こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

新緑に魅せられての散策、赤城山にて、2014年6月上旬

2014-06-01 | 赤城山

今日の天気予報では、関東地方北部に猛暑のマークが付けられている。あの異常な寒さの記憶が消えないうちに、真夏日の到来とは。この頃の気象変化は実にハードである。さて、赤城山に青山緑水の時季が到来した。ここでの新緑の彩りは多様で鮮やかである。

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昨日(5月31日、11-14時)の画像から

鳥居峠にて(1)、覚満淵、大沼、駒ヶ岳・黒檜山(右)、五輪尾根(奥)、地蔵岳(左)方向。

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鳥居峠にて(2)、覚満淵、駒ヶ岳・黒檜山方向。

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鳥居峠にて(3)、覚満淵、大沼、五輪尾根(奥)方向。

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新葉が真の緑色を帯びている。2週間前、アカヤシオの花、残雪、枯れ野、枯れ木の景色に、私達はレンズを向けた。昨日は、我が目を疑いたくなるほどの美しい緑が眼前に広がっていた。劇的な季節のの移ろいに、私達は感動しながらもいささか戸惑いを感じた。なお、最高気温は麓(前橋)で34℃、鳥居峠(1300 m)で25℃であった。

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「2週間前に撮った画像から」

鳥居峠にて、覚満淵、大沼(奥)、五輪尾根(奥)方向(5月15日)。

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篭山のアカヤシオの花は見頃となっていたが、新緑は目立たなかった(5月15日)。

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私達は、鳥居峠からの林道を経て、利平茶屋方向に向かった。

新緑と篭山、12時頃。

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鳥居峠からの林道にて、尾根(利平茶屋)方向。

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アカヤシオの花が目立った尾根も、2週間ほどで緑のそれに変身した。

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林道から利平茶屋公園に下る分岐点。

先週の雹で叩き落とされたのであろうか。分岐点からの道に、シロヤシオ(別名、ゴヨウツツジ、シロヤシオツツジ)の花びら、蕾、そして新葉がかなり落ちていた。剪定したときのような葉の香りに包まれて、私達は1/4ほど下った。突然、上空から大きな雷鳴が響いてきた。雷鳴が聞こえる範囲では、落雷を覚悟する必要がある。私達は利平茶屋に向かうことをあきらめた。

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林道は小地蔵岳や長七郎山の東側(山腹)を通っている。道には落石が多い。

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小沼周辺にて。

雷鳴は聞こえなくなり、強い日差しが戻り始めた。水面は小沼、左奥は黒檜山と駒ヶ岳、右は小地蔵岳から長七郎山への尾根だ。間もなく、ダケカンバなどの新緑が鮮やかになるだろう。

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ミツバツツジは開花が始まったばかりであった(13時頃)。

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シロヤシオでは、まだ蕾や花が少なかった。

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アカヤシオの花、赤城山・篭山・鳥居峠付近にて、2014年5月

2014-05-16 | 赤城山

11日(日曜日)は、篭山や鳥居峠付近で、アカヤシオの花を友とともに見てまわった。ところで、アカヤシオには、アカギツツジ、イワツツジ、ヒメツツジなどの別名がある。これらのうち、アカギツツジはアカヤシオが赤城山の多いことに由来する。

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遠来の友(3人)が合流場所に到着する前に、鳥居峠で東方向の展望を撮ってみた(8時頃)。

中央奥に見える非対称的山形は鳴神山(980 m)だ。

そして、この山の右奥に筑波山が微かに写っている。峠と筑波山とは直線距離で90 kmほど離れている。

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アカヤシオの尾根(右手前)で、花の彩りが薄くなっている。前々日の気まぐれな天候(強風、降雨、降雪)で、花が散ってしまったようだ。とは言え、前日(10日、土曜日)からのポカポカ陽気によって、風雪に耐えた蕾が開き始めていた。

 

「篭山にて、10-11時」

 

篭山はロックガーデンとなっている。右奥は黒檜山(駒ヶ岳)、左側は大沼と覚満淵である。

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紺碧の空とアカヤシオ(アカギツツジ)

 

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 地蔵岳方向。蕾よ開いてくれ、遠来の友のために。

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アカヤシオ(ここではアカギツツジ)の花、地蔵岳を背景として。篭山では、淡色系の花が多い。

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背景の水面は覚満淵と大沼である。

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開花がかなり進んでいる木を選ぶ。

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この日の友とガイド役、(3 + 1)人

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ロックガーデンと雪が残る小地蔵岳

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駒ヶ岳への尾根で花を探したが.......。

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ロックガーデンを離れて、私達は林道と分岐を経て利平茶屋方向に少し下ってみた(11-12時)。

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林道にて、12時頃

ツツジが尾根の稜線に点在している、点在から連続への変化を期待して。なお、奥の山波は袈裟丸山である。

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昨日、篭山はツツジの群生地らしくなっていた(霧雨が止む瞬間を待って)。昨夜と今夜は強い風が吹いている。花は風に耐えられるだろうか。耐えてほしい。撮影、15日15時半頃。

 

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冠雪の赤城山を眺めて、2013年12月

2013-12-25 | 赤城山

一作日(23日)は快晴の穏やかな祝日であった。ところで、今年は冠雪の山々が風景となる時季の到来が早い。私が住んでいる市街地では、あたかも望遠レンズで引き寄せられたかのように、雪を被った赤城山が家並みの背後に見える(錯覚だろうが)。

 

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さて、私達は郊外(赤城山の麓)にある展望スポットに向かった。このスポットは自分達が見つけた秘密(笑)の場所だ。ここでは、送電鉄塔や送電線に邪魔されることなく、赤城山を南側から眺めることができる。

 

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赤城山は複式火山(太古の時代)であり、山名は中央火口丘、側火山、外輪山などの総称だ。上の画像において、左から鍋割山(扁平形山頂)、荒山、地蔵岳 (扁平形山頂、中央火口丘、無線中継アンテナ)、長七郎山、駒ヶ岳、黒檜山である。これらのうち、鍋割山や荒山が最南端の位置にある。


鳥瞰図(カシミール3D、設定高度2000 m)

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赤城山の裾野が富士山のそれに次いで広い。しかし、最高峰の黒檜山においても、標高は1828 mである。この山での広さと高さのアンバランスを補うように、私達が眺めたときは飛行機雲などが上空に漂っていた。


荒山から黒檜山までのクローズアップでは、地蔵岳山頂(1674 m)の白さが目立つ。

山頂が木で覆われていないからである。

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なお、鍋割山(なべわりやま、1332 m)との名は鍋が半分に割れたような形に由来する。

この山を麓(南側)から登るとき、かなりのアルバイト(急登)を強いられる。

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余談ながら、この展望スポット付近で眺める浅間山や榛名山なども魅力的である(西方向)。

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そのうちに、朝陽や夕陽を浴びる冠雪の赤城山を撮ってみたい。しかし、間もなく吹き始める冷たい赤城おろし(上州名物、空っ風)を思うと、身が縮りそうになる。

 

撮影: 23日午前10-11時頃、EOS 6D、広角と望遠レンズ(70-200 mm)使用。


赤城山、小沼湖畔のツツジ、2013年6月上旬

2013-06-08 | 赤城山

赤城山の小沼は水面標高が1470 m、周囲約 1kmの旧火口湖である。そして、小沼は長七郎山(左側)、小地蔵岳(左側)、地蔵岳(右側、旧中央火口丘、山頂に電波中継所が設置されている)で囲まれている。


黒檜山(山頂)で見る小沼(6月1日撮影)

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小沼の湖畔には、シロヤシオ(ゴヨウツツジ)、トウゴクミツバツツジ、レンゲツツジ、ヤマツツジ、ドウダンツツジなどが自生している。赤城山では、白樺牧場付近がレンゲツツジの群生地としてよく知られている。しかし、小沼湖畔は、黒檜山の裏側や五輪尾根と同様に、静かな雰囲気のもとで、花を楽しむ場所となっている。ここでの画像は、一昨日(6月6日、17時頃)に撮った。このときの天候は曇り(ときに薄日)であった。

 

シロヤシオ(ゴヨウツツジ)
このものは水面側に多く生えている。そして、水面からの水蒸気によるためであろうか、花弁には潤いと透明感が感じられる。ツツジには、湖畔にあることの真骨頂が表れている。

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トウゴクミツバツツジの花においても、魅力的な色を保たれていた(多分、水蒸気の効果によるものであろう)。

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トウゴクミツバツツジ:花期は5月中旬から6月下旬である。低木が多い。花名は関東の山地(標高1000 m以上)に多く自生していることに由来する。


 

レンゲツツジの蕾や花。

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ヤマツツジでは、開花の程度において水面側と山側との間に差があった。後者では花がかなり開いていたが、前者では画像のような株があった。ちなみに、湖面からは幾分寒さを感じるほどの風が吹いてきた。

 

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終わりに、白樺牧場でのレンゲツツジ(6日17時半頃)。

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赤城山、黒檜山、2013年6月上旬

2013-06-05 | 赤城山

私達が着いたとき、休む場所を見つけるのが難しいほど、山頂は団体客を含む登山者で混んでいた。あまりの人の多さに、私達は驚いた。

やがて、人々が去り、静寂さが戻った(鳥居、山頂近くにて)。

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黒檜山の標高は1828 mである。山頂では、ツツジの蕾がほとんど開いていなかった。また、山頂に林立するダケカンバでは、芽吹きが始まったばかりであった。

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ところで、黒檜山は展望の名峰であると言われている。国内3000 m峰14座のうち、12座が山頂から見えるとのこと(KASHIMIR 3D、パノラマ展望図集(全国の山頂から))。しかし、この日、遠方の峰は霞の彼方であった。


山頂にて、赤城山五輪尾根(右)と鈴ヶ岳(中央やや左の鋭峰)。昨年、五輪尾根では、ツツジなどの花が美しかった。

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山頂にて、自分達の街の方向(東)

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山頂でのんびりしているうちに、15時過ぎとなってしまった、ところで、裏側はツキノワグマの生息区域でもある。下山時、熊鈴を大きく鳴らして、二人とも周囲の状況に神経質にならざるをえなかった。

カメラでは、望遠レンズの使用を避けた。仮に遭遇したとき、こちらが銃を向けていると相手に誤解されては困る。以後の画像は、50 mm(EOS F1.8(II)、新品価格1万円程度)の単焦点レンズで撮った。


登山道沿いにて、火山灰地でのパイオニアプランツ(先駆樹)が見事な大木になっている。

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登山道は全般的によく整備されている。しかし、僅かの区間には、かつての火山活動を思わせる痕跡(岩の重なり)がある。

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ところで、このような箇所において、岩の僅かな割れ目に活路を見出したマイズルソウが花を開こうとしていた。このしたたかさに、私達は心を動かされた。

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17時を過ぎたが、花見ヶ原でのヤマツツジなどには、午前中とは一味違った美しさが醸し出されていた。当然のことながら、この時刻に花見をしているのは私達だけであった。黒い毛のものには出会うこともなく、私達は夕刻での雰囲気をしばし味わうことができた。

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さて、スタート地点に戻り、車のドアを閉めたとき、周囲に鹿の姿が見え始めた。相手もきっと安心したのであろう。

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赤城山、黒檜山の北側にて、ツツジの花、2013年6月上旬

2013-06-03 | 赤城山

赤城山の黒檜山は、自分達の街でもっとも高い山陵だ。この山では、南側(大沼側)から登る人々が多い。それ故に、南側を表とするならば、北側は裏となる。

 

市街地(群馬県桐生市)で見る赤城山(部分的画像)、撮影日、2013年元旦(早朝)、市街地を流れる渡良瀬川に架かる橋にて。 右側(北側)から、黒檜山(最高峰、1828 m)、駒ヶ岳(1685 m)、鳥居峠、小地蔵岳(1574 m)、長七郎山(1579 m)、地蔵岳(1674 m)。

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黒檜山の裏側(上の画像、右側斜面)を登ることも面白い。裏側では、表側と異なってツツジが多く自生しているからだ。登山口は花見ヶ原森林公園キャンプ場(群馬県桐生市、標高1200 m)である。

キャンプ場からの登山道には、ツツジについての説明がある。

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先週土曜日(6月1日)、私と家内はツツジ見物を兼ねてキャンプ場から山頂までを往復した(標高差 + 600 m(-600 m)、歩行距離 約8 km、歩数 約20,000、10 -17時)。

キャンプ場では、ヤマツツジの花が見頃となっていた。

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レンゲツツジは、まだ一部が開花した状態であった。ところで、 群馬県では、レンゲツツジが県の花となっている。群生地(例えば、赤城山白樺牧場)があるためだろうか。私はその理由をよく知らない。仮に、カッコソウ(鳴神山固有種)が県の花に選ばれるならば、独自性を重視した選定の結果ということになるだろが。


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ヤマツツジの美しさで、私の足は止まり勝ちとなった。同行者(家内)は、これから登らければならないと、時の経つのをを気にし始めた。この頃は、美しい花や景色に出会うと、撮ることに気を取られて、私は時間と場所の状態(環境)を忘れてしまう。そして、アクシデントに出会う。このときは、足許に切り株があった。その結果は? 転けてしまったが、カメラとレンズは無事であった。

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登山道沿いでは、標高が上がるにつれて、ツツジの種類が変わっていく。これが裏の道を歩くことの面白さだ。とくに、笹藪の向こうで咲くトウゴクミツバツツジの花は美しい。

見れば、道からツツジまで薮漕ぎをした形跡がある。近くで花にレンズを向けようとしたのであろう。ところで、笹藪の中では、何がカメラマンを待ち構えているいるかわからない。例えば、蜂、マダニ、ツツガムシ(新型のものについては、群馬県も安全地帯でないようだ)、そしてマムシ(蛇)など。今回も、重さを我慢して持ってきた望遠レンズが役に立つ。

 

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別の場所にて

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場所によっては、アカヤシオと思いたくなるほど、優しい色の花が開いていた。

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ゴヨウツツジ(シロヤシオ)について。地に落ちた花弁を見かけたが、開花が現在進行形のものはほとんどなかった。

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登山道沿いで、アズマシャクナゲが花を開いていた。黒檜山において、シャクナゲに出会う機会は多くない。そのため、この木は貴重な存在だ。嬉しいことに、シャクナゲは順調に成長している。

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山頂付近で、小沼、長七郎山、小地蔵岳、駒ヶ岳を望む。新芽の色の違いによるものであろうか、駒ヶ岳の山肌の色は他の山のそれとは異なっている。ともかく、赤城山には多様性がある。

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