my favorite things

絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

はじめましての絵本たち@こひつじ文庫

2008-11-30 15:59:18 | 好きなもの・講座やワークショップ

昨日の土曜日、こひつじ文庫さんの、「はじめましての絵本たち」に
参加させていただきました。
これは、とことこペンギン隊の出前教室で、こひつじ文庫さんで行われるのは
2回目だそうです。
前日の金曜日に続き、土曜日も開催してくださったので、念願かなって、遊びに行くことができました。

1日目の金曜日に参加された琴子さん、主催者である、こひつじ文庫のマーガレットさん
2日目にご一緒した、はらぺこさんのブログには、それぞれの記事がもうアップされて
いますので、どうぞ合わせてご覧ください。


今回のナビゲーターは、とことこペンギン隊の三蔵さんです。
(三蔵さんは、web shopシトロンブックスもやってらっしゃいます)
「日本の絵本」を5冊、「海外翻訳絵本」を10冊、クリスマス絵本を7冊
手際よく、紹介してくださいました。

『だんろのまえで』でという、短めの絵本は、全部通して読んでくれて、
本の紹介が終わった後、今度は、マーガレットさんが『ゆきのまちかどに』を
読んでくれました。

誰かに読んでもらう絵本って、ほんとにいいなあと再認識。


数々の新刊本の中、私が気になったのは、こんな絵本です。
(琴子さんセレクションと重なっているものが多くって、なんだかにんまり)

木のぼりの詩

レッドブック

ミュージアム・トリップ

かわいいことりさん

ふたごのベルとバル

てぶくろがいっぱい

不思議の国のアリス

オズの魔法使い

クリスマスにはおひげがいっぱい


講座終了後も、こひつじ文庫さんのたくさんの本の棚を、溜息とともに眺めさせていただき、
その後、ご近所のうどん屋さんへ、お昼ごはんを食べにいきました。

本棚の、ほんの一部


 

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アドベントカレンダー

2008-11-25 19:04:53 | 日々のこと
今朝も、きっと雨に違いないと思いながら目を覚ましましたが、
でも、雨は上がっていて、気持ちのよい青空になりました。

こんなに11月の空がきれいだと、もうすぐやってくる12月も
なんかいいことがたくさんあるような気がしてきます。


ところで、クリスマスまであと何日‥? 
を一緒に楽しんくれるアドベントカレンダー
「今年はうちで一緒に作らない?」と、rが、仲良しのkちゃんから
誘われたので、どんなものを作るのかなと、私も楽しみにしていたら‥
そのkちゃんのママが、こんなに本格的なのを
考案されていたのです。



一部分を拡大してみました



飾りのリボンから、小さな袋に入っているカードやお菓子まで
すべて考えて、揃えてあるので、
大きな子は、もう友達同士で、どんどん作っていかれるだろうし、
小さな子は、お母さんに手伝ってもらいながら、でも、自分で
作った!という達成感も持てるだろうなあと思います‥
(それとも、お母さんたちだけで集まって作って、子どもたちは
それをひとつづつ、毎日、はずしていくのを楽しむのかな?)


生協関係のチラシで募集して、近所の公民館で、ワークショップ形式で
作ったりもするそうなんです。


私は、この見本を見せていただいてすぐに、ブログで紹介しても
いい?と言ってしまいました。
それまで、娘の学校関係のママ友には、自分からブログの話を
したことはほとんどないのに、です。
(だから、kちゃんのママ、驚いたと思います。)

頼まれたわけでもないのに、紹介したいなあと思ったのは、
身近な方で、こういうもの作っている人がいたんだ、ということが
すごく嬉しかったからなんです。

もしも、作ってみたいとお思いになった方で、近々私と会う予定の方
でしたら(笑)、キットを作ってもらって、おわけすることも可能です。
(お菓子も全部入って、1000円だそうです)



みんな自分から積極的に言わないだけで、実は、すご技を
持ってる方、たくさんいるのかもしれないです。
小学校もあと少しで卒業だし、なんかもっと「近い」ともだちに
ママ同士もなれたらなあ、なんて思ったりしています。


コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不思議はどこに

2008-11-18 16:09:37 | 好きな本

図書館で、目についた棚から、まとめて何冊か本を借りました。

偶然目にして、偶然手にとって、読む順番も、そんなに考えたわけでもないのに、
続けて読んだこの2冊は、気持ちの中で繋がってきているのです。

ルチアさん
   高楼方子 文 出久根育 絵


人魚の島で
 シンシア・ライラント文 竹下文子訳 ささめやゆき絵


2つの本を結んだキーワードは、「不思議」でしょうか‥


『ルチアさん』の不思議は、水色の玉。

表紙に描かれている女の子たち(姉妹です)が住む、たそがれ屋敷に
ある日、ルチアさん、という名前のお手伝いさんがやってきます。
スゥとルゥルゥの姉妹は、目をまるくして挨拶をするルチアさんを見つめます。
だって、ルチアさんは、水色のコートを脱いだあとでも、まだ全体に
水色っぽく、ぴかぴか光って見えるのです。
それは、二人が宝物にしている、水色の玉(宝石と二人は呼んでいます)に
そっくりです。

水色の宝石は、遠い異国にいるお父様からのおみやげでした。

「金と銀の粉が踊っているみたい」
「海の夕陽だって溶けてるみたい」 
と二人は、飽きずにそれを眺めます。

水色の玉のように、なぜ、ルチアさんは光っているのでしょう。
そもそも、ほんとに光っているのでしょうか。
不思議の糸は、ルチアさんの娘(ボビー)をも巻き込み、時間を超えて
最後は、大人になったスゥのところで静かな終わりを迎えます。

母の心を満たしていたものは、「どこか遠くのきらきらしたところ」
だったにちがいありません。そのような場所が、からだの中に
溶け込んでいたからこそ、つねに、静かな喜びとともにいられたのだ、
そう思うのです。

ルチアさんの娘のボビーは、スゥ宛の手紙で、母のことをそう語っています。





『人魚の島で』の不思議は、鍵。 人魚からもらった鍵です。

主人公の男の子、ダニエルは、小さな島でおじいさんと二人で暮らしています。

題名や、冒頭から人魚が登場することで、おとぎ話のような感じを受けますが、
この物語は、内気で孤独な子供だったダニエルの、成長ものがたりです。

ぼくが人魚に会ったのは子どものときだ。
もちろん、だれも信じてくれなかったけれど、それはどうでもよかった。
ぼくはひとりでいることの多い孤独な子だったから、(中略)
人魚は、きっと、ぼくになら姿を見せても安心だと知っていたのだ。
ぼくには祖父しかいなかったし、その祖父は、ぼくに読み書きだけは
教えてくれたものの、あとはひとりで勉強しろといって、ハンノキ材の
彫刻で生計をたてていた。人魚は、それも知っていたにちがいない。

冒頭の部分を読むと、ダニエルが人魚に出会ったのは、偶然でもなんでもなく、
ダニエルもそれをむしろ「必然だった」と捉えているようにも思えます。
それほど、ダニエルの孤独は深かったのでしょう。

人魚からもらった鍵は、少年期のダニエルの「お守り」になりました。


ダニエルの孤独を思うとき、私は、何度も読んだ春樹作品の、それぞれの主人公が
抱える孤独を、思い出していました。(もちろん、全然違うよと、お思いになる方も
いらっしゃるでしょうが)

ルチアさんに戻れば、ルチアさんが見ていた「ここではない、どこか」
二人の姉妹の父が夢見た「ここではない、どこか」も、今まで読んできた幾冊かの
本を思い出させてくれました。(こちらは誰の、なんという本とは言えないのですが)




不思議な話、不思議な気持ち、不思議な現象、不思議な出来事‥

いちばん不思議なのは、どこに繋がっていくかわからない、人の心の中です、きっと。







コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヤング@ハート

2008-11-15 19:56:59 | 好きなもの・映画やDVD
昨日は県民の日だったので、午後から休みをもらって、映画を観にいきました。

ヤング@ハート です。

普段、映画を観に行こうよ、とほとんど言わない夫が、やけに積極的で‥
ブログにも早々と感想を書いてます)
私的には(最初は)、どうしようかなあだったのですが、観てよかった、というだけでなく、
他の人にも観てもらいたいなあと、(今は)強く思っています。


「ヤング@ハート」というのは、アメリカのマサチューセッツ州ノーサンプトンに住む
75歳から93歳まで(撮影当時)の人たちによるコーラス隊のグループ名で、
そのグループが地元でコンサートを行うまでの、7週間の様子を
おさめたドキュメンタリー映画です。
コーラスと言っても、彼らが歌うのは、ポリス、コールドプレイ、ストーンズ、
デビッド・ボウイ、ジミ・ヘンドリックスなどの、大きな括りでいうところの
ロック。

私のすごくよく知っている曲も、誰が歌っているのか、その元歌を知らない曲も、
え、これがあの曲だったの?とすこし聴いてから気が付くような曲も
いろいろありました。

インタビューで、どんな音楽が好きですか?と聞かれると、
クラシック、クラシック、オペラ、と口ぐちに答えている人たちが、
(おそらく)一度も聴いたことがない曲を手渡されて、それに、はじめは
怪訝な顔をしながらも、しだいにおもしろそうに、楽しそうに取り組んで
(挑んで)いくのです。

その様子、観ているうちに、何かに似ている、と思えてきました。
音楽と全然関係ないところが、自分でも、おかしいと思っているのですが‥
未知なるものに、ドキドキしながら取り組んでいくその姿は、たとえば
こぎん刺し、たとえば綿つむぎ、たとえば藍の生葉染め‥
そういう今までやったことがないことを、やってみたい、やってみているときの、
ドキドキわくわく感とおんなじなのではないかしら、と、思ったのです。

ふふふ。

ほんとにおかしいんですけど、私にはそう思えました。
そして、好奇心が育つ、柔らかい土壌を、いつも持てるように耕していれば、
80歳になって、油絵を描くことも、楽器を習うことも、ロックを歌うことも
(たとえばですけど)、私にも可能かもしれません。



ロックが好きな方はもちろんのこと、日ごろロックを聴かないという方にも
とってもお薦めしたいです。
文章にその人の人柄がでるのと同じで、歌にも、その人の生きてきた時間が
集約されるのだということがよくわかります。
(本物が歌うのより、こちらのほうがよかったりして?!というのもあったりして)


コメント (14)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

風がえらんでくれた人

2008-11-13 16:05:19 | 好きな絵本

今日は朝からいい天気。 久しぶりの青空です。

晴れたら、月が見えるなあって思ってて。
お、今晩は満月の日ではないですか‥と気がついて。

「好きな絵本」カテゴリーの(なんと)100冊目は、ちょっと前から
この絵本にしようと決めていたので、その偶然の重なり具合が
なんとも嬉しいです。


満月をまって
  
  メアリー・リンレイ 作 バーバラ・クーニー 絵
  掛川恭子 訳


絵本ブログを始める前から、クーニーの『にぐるまひいて』を
持っていたのは、私の中では、「ちょっとすごいかも」ということで、
絵本ブログを始めてから知った、クーニーの数々の絵本は、
そのどれもが、大事な1冊になり得るものばかりでした。

にぐるまひいいて
ルピナスさん』 
エミリー
7ひきのこうさぎ

持っているのは、この4冊だけだけど、借りて読めるものは
全部読んだし、思ったことをその時々、ブログにも残してきました。


この『満月をまって』は、クーニーの最後の作品で、大好きな月が
描かれている、大好きな本だけれども、どこから、この絵本の
よさを(私にとっての)書いていいのか、ずっと迷っていた、難しい絵本
でもありました。

今回、声に出して読んでみて、これは、主人公の少年が、子ども時代を
卒業していく話なのだと、思い至りました。

舞台は100年以上前のニューヨーク州ハドソンの山あい。
家族と数人の友人だけで暮らし、木を削って籠を作り、それを町で
売って、生計を立てていた人の話です。

主人公の「ぼく」は、とうさんとその友人たちが籠をつくる様子をみながら育ち、
8歳になったら、町へ行く時に、とうさんが自分を連れていってくれるに
ちがいないと夢みていました。
が、それは叶わず、さらに1年以上待って、はじめて、とうさんが
声をかけてくれたのです。

町への道は遠く、帰りは決まって夜になってしまうので、
とうさんが出かけるのは必ず、満月の日。
だから、「ぼく」は、満月がやってくるのが待ち遠しくてなりません。

しかし、初めて見た町は、きらきらと光輝くものばかりではありませんでした。
「ぼく」は、そこで、初めて現実に直面します。
自分のあこがれだった父親は、町では「山ザル」呼ばわりです。
父の仕事も、父の作った籠も、もう見たくなんかないと思う少年。

けれど、彼の中で、何かがすこしづつほどけていきます‥
ビッグ・ジョー(とうさんの友達)のこんな言葉をきっかけに。

 「風からまなんだことばを、音にしてうたいあげる人がいる。
 詩をつくる人もいる。風は、おれたちには、かごをつくることを
 おしえてくれたんだ」

そして、風がえらんでくれた人になりたい、と、強い意志が芽生えます。
そのときには、「ぼく」は、小さな男の子ではなく、大人への一歩を
自分でも知らないうちに踏み出していたのです。



「風がえらんでくれた人」は、風の声に耳を傾けることができる人で、
風の声に耳を傾けることができるということは、自分の心の中を
まっすぐに見て、内なる自分の声に気がつくことができる人だと思うのです。

大人になるっていうことは、まず、自分の心の声を聴いて、
それにむかって進んでみようと思うことなのではないかなと、思います。
周囲の声に惑わされない、強い気持ちを持つことって、言い換えても
自分の好きなものを見つけるっていうことに換えても、いいかもしれません。




10月が誕生日の友達に、この絵本を選んだのですが、彼女はすこし
戸惑ったのではないかな、と思っています。
だって彼女は、もうすでに「風がえらんでくれた人」だから‥。

じゃあ、私はなんで(クーニーの他の作品ではなく)
この絵本にしたのでしょうね。
月が、きれいだったからかな。 
BASKET MOON というタイトルが彼女にぴたっときたからかも。

(私が)絵本が好きになって、クーニーの絵本が特に好きで、
そのクーニーの最後の作品を、知ってほしいと思ったからかな、と
そう思っています‥



コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中村ハルコ展@TKG Daikanyama

2008-11-11 20:02:44 | 好きなもの・おでかけ
先週の金曜日、11月7日からはじまった 中村ハルコさんの写真展。

一度、書いたことのなぞりみたいだけれど、
私にできることといったら、すこしでも多くの人に、知らせること
だけなので、もう一度、さらりと、お知らせです。



場所・代官山 ヒルサイドテラスA棟
期間・11月7日金曜日~12月10日水曜日
  (12月10日までやっているのなら、次回のヒルサイドセミナーの
   ときに、また寄れますね)

どんな写真なのかなあ、見たいけれど、行かれないかも、の方は
TKG Daikanyamaのサイトのこちらで、写真を公開しています。


オープニングレセプションの時に、ハルコのだんなさんが彼女のことを
「生まれながらの写真家・ボーンフォトグラファ」だと言っていたのが
心に残っています。

外出するときはもちろんのこと、家の中でも、常に、カメラを持っていたそうです。

学生の時に彼女がどんな写真を撮っていたのか、卒業してから、仕事で
どんな活躍をしていたのか、実は、私はよく知らないのですが。

結婚して、妊娠して、母になろうとしている自分、母となった自分の美しさに、
彼女は、気が付いていたにちがいなく、とても魅力的で、とても興味深い被写体は
自分自身だと、意識的に、写真を撮っていたのではないでしょうか。

ハルコのそれらの写真を見ていると、ストレートに、とてもストレートに
生きている喜びのようなものが伝わってきて、
ひとりの女の子の母になることができた自分の運命に、感謝せずにはいられません。













コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヴィルヘルム・ハンマースホイ展@国立西洋美術館

2008-11-09 20:16:39 | 好きなもの・美術館や展覧会

先週の日曜日(11月2日)、楽しみにしていた展覧会に行ってきました。

上野の国立西洋美術館でおこなわれている、ヴィルヘルム・ハンマースホイ展です。



私がハンマースホイという画家の名を知ったのも、その絵を最初に見たのも
前述のとおり稲垣早苗さんからです。
しんとした室内と、白く大きいドアが印象に残ったことを覚えています。


とても好きだなと思ったのは、その白いドアが、開かれていること。
隣の部屋が見えて、そのまた奥へと続く部屋のドアも開け放たれていて
そうして、すこしだけ見えている窓から、白い光が射しこんでいること。

そのモチーフは、画家がどういう人なのかとか、描かれている場所が
どこなのか、とかいうデータを大きく超えて、なにか、私の胸にゆるい波のような動揺と、
よく知った物語を、繰り返し読むような懐かしさの両方を、呼び起こしました。

たった1枚の、ドアで、ないこと。
何枚ものドアの、そのどれもが開かれていること。
窓は、外へと通じている証であること。

そんなところが私を惹きつけたと思うのです。


      ‥       ‥       ‥


今回の展覧会は、初めて、ハンマースホイの絵を観る人に、とても親切な
構成になっていて、時代背景や、彼がどんな人で、どんな絵を描き、どんな家族と、
どんな家に住んでいたのか、また同時代にはそんな絵描きがいたのかなど、
とてもわかりやすくできていました。
彼が好んで描きこんだ自宅の見取り図や、どの部屋から、どの角度で
見て描いたのか、ということまで。


でも、目を閉じて、私が思い起こすのは、最初に見た、ドアの外の
そのまた向こうの、ドアと窓‥
木の椅子に腰かけた、黒い服を着た女性の、白いうなじ‥

室内、ストランゲーゼ30番地という作品群が好きで、その中でも
図録番号57が、一番好きかもしれません。















コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どんぐりかいぎ

2008-11-07 15:19:31 | ひらきよみ(読み聞かせ)

今日は、ひらきよみの当番日。3年生のクラスで、どんぐりかいぎを読んできました。

秋らしい絵本と、前から思っていたけれど、読んでみたのは今回が初めて。
小学校にどんぐりを落としてくれる木がないせいか、読む前に、ドングリ拾った?と
たずねたときの、3年生の反応はいまいちでしたが、先生の机に上に、ガラス瓶に入った
どんぐりがあるのを、教えてくれた子がいました。

先生も、どんぐりから、秋を感じて欲しいと思っているのかな。




      『どんぐりかいぎ』 
   こうやすすむ 文 片山健 絵


お話好きの心をくすぐるタイトルと、片山健さんの絵ですが、
内容は、ちゃんと「かがくのとも」。

どんぐりの森には、たくさんどんぐりを落とすことができる「なりどし」と
そうでない「ふなりどし」が1年おきにやってくるけれど、それはなぜ?
ということが、とてもわかりやすく、木と、動物たちとの関係によって、
説明されています。


植物や動物(人間も)が一緒に棲むということを、ここでは
「森」に限定しているけれど、もっと大きなサークルの中(地球規模)でも、
おんなじことが言えるのでしょう‥


どんぐりの木たちが、会議をひらこうと言って、話し出す場面‥
読んでいて、声が大きくなってしまいました。
だって、木は近づいたりできないだろうから、大きな声じゃないと届かないかなと
思ったりして。(でも頭の中では、指輪物語の中で木が立ちあがってしゃべりだす
シーンを思い描いているんです・笑)


   ‥           ‥           ‥


2学期の「ひらきよみ」の覚書

☆10月17日 6年生  まめじかカンチルが穴におちる話(過去記事
☆10月18日 まつり  いそがしいよる (
☆10月31日 2年生  これはのみのぴこ (


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

とびらをあけて

2008-11-06 18:13:31 | 想うこと
明日から(11月7日から)、TKG Daikanyama で、中村ハルコ展
開催されます。

ハルコは、大学時代の同級生。
学んだ学科は違うけれど、同じサークルに入っていました。

最後に彼女と会ったのは、共通の友人の結婚式の2次会でした。
もうすぐ行くというアフリカのことや、その準備がいろいろ大変だと
いうことを、聞いたような気がします。

とても美しい人でした。
在学中は、メガネをかけていたので、卒業後、メガネをなしの
彼女に会って、その美しさに驚いた同輩、先輩、後輩男子が
多かったことでしょう。


アフリカの子供たちの写真を撮り、そのあとに、イタリアの
トスカーナ地方に魅せられ、年に7度も通った年もあったとか。
ここにもまた、とびらをあけた、友がいたのだなあと、
しみじみ思います。

06年7月に、彼女の写真数点を見たけれど、今回のように
たくさんの写真を前にするのは初めてです。




明日、私が出掛ける夕方に、膨らみはじめた美しい月が、南の高い空に
かかりますように。



コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おなじ、ひとつの、とびら

2008-11-02 22:06:46 | 想うこと
気持ちよい日曜日の午後、ずっと前から楽しみにしていた
ヴィルヘルム・ハンマースホイ展に、家族で出かけました。



今日の展覧会で、観たもの、感じたことを書くより前に、
書いておきたいのは、私に、ハンマースホイという画家を
教えてくれた友のこと。

そして、その画家の絵を、自分の目で観る前に、
読んでおきたかったのは、この本です。

北欧の和み
    デンマークの扉をあけて

稲垣早苗さんの、2冊目のエッセイです。



それは、2005年の春のことでした。

ギャラリーが神社の杜に移って、
初めてのアーリーサマー。
バラやハーブが爽やかにに揺れる季節に、
Crafts & Cafe を。

そう始まる、美しいインビテーションカードが、
gallerlyらふとから届きました。

表紙には、デンマークの国旗を、玄関ドアの手前の茂みに
飾っている家の写真。

彼女がデンマークに惹かれ、デンマークにもう何度も足を
運んでいることは、折々の便りで知っていました。
04年にいただいたはがきにも、少しづつデンマークを
紹介する仕事が増えてきて嬉しい、と添えられてあったし。

自分の好きなことを仕事にできる、
今こんなことをしています、と、胸を張って言える人を
自分より、少し「高いところに居る人」と思っていた頃でした。

その5月に、娘を連れて、らふとを訪れてみよう、
久しぶりに、友だちの、笑顔をみてみたいと、思うことができたのは、
私に、なんらかの自信がついていたからではなく、たぶん、
ひとり娘のrと、二人だけで電車に乗って行っても、もう
帰り道におんぶをしたりしなくていい、年齢だということと、
すくすくと9年近く育った娘が、自分の、それまで過ごしてきた
時間の(やはり)拠り所だったからだと、思います。

そしてそれ以上に私の中で、勝っていたのは、好奇心
だったかもしれません。
友を、そこまで、惹きつけたデンマークという国と、
新しい、魅力的な香りがする、ギャラリーらふとを見てみたい、
という好奇心‥何か、心たのしいものを感じとっていたのでしょう。

‥‥‥

今では、すっかり慣れたらふとのお庭。
rと手を繋いで、小屋ギャラリーを目指して歩き‥
友の姿が見えたとき私からこぼれた笑顔は、きっと友のそれと
同じくらい晴れやかだったと思います。
つい、昨日、バイバイと手を振って別れたばかりのような
気持ちで、言葉を交わしたことを覚えています。

彼女を通して知った、「彼女のデンマーク」。
彼女の確かな目で選んだ、ものの作り手と、その作品。
そのどちらの扉も、開き始めたのは、5月の、その初めての
「らふと」でだったなあと、思っています。

もしも、あの初夏の日に、らふとを訪れることを躊躇っていたのなら
そのどちらの扉も、私ひとりの力では、開けることはできなかったはず。


「北欧の和み」を読みながら、そんな3年前の再会に、思いを馳せると
同時に、私にとって特別な場所だったNYマンハッタンの
グリニッジビレッジのことを思い出し、ぱたんとドアを閉めてから
子どもが生まれ、子どもとともに生活し、ドアは閉じられたままと
思ってきたけれど、実はそうでもなかったのでは、と自問してました。

うまくまとまらないけど、NYを好きでいる気持ちも、早苗さんが
大好きなデンマークを知ることも、気持ちをこめた作品に出会う
ことの喜びも、同じひとつのドアを開けておくことには、
なんら変わりはないのでは、と感じています。

大切なのは、扉の前へ行ってみること。 扉に手をかけてみること。

(少しの勇気を持って、あの日らふとを訪れたことで、
blogへの扉も開いたのでした。当時、早苗さんが記していた
blogを教えてもらい、読み始め、そして、1か月半後の6月末に
このmy favorite thingsを開設したのです)



‥‥‥



「北欧の和み」の中で、私がとても好きな箇所‥

ものにも行く末というものがあるのだろう。いつの日か
わたしが使っていたものも、こうして誰かに選ばれることが
あるだろうか。たとえどんなに安価であっても、喜んで選ばれる
ものには、それにふさわしい姿があるはずだ。誰かにとって
不要になっても、誰かが愛しく思って使い継ぐ。


ものを選ぶということは、こういうことだと強く思う。
壊れたら捨てればいいのではなく、壊れたら直して使えるようなもの。
破れたりほつれたら、繕って、また着られるようになるもの。
いつか、それが似合う年齢になったら、私にもそれを貸してねと
娘から言われるようなもの。
いつか娘がお嫁にいくときに、長く使ってもらえるように、
暮らしが楽しくなるように、ぜひ持たせたいもの。








コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする