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プータンに見た「逝きし世」 毎日新聞・時代の風

2012年07月15日 23時18分48秒 | 日乗

毎日新聞の、
月曜日  山田孝男さんの「風知草」
日曜日  西水美恵子さんの「時代の風」
を注目している。

本日の「時代の風」は、西水さんが15年前に世界銀行の仕事で初めてブータンに出かけた時の体感を、渡辺京三著『逝きし世界の面影』平凡社2005年に重ねて、文明の喪失と国家の存続について展開されている。

本文の中で引文されている渡辺京三とブータン雷龍王4世の文と西水さんの文を紹介しよう。

渡辺京三
「私にとって重要なのは在り日のこの国の文明が、人間の生存をできうる限り気持ちのよいものにしようとする合意とそれにもとづく工夫によって成り立っていたという事実だ」

雷龍4王
「我らの国は少人口の小さな国であるがゆえに、国家固有のアイデンティティーを守る以外、独立国家の主権を擁護する術を持たない。富や、武器、軍隊が、国を守ることはできない。…『水が出た後、水路は造れぬ』のことわざ通り、ことの始めから異邦文化を避け、我らの文明を献身的に責任をもって慣行とせねばならない」 

ご存知の通り、ブータンでは国語や民族衣装を奨励している。


西水美恵子
「4世の政治哲学“国民幸福度”は、文明の持続的発展を国政の中心に置く。日本でも知名度が高まりつつあるが、その真意が包括的な危機管理にあると知る人は、少ない」


西水さんの文章のキーワードは、「文明の持続的発展」と捉えました。

実は、金曜日の【くりのみ会】で、私は、「処」「想」「歴史」の三つの言葉を使ってお話をさせてもらったのですが、「文明の持続的発展」とも重なります。

日本人にとって「文明の持続的発展」の中心は、何といっても仏教でしょう。

ところが、最近の日本人は、情けないことに仏教というとお葬式としかつなげなくなってしまいましたねー。

冗談に言うのですよ!
「天国に行ったら、青い目の人ばっかりですよ。そんな国に逝きたいのですか?おじいちゃん おばあちゃん おとうちゃん おかあちゃん しんせきやともだちにもあえませんよ」と。


仏教は、「慈悲 智慧」の教えです。
また、「自利利他円満」の教えです。

道元さまは、
「仏道をならうというは 自己をならうなり
 自己をならうというは 自己を忘れるなり」

と教えてくれています。

仏教を勉強することは、「文明の持続的発展」に直結する道だと思います。

 

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