午前中、くりのみ会《教育とカウンセリングコース》でした。
午後は、知り合いのお寺の聞法会にまわりました。
講師は、大谷大学名誉教授・幡谷明先生
演題は、「倶會一處」
先生は、1928年生まれの83歳。
島根県浜田市から、本日上京されたそうです。
お元気な90分のお話でした。
配布の資料の中に、宗教学者の山折哲雄さんの『大震災に思う』がありました。
この文章の中で山折さんは、昭和40年ころの岡潔と小林秀雄の対談『人間の建設』からの引用をしていました。
『人間の建設』は、ちょうど私が大学生時代に一番に感銘を受けた一冊。
本当になつかしい気分にさせたいただきました。
山折さん文からの引用。
いま私が痛切に思いおこすのが、数学者の岡潔の言葉である。昭和40年のことだったが、小林秀雄との対談『人間の建設』の中でかれはこんなことをいっている。
20世紀は理論物理学の時代だとよくいわれるけども、しかしその科学の王者がやったことといえば、まず第一に「破壊」という仕事だった。原水爆の発明がそうだったではないかという。そして第二に自然科学やったのが「機械的操作」だった。工学的テクノロジーの異常な発達であり、それが今日の驚異的な「遺伝子操作」にまでつながっている。つまるところ自然科学は「葉緑素」一つ創造することはできないのである、と。
岡潔が真にいいたかったのは、科学技術よ、おごるなかれ、ということだったのではないかと思う。いま進行中の「原発の危機」に遭遇して、胸のうちに去来する私の痛切な反省である。