my favorite things

絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

単色刷りと白い器と誕生日

2008-08-29 19:01:41 | 好きな絵本

こどもの頃から、いつもこういう順番でした。

誕生日がやってくる→夏休みがもうすぐ終わりだと気づく→さびしくなる

かなりの大人になった今でも、この気持ちはあまり変わっていませんが、
宿題という義務がなくなり、好きな目標をもてるようになったことが、
大人のいいところだなと思っています。


  +    +    +    +


6月の ことり便で選んだ、『フィリッパ・ラズベリーのうた

  
エヴァ・ビロウ さく 石津ちひろ 絵


表紙から素敵なんですが、中のページに、とっても惹きつけられました。

白いページに、どれも、単色のインクで刷ってあるんです。こんなふうに‥


この 白いページ+単色インク この夏、ずっと気持ちの底にあった気がします。

白に青・白にグリーン・白に橙・白に紅・白にピンク‥文字の色は黒。
なんか潔くって、さっぱりしてて、そしてきれい、です。



この白地の印象そのままの、器が、誕生日前に届きました。


       大谷哲也さん作の<白磁銅鑼鉢>

底から立ち上がりにかけて、とてもかっちりできていて、
そして(わかりますか?)、縁のラインに緩いゆがみのようなものがあるのが‥
その対比がおもしろく、見ていて飽きないし、親しみを覚えます。

こんな贈り物をいただいてしまって、どうしたらいいんでしょう、が真っ先に
思ったことでした。



早速、ゆうべの「お誕生日ごはん」のときに、使わせていただきました。
(否。正確には器に合う料理を作ってもらいました、です・笑)

      
      海老とズッキーニとエリンギの蒸し物 ですって。

  
  バースデーカードもいただきました。玉乗り象Tと、花火缶Tの絵もあって↓
  すごく嬉しかった!
     



ごはんの時、自分の誕生日よりも、はしゃいでいるように見えた
rがくれた手作りバースデーカード。お気に入りのメモ帳を何枚か綴じて
本仕立てにした“自信作”だそうです。

     

  

   どうもありがとう。

   贈り物もカードもメールも、ほんとうにどうもありがとうございます。



   新しい1年も、健やかに、笑って、過ごすことができますように。




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こっちがわとあっちがわ

2008-08-24 14:55:42 | 好きな絵本
今、私たちが居る場所が「こっちがわ」なら、
もう生きている間は会うことができない人が居るのが「あっちがわ」。

そんなふうに、生と死の2つで、居場所を分けていたけれど‥

今日、この本を読んだら、今自分が居る「こっちがわ」へ、来る前の人たちも
「あっちがわ」にいたのかもしれない、ということに気がつかされ、
それなら「あっちがわ」に行った人たちも、そんなに淋しくはないかも
しれないと思いました。



     『わたしのおじさん』  湯本香樹実  植田真・画


 わたしは、みわたすかぎりの草原で目を覚まし、
 ずっとむこうに見えている大きな木のところまで、
 歩いていきました。、その木の下には、青いシャツをきた
 コウちゃんが座っていました。

 コウちゃんは、8歳の男の子だけれど、「わたしのおじさん」なんです。
 わたしの、(まだ見ぬ)おかあさんが11歳のときに、
 車にぶつかって死んでしまった、おかあさんの弟だから。

 わたしは、コウちゃんと遊び、コウちゃんと眠り、コウちゃんの
 おとうさん、おかあさんといっしょにごはんを食べます。

 コウちゃんとの別れの日、むこうがわへのダイブを躊躇しているわたしに、
 コウちゃんは、ここでのことを忘れてしまうわけではないのだと、
 教えてくれます。

 「むこうで、たとえばどこかはじめての場所に行って、
 はじめてなのに来たことがあるような気がするって思ったり、
 そういうことが‥」
 「あるの?」
 「ある。なんだかはじめて見たって感じがしないものを見たり、
 はじめて会ったって感じがしない人に会ったり」



rが生まれた時、私の祖母はもういなくって、それを残念だといつも思ってきたけれど、
rはもしかして、あっちがわで、私のおばあちゃんに遊んでもらってきたのかもしれません。

初めて会ったはずの人なのに、いつかどこかで会ったような気がする人や、
初めて来た場所なのに、懐かしい気持ちを感じたなら、それもやはり
自分がこっちがわへ、ダイブしてくる前の記憶のせいなのでしょう。



植田真さんの絵が、お話を一層、味わい深いものにしています。

※体裁や、文章の量からすると、「絵本」には入らないのだと思いますが、
植田さんの絵は、挿絵の域を超えている!という個人的な好みで、
「好きな絵本」のカテゴリーに入れました。







                      
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こどものとも2冊と誕生日

2008-08-22 22:35:59 | 好きな絵本

帰省旅行の際に、必ず行くのが、四日市市にある「メリーゴーランド」です。

今回は、初めて、紙芝居の会に遭遇しました。

はじまりの歌は、子供たちが鳴らす楽器と、お店の方のギターでなんとも楽しげ。
(はじまりの歌)紙芝居・本のひらきよみ・紙芝居(終わりの歌)という構成でした。

紙芝居を横目で見つつ、絵本の棚の間を行ったり来たりしながら、
今回選んだのは、↓の こどものとも2007年11月号。

佐々木マキさんの絵や本はチェックしているつもりだったのに、見落としていたみたい。
『てんをおしあげたはなし 中国チワン族のはなし』という、
とても壮大なタイトルと、チワン族???というところにも惹かれました。



表紙上のオレンジ色の部分が「天」で、下のピンク色の部分が「地」。

   てんと ちは、とても とても
  なかのよい きょうだいだったのです。
  ふたりは、どんなときも
  なにをするのも いつも いっしょで、
  はなれたことがありませんでした。


このお話のすごいところは、太陽や月や星は、天にあるのではなくって、
天と地の間の、動物や植物や人間が存在するところに、一緒にあるというところです。

なぜ、動物が4本足で歩くことになってしまったかも、この本を読むとわかります。


こういう、全然科学的でないおはなし絵本って、大好きです



旅行からかえってきた翌日に届いた「ことり便」
8月のことり便は、娘rの誕生日プレゼントにしたので、一緒にたのんだ
この絵本だけ、先に読みました。

『くさむらむらのおつきみまつり』 こどものとも 2008年9月号

大好きな カズコ・G・ストーンさんの、「やなぎむらのおはなし」シリーズです。




今回は、9月号なので、お月見です。

舞台は、くさむらむら。 日本語だとユーモラスな感じになるのに、
英語だと、GRASS VILLAGE なんだかかっこいい~。

ほんものの虫は苦手なのに、このシリーズに出てくる虫には深い愛情を
もっています(笑)。

もう何度も書いていると思うけど、このシリーズの魅力は、丁寧に描かれた
色鉛筆と水彩画の美しさ+個性的な虫たち+小動物のさりげない手助け、です。

でも、最新のお話では、大活躍するはずの、とかげのチョロリさんに
不測の事態が起こってしまいます。
「チョロリとっきゅうに」に乗っていた虫たちはおつきみひろばに
着くことができるのでしょうか‥?



作者のカズコ・G・ストーンさんは、マンハッタンにお住まいです。
毎年夏になると、セントラルパークで開催される、ニューヨーク・フィルハーモニーの
フリーコンサートのイメージが、このお話の底辺になっているそうです。
(そういうところも、私を魅了している遠因なのかなあと思っています。)

大変残念なことですが、このシリーズは今回が最終回とのこと。
だから最後のおつきみひろばには、今まで登場したすべての虫たちが
勢揃いしていたのですね。



サラダとまほうのおみせ』から始まって、いったいどれくらいこのシリーズを
読み込んだことでしょう。

読み始めたのは、たぶんrが3歳のころ。その子が、今日で12歳になりました。

彼女がどれくらい「やなぎむら」を愛しているかはわかりませんが、母が、たいそう
気に入っていたことは、きっといつまでも覚えていることでしょう。


昨年から20歳のバースデーまで贈ることに決めた「絵本」。
今年は、8月のことり便から、『ともだちは海のにおい』を選びました。

そして、本の脇に写っているのは、木工の川端健夫さん作のオルゴールです。
ヒナタノオトさんで見つけて、とっておいてもらったものです。

先日の帰省旅行の際に、作者の川端さんにお会いしたので、オルゴールのことを
話したかったのですが、その時は、まだrに内緒だったので‥
マンマミーアさんにも、ひとつだけ置いてありましたね。
うちにやってきたのは、♪曲は「ハンプティ・ダンプティ」で、木は、くるみとナラです。

くるくる回すと、とてもとてもかわいい音がします。





今年
の夏は、つらく悲しいこともあったけど、そういうこと全部ひっくるめて
ただ一度だけの夏が終わろうとしています‥

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I’m home.

2008-08-19 19:24:18 | 日々のこと

昨日、恒例の帰省旅行より戻ってきました。
(2週間も更新していなかったにもかかわらず、見に来てくださった方、どうもありがとうございました。)


たくさんの洗濯物を、事務仕事の合間に干して、用事で出かけようとしたら、
郵便物の中に、今月のことり便と、友人からとヒナタノオトさんからの残暑見舞いがありました。


私は私の場所に帰ってきたんだなと、ふと感じた瞬間。

 ただいま。 

 I'm home.


なんでもない、おんなじことの繰り返しを、一生懸命やっていかれる私の毎日に、
帰ってくることができてよかったです。
(夫の実家で、辛いことがあったわけではありませんよ(笑)ちょっと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、普通の毎日がいとおしいって感じです)


私はわたしのホームグランドでがんばろう、私は今のわたしをがんばろう、そんな感じです。




今年の夏は、義母と義妹が奈良への旅行を企画してくれました。
車で四日市から奈良へと向かう途中で寄ったのが、マンマミーアさん。
とても素敵な場所にありました。 そこの窓からの風景



 rが食べた
マンマミーアセット。好きなケーキ2種類と、アイスクリーム+
好きなコンフィチュール、お店からのセレクト焼菓子、そしてドリンク
がついた夢のようなセットです。

以前は農業学校だった建物をギャラリーとカフェにされたとか‥後ろの白い引き戸を開けて入ります。

 奈良では〈燈花会〉が行われていました。
今年は10回目だそうです。



翌日は、春日大社から東大寺へ。
そして、くるみの木にも、寄ってもらってお買いもの。
カフェは20組!待ちだったので断念しました。
(画面左下の小さいボタン類は、ならまちで買いました)






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原点

2008-08-05 16:22:50 | 好きな絵本

7月のはじめに、吉祥寺のトムズボックスへ行きました。
まだ1か月もたっていないのに、ずっとずっと前のことのような気がしています。
(なぜなんだろう?)


トムズボックスの7月の展覧会は荒井良二さんだったので、それを見るために
行ったのですが、とってもいい本を見つけたのです。

  MELODY

  『MELODY』 荒井良二 作


1990年にトムズボックスから出たものの復刊で、1000部限定と書いてあります。



ざらっとした紙の手触りと、大きさの縦・横の比と、アルファベットだけで書かれている
表紙の文字のせいで、なんかふるい英語の本を見ているようです。
赤と青だけの印刷も、ノスタルジックな気持ちにさせてくれます。



この本のタイトルの「MELODY」

見たこともない文字や、聞いたこともない国や島で埋め尽くされている
地球儀を持っているぼく。

地球儀は、回すと、キキキ、クーコ と妙な音を出し、

ぼくは、今日と明日のサカイメあたりで、それを回す‥



みごとなまでに、荒井良二さんの「原点」が本の中に詰まっています。

1990年。  おそるべし荒井良二。  そのとき20年後の自分を想像していたでしょうか?





1990年といえば‥
私は結婚して3年目で、ローリングストーンズが初来日した記念の年。
そのときに見ていた夢で、叶ったものと、叶わなかったもの。
そのときには、夢にも思わなかったことが、今は現実になっていること。
そのとき生きていたのは、今はもう居ない人たち。
そのとき生まれていないのに、今は元気いっぱいの人。

いろいろいろいろあってのまいにちですが、
私は私の原点を見失うことがないように。見失っても、やがて戻ってこられるように。



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小さい子のTシャツ・追記

2008-08-02 17:19:34 | 好きなもの・Tシャツ

先日、小さい子のTシャツ で、下のように記しましたが、赤字の部分に
訂正箇所があり、そして、説明の足りないところがあったので補足させていただきます。
(言葉が足りなくて、申し訳ありませんでした)



※今用意しているサイズは、下記のとおりです。
  水通しをした後に採寸したところ、2㎝近くの縮みがありましたので、
  水通し後のサイズを記してあります。

パペットT玉乗り象T花火缶TモンキーレンチTは、大人と同じ絵柄を
 フロント部分(モンキーレンチはバック部分)にプリントできます。

                   ↓

※パペットTは、大人と同じ絵柄をプリントできますが、左下のロゴマークは入りません。

※花火缶Tは、大人と同じ絵柄をウォーキング・シングルともにプリントできます。

※玉乗り象Tは、フロント部分は同じ絵柄ですが、バック部分のロゴは入りません。

※モンキーレンチTは、110㎝サイズより、大人と同じ柄がプリントできますが、
 袖つけの縫い目の部分にモンキーレンチの両端がすこしかかります。





    100㎝サイズ     110㎝サイズ     120㎝サイズ

着丈   35㎝          38㎝          43㎝
身幅   30㎝          32㎝          35㎝

パペット  △              △                △
花火缶  ○              ○                 ○
象      △              △                △
モンキー ×              ○                ○  


  ○ 大人と同じ柄がプリントできる
 △ 条件付きで大人と同じ柄がプリントできる
 × サイズ的にプリントできない



小さい子のTシャツは‥

大人の絵柄を縮小して版を作れば、小さいサイズにもプリントできるのですが、
「あえて」大人と同じものを刷ることによって、小さい子のTシャツにしかできない
かわいらしさを作りだしたいなあと思っての制作です。


よろしくお願いします。





     

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