野球を観にいくのにこんなにワクワクするのも久しぶりだ。
しかも大嫌いな箱庭球場「東京ドーム」。
この日は年に一度のモルツ球団のゲームである。
モルツ球団の試合はなんと言ってもうまいモルツが安く飲めるところがいい。
しかも、今年は2年連続セレクションの最高金賞を受賞した「ザ・プレミアム・モルツ」が飲める。
ワクワクしないほうがおかしい。
席は右翼スタンド最前列。
こんなの初めて。 . . . 本文を読む
8回2死。代打で登場した広島の嶋重宣が0-2からのストレートを狙いすましたかのように強振。打球は美しい角度で横浜の夜空に舞い上がる。
その瞬間、1点リードで、この回の頭からリリーフした横浜の加藤武治が両手をあげて打球の行方を追う。
オーバーフェンスしてしまうと、ここまで丁寧な投球で広島打線を抑えてきた横浜先発の吉見祐治の白星を台無しにしてしまう。
だが無情にも、嶋の放物線を描いた打球は右翼 . . . 本文を読む
2塁走者の井生崇光がホームインした瞬間、3塁側ベンチの原辰徳監督は険しい表情になって一言何か呟いた。
讀賣のサヨナラ負け。とうとう今季3度目の5連敗だ。
原監督の言いたいことはもっともだった。
何しろ、讀賣は9回裏、2死2塁の場面で外野手を極端な前進守備にシフトさせた。広島の打者が東出輝裕である事を考えれば当然のことだった。そして、東出は讀賣の守護神豊田清の変化球を捉え、豊田の足 . . . 本文を読む
7月2日の中日VS広島10回戦の試合前、カープベンチのホワイトボードに「新井打て」と書いた犯人は、何を隠そう前田智徳キャプテンだ。
このエキセントリックな職人はたまに粋なことをしやがる。
さて、昨年までの新井浩貴選手は黒田博樹投手が先発した試合で大抵ポカをやらかした。そのとき、黒田投手の形相は鬼のようだったし、一度、失策した新井選手に「アライ~っ」と怒鳴っているのを、テレビ画面から見たこと . . . 本文を読む
しかし、ぶったまげたよ。
日刊スポーツで広島カープの木村拓也選手がトレードされた記事を読んだときにはさ。そりゃ、確かに今季は新監督マーティの構想に入らずに、開幕からずっとファーム暮らしだったかもしれないけれど。
しかし、キムタクはチームにとっては欠かせない選手の一人だと今でも思うね。
出場機会を望んで自らトレードを志願したのか、或いはチームが放出したのか、分からないけれど、(自身のコメン . . . 本文を読む
今季から広島カープの指揮を執るマーティ・ブラウン監督の守備隊形に賛否が分かれている。
ブラウン監督は自身の経験則から一塁手、三塁手をそれぞれ一塁線、三塁線から1~2mほど2塁ベース方向に寄せて守らせる。それに従い遊撃手、二塁手も2塁キャンバスに寄る形だ(外野のシフトも同様に中堅寄り)。つまり、二遊間が狭くなり、三遊間と一二塁間もこころ持ち狭くなる。
ブラウン監督の中での統計上の考え方だから、 . . . 本文を読む
勝ち負けを左右するのはほんの僅かな差だ。
だが、そのほんの僅かな差には厳然と勝負を決する違いがくっきりと現れる。勝者には、その差は必然であって、敗者には不運という名の偶然が勝負を分けるようにさえ見える。
例えば、いい当たりの打球が野手の正面をつく。攻撃している側は「不運だった」となるが、守る側では「投手の球威が勝っているからだ」とか、「予め、守備位置を変えていた」となるだろう。
だが、4月 . . . 本文を読む
昨年、このブログにて広島カープの山本浩二監督とサッカーJリーグFC東京、原博実監督の辞任を要求する文章を書いた。
この記事が端緒となったわけでもないが、その後両監督は辞任。今季から両チームは新監督の下で新たなスタートをきっている。
しかも、その両監督とはそれぞれが外国人監督なのである。
さて、すでにリーグ戦が開幕したJリーグだが、当のFC東京監督、アレッシャンドロ・ガーロ監督の戦績はは . . . 本文を読む
李承のアーチは美しい。
ワールドベースボールクラシック、ラウンド2の米国戦、初回に飛び出した李の本塁打は角度45度で美しい放物線を描いた。
李の本塁打が美しいのは、インパクトの瞬間からフォロースルーまでが非常にしなやかで、決してパワーに頼った打撃ではないからだろう。
しかし、体のバネはやはり見栄えがする。
球を待つまでのフォームは自然体に構えているのだが、呼び込むまでが独特だ。始動は . . . 本文を読む
「アジアでは日本が一番強いという自負がある」
ワールド・ベースボールクラシック(以下WBC)日本代表 王貞治監督の弁だ。
しかし、果たしてどうか。
筆者は既に00年のシドニー五輪の予選から、日本がアジアで断トツに強いわけではなくなったとみていた。
五輪において初めてメダルを取れなかったシドニーでの3位決定戦など、対韓国戦において、既に日本野球のアジア最強説は破綻したと感じている。
. . . 本文を読む