黒野伸一の「万寿子さんの庭」読んだ。黒野氏の作品は何冊か読んだことがあるし、表紙のデザインが綺麗で借りた本。読む時間なかったら返せば良いかぐらいの軽い気持ちでエイジハラスメントと同時に借りた。
内容はまったく知らず、帰宅してからネットで調べたら、20歳のOL(竹本京子)と1人暮らしの婆さん(杉田万寿子)が仲良くなって・・・・と紹介されていた。エイジハラスメンを先に読んでから、大した期待感もなく、その後に読んでみたら、ぐいぐいと引き込まれる面白さと、後半はちょっと泣けるような展開。過去1年間で読んだ本でも5指に入る高評価。プロ野球に例えれば、ドラフト下位で指名して実際、使ってみたら良い選手で大当たりって感じかな。
京子さんは寄り目であることにコンプレックスを持っていて、少し内向的な性格。一方、万寿子さんは未亡人だが、若い頃は美人でモテたらしく、男性からは女王様扱い。共通なのは実父と疎遠な京子さん、実の娘と疎遠な万寿子さんと家族愛が乏しいこと。性格、年齢とも違う二人が心の溝を埋めていく過程が良い。所々に使われる独特の表現も好き嫌いはあるだろうが、好みだ。同僚の荻野君、チヨちゃん、隣人の山本さんとの接し方の心理状態も上手く描かれている。ちなみにタイトルの「万寿子さんの庭」は京子さんと万寿子さんが親しくなる潤滑油を果たしたのが万寿子さんが庭で育てていた植物だから。
2007年に出た作品でちょっと前の作品だが古さは感じない。299ページの長編作だがテンポ良く読めた。
昨日は仕事を終えてから床屋に行って顔剃りしてもらった。800円でやってくれるから有難い。去年の11月以来、顔剃りしてなかったからスッキリした。
昨日、マリーンズは沖縄で広島と対外試合。練習試合だが7対0で完勝。ルーキーの鈴木、河村が1イニングずつ投げて0失点。広島は若手主体のメンバーだったようであまり参考にならないがルーキーにとっては良い経験になったはず。