本日の東京方面、今年はじめての真夏日となりました。
この春のテレビドラマ『精霊の守り人』をきっかけに、未読だった
守り人シリーズを読み始めました。
早くも夏到来!のような昨日、そして今日は、『虚空の旅人』で描かれる、
サンガル王国の大海原がとても恋しく、時折窓から入ってくる風に、
珊瑚のような王宮を吹き抜ける風を重ねてみたりしています。
サンガル王国の都は「珊瑚のような都」だとか「海にうかぶ宝石」だ、
などと評されているが、じっさいにみなければ、このうつくしさは、万言を
つくしてもつたわらないだろう。‥中略‥
王宮は、街をみおろすように、海へつきだした岬の上につくられているのだが、
その岬は、上からみると、まるで珊瑚のように複雑に枝分かれして、海の上に
ひろがっているのだ。
しかも、その岬を形づくっているのは、いったいなんという種類の土なのか、
かすかに桃色がかった白い土なのである。その上にたちならぶ家々も、
まるで貝のように白い。
シリーズは、
『精霊の守り人』 『闇の守り人』 『夢の守り人』 と続けて読んでみて‥
バルサが25年ぶりに生まれ故郷のカンバルに戻った『闇の守り人』が
とてもよかったので、バルサが主人公の話をもう少し読みたくなり、
番外編短編集の『流れ行く者』を借りてみました。
10代の少女だった頃のバルサと、呪術師への一歩を踏み出す前の
タンダ。そして養父ジグロ‥。どの話ももっともっと続きを読みたい、
その話の中にもうすこし留まっていたい、と思わされるものでした。
手に触れることができるくらいに瑞々しくて、そしてどこか懐かしい
4つのはなし。
嬉しいことに、未読のシリーズはまだまだあります。
バルサとタンダもこの先また登場するみたいだし、
『虚空の旅人』では14歳の若き皇太子のチャグムも、成長し、
たくましい若者になっていくのでしょうねーとても楽しみです。