
ゴールをめざします。
p.39 からだに備わる奇跡的なメカニズムは、感動してしまうほどで、
人間のからだは自分で自部員を元どおりに治すシステムを持っていることを
日々みせつけられます。それを有効的に働かせることが大切です。
きわめて精巧につくられた人体のすばらしさ。それを肌身で感じている僕には、
「ひざが痛んだら、すぐ手術!」なんて安易には思えないのです。
どんなに精密に作られていたとしても、人間が作った「製品」が、
精密な人体に勝てるわけがない、と。
p.20 いちばん大切なのは、「意識から変えていく」ということ
(中略)「原因を見て、それと向き合う」と言う意識です。
痛みや不調と言う結果ばかりに追われるのではなく、
「この痛みはどこからきていりうのだろう」
「原因は何だろう」という視点を持つということです。
p.21 「原因があるから結果がある」という現実は、
なんらかの「原因」の「結果」なのです。
「原因があるから結果がある」というのが自然界における法則です。
原因を正せば結果はもちろん変わります。ですから痛み止めを飲んだり
サプリを飲んだりして、結果だけを変えることには、はっきり言って
意味がありません。原因がそこにある限り、結果はまた同じように再現
されるからです。このことが今回私がお伝えしたいすべてだと言っても
いいでしょう。原因をそのままに、逃げようとか、見ないようにする
のではなく、原因をきちんと知り、取り除いていく。
この本はそんな本だと思ってください。
原因にはメンタルな面もあるので、そう簡単には分かりません。
私自身の膝痛も「山行での使い過ぎ、食べ過ぎ、球技から来た骨盤歪み」が
原因でした。自力整体に出会い、上記の全てを実行し、やっと解放されたのです。
誰しも「一刻も早く、痛みから解放されたい」と思うのですが、
一歩踏ん張って、考える作業を大切にするドクターは素晴らしいと思います。
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