枕言葉(枕詞)。
昔、昔のその昔、中・高校時代の古文の時に、枕言葉(枕詞)のいくつかを暗記させられた記憶はあるが、以後、その方面はぽっこりと穴があいている。
12月に、ある小学校の保護者向けと、ある区の栄養士さん向けの講師の依頼を受けている。
役不足。お断りしたのだが、浮き世の義理もありお受けした。
お受けしたものの、何を話したら良いものだろう?(鬱 ウツ… )
マア、生涯一教師として、可もなく不可もなく、平凡で取り柄のないままに退職。
何とかやってこれたのは、カウンセリングとの出会いと師匠&先輩の方々の教えがあったからのことだろう。
平凡な教師道・カウンセリング道、その実践の中から話題を見つけてお話をさせてもらうことにしよう。
それしか、できないのだから。
一応、予習として、講演の柱として、「心身」or「身心」の話をしようと考えている。
道元の『正法眼蔵』の中には『身心学道』の一巻があり、言葉としては「身心一如」もある。
『心身学道』でもなく、「心身一如」でもない。
ちなみに、文科省のホームページで「心身」と「身心」で検索してみると、
「心身」…3720件
「身心」…28件
圧倒的に、「心身」が主流のようである。
「心身」でも「身心」でも良さそうだが、以前、ゴルフの青木功プロが「身心」を支持していた記事がでていたように思う。
カウンセリング研究会【くりのみ】を主宰して、毎回『正法眼蔵』の素読をしてい私としては、当然「身心」派である。
さて、「枕言葉」に戻ろう。
この数日、山本夏彦の随筆集を読んでいる。
『世は〆切(シメキリ)』
著 者 : 山本夏彦
発行所 : 文藝春秋社
平成8年1月15日 第一刷発行
本書の中に、「むらぎも」のタイトルの一文がある。
先ずに、夏彦は、大江健三郎がタイトルの名人であると述べている。
大江には、『芽むしり仔撃ち』『見る前に跳べ』『万延元年のフットボール』があると。
続いてのタイトル名人は、中野重治。
『歌のわかれ』『甲乙丙丁』『むらぎも』がある。
「むらぎも」は、「心」にかかる枕言葉で、群肝と書くそうです。
他のところで「むらぎも」を調べてみると、「五臓六腑の意味で生々しい心を表現したい時に使う」言葉だそうだ。
不勉強で、「むらぎも」は覚えていませんでした。
茜さす→紫
足引きの→山、尾の上
天の原→ふりさけ見る、富士
青丹よし→奈良
久方の→天(あめ、あま)
etc
を、中・高校時代に暗記させられていましたねー。
夏彦は、良寛の歌を引きます。
むらぎもの心楽しも春の日に 鳥のむらがり遊ぶを見れば
講演で、「心」関連のネタとして使えそうです。
「心」だけでは、片手落ち。
「身」関連も、何か必要ですね。
勉強しなくては・・・!
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