こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

上弦の月、そしてそれによる恒星食を撮ろうとして(6月14日)

2024-06-16 | 月、月光彩雲

何か折り目のときに(細い月、上弦、満月、下弦、月食など)、月にレンズをわたくしは向けたくなる。多分、中学生のときに手製の屈折望遠鏡で月面を眺めたときの感動が心の片隅に残っているからであろう。また、「芭蕉葉を柱に懸けむ庵(いお)の月」との「美」に対する芭蕉の積極性に感嘆しているからだ。ちなみに、満月(望)になる頃、月は夕刻に近くの尾根から昇る。

さて、14日、月は上弦に達した(14時18分(正午月齢7.6))(群馬天文台HP > ぐんまの暦)。

ここでは、20時頃と22時頃の撮った画像をアップする。

20時頃(薄い雲が月の位置に浮かんでいたので、月面は赤味を帯びていた)

 

22時頃(雲が離れたときに)

 

ところで、上弦のときは、月面にX字型などの模様が浮かび出る。このことについては、layout3さんのgoo blog「煙草と珈琲とお月様 」をご覧いただきたい。

layout3さんの画像と説明を頼りにして、その模様の位置を「→ 」で示してみた。Xは三つのクレーターでの稜線が太陽光を浴びて浮き出ることに起因するとのこと。画像は望遠レンズ(320 mm 相当)と一眼レフで撮ったものをトリミングで拡大した。

 余談ながら、Xの下には字体Lに見えるような模様が写っている。


先月、上弦から2日後に撮った画像を添えた。この画像において、X模様は言われれば判然できる程度になっている。

 

上弦に近い時間帯で月をターゲットにするならば、もっと早い時刻に撮るべきであった。しかし、太陽光を受けていない部分での地球照(地球からの太陽光の反射)を、わたくしは同時に撮ってみたかった。そのため、天空が暗くなってから撮影をはじめた。


地球照を撮るため、撮影でのISO感度は 2,000 から 10,000 に設定した。感度を上げた結果、ゆっくりと月に近づく天体があることに気づいた。天体は恒星「おとめ座 β 星 ザヴィヤヴァ(3.6等星級)」であった。この日、このものが上弦の月によって隠された(星食、潜入)(平塚市博物館HP)。

20時にて



22時にて (かなり地球照部分に近づいた)




 

食は22時30分からはじまるとのことであったが、その頃には厚い雲が月の位置に流れてきた。結果として、おとめ座 β 星の位置が判別できなくなった。この天体と地球照が接する場面を待ったが(蚊の攻撃を受けながら、無念)。

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余談ながら、今夜は月が厚い雲で隠され、雨が降りはじめた。