雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

コンポジットは ”少数精鋭” それとも ”数は力” ?

2013年04月07日 | 画像処理のはなし
3月15日に撮影したおおぐま座のM81&M82は、「天体アルバム2013」に認定しました。

確かに透明度にも恵まれ、オートガイドもうまく機能したのですが、不満な点もありました。
それは、北天の対象だったため、珍しく南中前から鏡筒を極軸の西側に配置して撮影開始したのです。
その結果、対象天体の高度が高いうちに鏡筒が三脚に当たってしまい、
総露光時間は2時間に足りませんでした。

その一方で3時間以上の総露光時間をかけたのに、日の目を見なかった画像があります。
3月6日amに撮影したもので、10分露光で19枚も撮影しています。
(掲載画像は「(改良型)雲上流 流れ抑制術」を施した後コンポジットし、簡単な画像処理をおこなったものです。)

なぜこの画像が日の目を見なかったかというと・・・
撮影開始前に三脚に足があたってしまい、極軸がわずかずれてすべて星が流れてしまったのです。
(オートガイドの効果で、カメラモニタでも流れが小さく気づきませんでした。)
この流れた画像10分×19枚の中から良さそうなものを、3月15日に撮った画像
(15分×2、10分×8枚)に加えてコンポジット(加算平均)したらどうなるか?

やってみました。
6日の画像からはコンポジット枚数を揃えて10枚を選びました。(総露光時間210分=3時間30分)
一見すると少し拡大表示している様に見えますが、
銀河の淡い周辺部まで広がって見えるようになったための、目の錯覚です。
(ウソだと思ったら、ものさしで図ってみてください。)

(下の画像が6日の画像を加えたもの)

むろん、星の流れた画像を加えて解像度が増すなどという事は考えられませんが、
矮小伴銀河などかすかな部分の写りなどでは、効果が出ているのではないでしょうか?


「 (改良型)雲上流 流れ抑制術 」 の提案

以前の記事 の中で、
撮影画像で星が流れてしまった時に、”比較暗”を使った抑制(ごまかし)方法の説明を行いました。
前回のポイントは、そのまま同じ画像同士を”比較暗”でズラすと
風のような流れが残るため、一方を「少しぼかす」というものでした。

今回提案する新しい方法は、コンポジットを前提として、
自画像ではなく、次に撮った画像」と”比較暗”を行う。というものです。
この方法だと、ぼかさなくても風のような流れは発生しません。

星が流れて困る」という人は試してみてください。
ただしあくまで”ごまかし”だという事をお忘れなく。


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故障したCooled60Dの販売元より本日連絡をいただきました。
改造元とも相談して別途連絡をいただけるようです。
気持ちとしては、冷却デジ一眼はもう無理かと思っているのですが・・

雲上くもがみ
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コメント (2)
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