新年が始まってから十日余りが過ぎた。今年も昨年と同様に、家族が集まって新年を祝うことができなかった。少人数で靜かに正月を迎えたと言いたいけれども、このことがいまだに残念に思えてならない。さて、当地では、冬晴れの日が元旦から多かった。いささかオーバーな例えながら、空にレンズを向けると、ダスト・デリート・データ(ソフトウェアでカメラセンサーでのゴミの写り込みを消すためのデータ)が得られるほど、空気は澄んでいた。しかし、放射冷却現象によって、朝夕では散策が億劫になるほど底冷えが強かった。
ところが、今週日曜日の夕刻では天候が急変し、雪をもたらしそうな雲が上空を覆った。
しかし、サンセットの時間帯に入ると、輪郭ははっきりしないものの、夕陽が直視できないほど眩しく輝いた。
サンセットの瞬間が迫ったとき、数十キロほど離れた位置にある群馬県西部の山並みが浮き出てきた。
この有様に、光景の変化を求めている当方は、ある種の予感でかなりの好奇心をそそられた。
この時季、夕陽は百キロ以上も離れている八ヶ岳連峰(長野県)に沈むからだ。
次に続く
1月9日午後4時半過ぎ、桐生川堤防にて(桐生市)。