奥田英朗の「噂の女」読んだ。
舞台は奥田英朗の出身地の岐阜。主人公は糸井美幸(←この人が噂の女)。美幸は中古車販売会社に勤める20代前半の事務員だったが、岐阜を舞台に流転の人生を歩む。
男を踏み台にしてのし上がる。金のためなら、何でもやる。そして岐阜の繁華街、柳ケ瀬の高級クラブのオーナーママに。そのクラブを舞台にうごめく色恋沙汰と金と欲望。
地方のゼネコン業界の談合や天下り、クラブで接待の話。あるんやねえ、こういう世界。美味しい蜜を吸うてる人たち・・・。警察も乱れとる。
美川憲一の柳ケ瀬ブルース(確か、雨の降る夜は~♪っていう歌い出しやったかな)って曲があったけど、柳ケ瀬には実際には行ったことないなあ。
前回、読んだ奥田作品「沈黙の町で」は社会性が強い、ちょっと重い作品だったが、「噂の女」はちょっと軽めで奥田ワールド全開作品。ララピポ的な面白さに、女の魔性の怖さを前面に出して、最後は結構、サスペンスタッチだ。思いっきり引き込まれて、夢中になり、朝の通勤時、電車で一駅乗り過ごした。気が付いたら門仲や~。好き嫌いがはっきりする作品かもしれないが、僕的には超お奨め。
岐阜弁は三重県人、特に名古屋寄りの北部の話し方と似てる。「行こまい!」が連発。「行こう!」っていう意味だけど、この作品の中でマシンガンのように連発されてて、嬉しいというか懐かしいというか。
美幸のように男を転がし、したたかに生きる女。映画化したら面白そうや。
ちなみに奥田先生は大の野球ファン。確かドラゴンズの熱狂的ファン。今年は苦虫を噛みつぶしたような顔してるかなあ。はよ、監督、立浪に変われよと嘆いているかな。
ちなみに昨日は通勤ランの予定、ランパン、Tシャツ用意してたけど、夕方は雨で断念。天気予報外れた~。
今日からプロ野球リーグ戦再開。マリーンズはファイターズが相手。先発は西野。中田とアブレイユの前にランナー溜めなければ、勝てる。幕張の新ドクターKの真骨頂を見せてやれ。でも雨予報だ。