my favorite things

絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

わたしのすきなもの

2009-06-27 11:00:30 | 想うこと
6月27日、このブログの誕生日。
今日で満4歳になりました。

昨年の6月27日、その前の年の6月27日と順番にみてきましたが、
満1歳の誕生日の2006年のときに、「好きな絵本」についての
記事がちょうど50と記してあって‥最初の1年間では50冊も紹介したのに
今が109冊ということは、あとの3年間でだいたい最初の年と同じくらいと
いうことがわかり‥(汗)

絵本ブログとは、もういえないかもしれないですねー

だから、my favorite things という名前が年々好きになっていきます・笑
だって、好きなものの中に、絵本はいつだって入っているし、
音楽も、美術館も、買い物も、Tシャツつくりも、みんなみんな好きだから♪


昨日、小学校の読み聞かせに行き、そこでこの絵本を教えてもらいました。
 『ぼくのいいところ』 たかすぎなおこ作

クラスの中で、自分だけがシロクマで、自分だけが毛深いことに
気づいてしまったぼくが、落ち込んでいると、お母さんが言うのです。
あなたのいいところを10こ書き出してみなさいって。

ぼくは、自分のいいと思うところを、ひとつひとつ紙に書いていきます。
そうして10こすべて書き終わったときに、ぼくの中には
それまでしぼみかけていた花が、またひっそりと咲き始めます。
花の名前は「自信」です(きっと)。


my favorite things はいくらでもありそうですが、いざ書きだすとなると
ちゃんとした文での10は、難しいかもと、思いました。
自分のいいところを10書くよりは、短い時間でできるかなあとは思いますが‥。

ただ my favorite things がいくつに増えても、最初の方にくる3つくらいは
これからもずっと変わらないだろうなあと思うし、変わらない自分でいたいです。




4年間という長い時間、読んでくださってありがとうございます。
5年目も、どうぞよろしくお願いします。



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予感

2009-06-23 22:06:19 | 好きなもの・ちいさないえ
何が包まれているのでしょう‥

じゃん

 


日曜日にうちにやってきた、新しい「ちいさいいえ」です。

リストランテと名前がついていましたから、どこか遠くにある街の
レストランですね。

写真では影になってしまって見えにくいですが、小さな階段と
小さなひさしがついています。

晴れた日には、外にテーブルが出され、パラソルも広げられる
でしょうね。
坂の途中にあるお店かもしれません。坂は石畳です(きっと)。
その坂を上っていった先には、塔のある家が建っているかも。

こんな小さな「いえ」でも、そこから物語がどんどん紡ぎだされて
いくようで‥始まりの予感に満ちていると感じるのは、この「いえ」が
レストランという「お店」だからかなあと、思いました。

あ、でもきっとそれは、「お店」に私自身がビンカンな状態になっている
からかもしれません‥

ほんとうにはないお店なんだけど、そんなお店があったらおもしろいかも、
というコンセプトで、その「ほんとうにはないお店」のTシャツを作ろうと、
試み(企み?)ているところなんです。

それはダンゴムシのお団子屋さん、みたいな、非現実的なのではなく、
限りなくほんとうにありそうなお店のほうがいいかなあと思っています。

どうでしょう?




リストランテは、もちろん、長南芳子さんの作品です。
他の、うちにある長南さんの作品は、こちらに載ってます。



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積りゆく時@ヒナタノオト

2009-06-22 16:24:50 | 好きなもの・美術館や展覧会

雨が降ったりやんだりの天気の中、娘とヒナタノオトへ出かけました。
長南芳子さんの、積りゆく時と名がついた、個展をみるためです。

ほんとうは、土曜日のピラティスのレッスンにいつもの先生が来られないと
知ったとき、最初に思ったのは、長南さんの個展の初日に行かれる!!と
いうことでした。

でも一応、rに、行きたい?ときいてみたところ、どんなの?と問われ、
あの小さな家を作った人で、アクセサリーもたくさんあると思うよ、に「行く。」と
力強く答えたので、部活がおやすみの日曜日に行くことになりました。
(そのおかげで、私は「愛をよむひと」を観に行かれたことにも繋がります)


長南芳子さんの作品を最初にみたのは、昨年の「工房からの風」のお知らせでした。
あの、どこか遠くにある街シリーズの、小さな家です。
(どれくらい私がこの家を気にいっているかはここに書いています)

らふとのお庭で、その時いくつか言葉を交わし、その後ヒナタノオトでお目にかかり、
ひと月前の、花蜜柑の会では、偶然、花生けとお昼ごはんを
ご一緒することもできました。

自分にとって心地よい作品を作る方は、そのお人柄も心地よいのだと、
今までたびたび感じてきたのですが‥長南さんにも(ずうずうしくも)
そんな気持ちを抱いています。


さて、個展ですが。
充実の内容でした~ヒナタノオトの店主さんが、深い洞察力で、
長南さんの魅力を綴っていますし、作者自身のサイトにも、
ひとつひとつの作品の写真と解説が丁寧に記されています。
ぜひ、その両方をご覧いただき、ためいきをついたあとに、ヒナタノオトへ
足を運び、実物を見てきてください。店内のディスプレイや使われている小物も
すごくいいですよー。
(例によって、作品とは関係のない小物のことまでいろいろ質問してきました・笑)

会期は28日(日)までで、25日(木)と最終日は、長南さんがいらっしゃいます。


で。悩みに悩んだすえ、今回私が選んだのは、この作品です。
オリーブの花つぼみ ひとつぶ

ピアス好きだし、ネックレスやペンダントは肩が凝ってしまうので、
滅多に身につけない=ほとんど買わない のですが‥
そんな私が、このネックレスを選びました。

チェーンではなくって、麻紐を使っているところがすごくいいなあと思って。
箱の中には、同じ色と別の色の2本の「かえ紐」も用意されています。


このオリーブの実シリーズは、ひと粒のピアスもあったし、新作の連なっている
タイプのネックレスとピアスもあるのです。
昨日長南さんがセットでつけてらっしゃいましたが‥とっても似合っていて
とっても素敵でしたよ。
あの「オリーブ花つぼみ4つぶ」のピアスのこと、ゆうべたびたび思いだしてしまい、
胸が痛くなりました・笑。

エナメルシリーズも、「鉄の羽」も、「ひとつの言葉」も、そうそう「夏の羽音」も(ボタンも!)
また、今夜も思いだして、胸が痛くなりそうです。
(こうして、作品につけられたタイトルだけを書きつらねても、響きも字面もいいですねー
あ~次は4つぶ‥)






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6月20日に観た映画

2009-06-20 20:35:45 | 想うこと
久しぶりにひとりで映画を観に行きました。
昨日から始まった『愛をよむひと』です。


偶然に見えるようなことでも、実は、その偶然を呼び込む力が働いていたり、
偶然の中から、(自分にとっての)必然を見つけ出す力が動いていたり。
時々そんなことを思いますが、今日もそれを、なんとなく感じました。


毎週土曜日の午前中は、ピラティスのレッスンに参加しているのですが、
その先生が、今日は用事があってお休みでした。
スポーツクラブに隣接しているショッピングセンター内の映画館を
何気なく検索したら、20日は、誰でも1000円のサービスデー。
愛をよむひと』は、すこし前に、はらぺこさんが前売り券を買ったという
ブログを読んでいた。
そして、原作の『朗読者』について、hiantaさんの文を読んだ覚えが‥

こんなふうな偶然が重なって、そうだこの映画を観ようと、昨日の夕方に
決めたのです。

けれど、そう決めたにもかかわらず、葛藤のような気持ちが心を塞いで
いるのはなぜだろう、と思い、今『1Q84』を読んでいるからだということに
思い至りました。
その長い小説の世界に、この1週間浸っているのに、他の〈ものがたり〉が
うまく入り込むことができるのだろうか、やめておいたほうがいいんじゃないか‥


そして結論は、映画の中に、〈朗読〉〈カセットテープ〉〈チェーホフ〉の
共通点を見つけて、これは偶然ではないかも、とひとり静かに感動したのでした。

春樹氏の小説は、「2」の方の半分近くまで読みました。
もう少しで終わりが見えてきます。

失われていくものの、あるいは、失われてしまったものの、
物語なのかなあ、この本も、と思います。(肯定的に、です)
でも、失われないものなど、生きている限りは、どこにもなくって、
だから、生きているものは(生きているうちは)、失われてしまったもの
(あるいは人)のことを想うのだろうと、思うのです。





    






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水の音・風の音

2009-06-16 20:00:03 | 思い出の絵本
なんかこの頃、
ブログに書くことが思いつかない、という
ごく軽いスランプみたいなものを感じていました。
家のPCが修理中のせいかもしれないし、
長い小説を読み始めたからかもしれません。

日に2度は訪れる、ことり文庫さんの日誌を開いたら、
駒形克己さんのワンストローク絵本フェアが開かれて
いるというお知らせが載ってました。

駒形克己さんといえば、うちではこの絵本です。

ごぶごぶ ごぼごぼ

リンクしているのは、ハードカバー版ですが、家にあるのは
こどものとも0,1,2の1997年7月号。

rが生まれたのが、1996年8月だから、購入したのは
1歳になる前ですね。(定期購読してましたから)

絵本のついての思い出を語る時、もう何度も書いているので
同じことを、別のところで読んだ方が、いらっしゃると思いますが‥

私、自分自身の絵本の思い出の始まりは、幼稚園で見たと
思われる数冊の絵本からなんです。
(たぶん「ぐりとぐら」と「ふしぎなえ」だったと思うのです)
家にも何冊かはあったと思うのですが、今、自分が持っている
ような絵本は全然なくって、本の思い出は、挿絵つきの
アンデルセン童話とかグリム童話とかのシリーズものです。

なので、娘が生まれ、書店の絵本のコーナーに足を踏み入れる
ようになったとき、懐かしいというよりも、驚きのような気持ちに
包まれました。

そして、こどものとも0,1,2の存在を知り、パンフレットに書いて
あるように、赤ちゃんが8か月になったときから定期購読を始め(笑)
毎月の絵本が届くのが、大きな楽しみになりました。
そんな絵本ビギナーの新米ママに、ある時(97年の7月号ですが)、
ごぶごぶ ごぼごぼ』がやってきたわけです。

その色の美しさ、洗練されたデザインに驚き、また
コトバの少なさにも驚きました。そして、すぐに夫にも見せたことを
覚えています。

絵本ってすごいんだと、最初に思わされた1冊かもしれません。


ぷく    ぷく ぷく ぷくん

と、生まれてくるのは泡なのかな と思い、


ど ど        どぉーん  

のところでは、声を大きくし、


ざぶ ざぶ ざぶん

と 読んでいる自分の声を聞きながら、頭の中で打ち寄せる波を思い‥


さわ さわ    さわ

と風を思い浮かべながら、私が読めば、娘は決まって
くすぐったそうに笑いました。


そうして、おしまいは「しーーーーー」と、ちいさなちいさな声で
読んで、本を閉じましたっけ。




rの頭の中に、この本のテキストは残ってないと思いますが
体のどこかには、声や音や息遣いや、その時々の匂いが残っていて
それが彼女の一部になって、今を作っているのかな、
そうだったらいいなと、思います。



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すえっこおおかみ・他

2009-06-08 14:48:25 | ひらきよみ(読み聞かせ)
新年度になってから、3回、小学校の読み聞かせに行きました。

最初は、5月8日(金)1年生。
『そらいろのたね』と『みんなびっくり』を読んで、すこし時間が
あったので、『幼い子の詩集パタポン2』より
『たね』という詩を読みました。
そらいろのたね
なかがわりえこ 文  おおむらゆうこ 絵

みんなびっくり』 長新太 作



『そらいろのたね』は、新しい春には、必ず読みたくなる絵本です。

読む前に、「知ってる?」と訊くのですが、今回、知らない、
読んだことないという子がいて、それにすこし驚きました。
それと、読み終わったあとに、きつねがひとりでのびているところの
絵をみて、みんなにいじわるしたから、そんなことになったんだと
言いきっている女の子がいて、それにもびっくり。

『みんなびっくり』は、今回初めてのチャレンジでした。
図書館で借りてきたあと、夫に見せたら、予想以上に喜んでましたね。
でも、1年生は、それほどには喜んで(楽しんで)いなかったみたい。
少人数で、よく絵を見ながらのほうが、よりおもしろさが伝わる
絵本なのかなあと思いました。



5月22日(金)は、2年生のクラスでした。
この日は、今年度から仲間に入った方が見学にいらっしゃいました。

初チャレンジの『すえっこおおかみ』を、まず読みました。
前から持っていた絵本なのですが、低学年で読むには、すこし
時間的に長いかなあと感じていました。
が、今回、ほかの図書館でのおはなし会に登場しているのを見て
自分も読んでみたくなりました。

8分半くらいはかかったかな。
やはり2年生は、すこし飽きてきたみたいでした。
すえっこおおかみ
ラリー・デーン・ブリマー文 ホセ・アルエゴとアリアンヌ・デューイ絵
まさきるりこ 訳


この絵本のおとうさんは、ぼくできないよ、と泣きついてくる
すえっこのおおかみに対して、とても適切な対応をとっています。

ちょっと むずかしいなぁ。  と、気持ちを受け入れてから

どれ、ともかく いっぺん やって みせてごらん

何が、どんなふうに、できないのかを、ちゃんと見たうえで
今はそれでもいいんだと、言っているので、すえっこのおおかみも
すっかり安心して、今の自分を伸び伸びと表していけるのですね。

えらいなあ、おとうさんおおかみと、読むたびに思います。



2冊目は、前回同様『みんなびっくり』を読みました。
1年生よりも、うけがよかったです。みんながはがは笑ってました。
すぐに意味がのみこめたのかもしれないですね。
またすこし、時間があったので、『幼い子の詩集パタポン2』より
『朝』を読みました。



先週の、6月4日(金)は4年生のクラスに行ってきました。
今回はペアだったので、私は1冊だけ、この絵本を読みました。

 『ポッダとポッディ
シビル・ウェッタシンハ 作 松岡享子 訳

6分くらいで読める、このくらいのお話が、朝の読み聞かせの
時間にはちょうどいいのかもしれないなあと思いました。



今学期の読み聞かせは、あと2回。再度1年と2年です。




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二本のアカシア・一対の物語

2009-06-02 16:20:41 | 好きな絵本
樹齢400年のアカシアが、パリには2本あるという。
(400年前といったら、フランス革命よりもさらに1世紀以上もむかし‥)

そのうちの1本があるパリの植物園に、画家のいせひでこさんが、足繫く通って
出来上がったのがこの絵本。

大きな木のような人
      いせひでこ 作



植物園の中にある研究室に通うわたしと、夏の間のパリ滞在中に
毎日そこを訪れていた女の子、さえらの交流と、植物が(あまりにも)
美しく描かれた絵本です。

1回目を読み終わってすぐに思ったのは、「大きな木のような人」とは誰のことなんだろう? 
誰を指しているのだろう?ということでした。

絵が好きな、いたずらっ子だったさえらに、植物をじっくり観る楽しみを教えた
わたし(植物学者)のことなのかもしれないと思いましたが、でもなんだかしっくりときませんでした。

人はみな心の中に、一本の木をもっている。

序盤に出てくるこの文章は、話全体のキーになっていると思うのですが、
大きな木のような人とは、その心の中の一本の木が育つ糧(土や水や空気のような)を
与えてくれた人、あるいは、種を植えてくれた人のことなのかとか、いろいろ思ってみたりもしました。


400歳のアカシアのもう1本の話は、『ルリユールおじさん』だと知っていたので、
今朝、久しぶりにその絵本を開き読んでみました。

大きな木のような人』がみどりの本だとしたら、『ルリユールおじさん』は青の絵本‥
ソフィーがきている服の色から、パリの建物、街角、アカシアの木まで、美しい青色です。

読んでみて、ソフィーにとっての大きな木のような人は、大切な植物の本に
彼女だけの表紙をつけて直してくれた「ルリユールおじさん」だということがわかったし、
ルリユールおじさんにとっての大きな木は、彼にルリユールの技術を教えてくれた
彼の父であることがわかりました。

いつでもスケッチブックを携えていたさえらにとっては、植物学者のわたしがそう
かもしれないし、これから彼女が出会う別の誰かかもしれません。
(私は、別の誰か‥絵描きさんとか‥のような気がしていますが)
植物学者のわたしにも、心の中の一本の木となる出会いが、かつてあったはずだし、
もっと言えば、作者である伊勢英子さんも、ご自分の心の中の木を見ながら
この話を描いていったのでは、と思います。


大人になったソフィーが、植物園で働いている姿を『大きな木の~』中に見つけたときは
ソフィーを知っている人ならだれでも、ああやっぱりと思い、再会できたことを
嬉しく思ったことでしょう。

さえらは、どうでしょう。さえらはどんな人に成長するでしょうね?

黒い服に赤いバッグが印象的なさえら(同じ音のフランス語では、あちこちという意味だそうです)、
ひまわりが好きで、絵を描くのが大好きなさえら、パリの植物園のあちこちにスケッチブックを
離さず、通い続けたさえらは、伊勢英子さんが、「小さくなって」絵本の中に
入りこんだ姿なのでは?と、私は思いました。(ちょっとコナン的ですが・笑)


パリにある2本のアカシアを描いた、2冊の絵本。
別々の物語のように見えて、一対のものがたりなのかもしれません。

別々の毎日を生きているように見えて、実は、見えない糸があらゆるところで
交差していたり、心の成長の糧を、知らない誰かから得ている私たちの人生みたいに。

ルリユールおじさん
    いせひでこ 作








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