10月は映画館へは一度も行かず、テレビと
オンデマンドでWOWOWの映画を3本観ただけでした。
翔んで埼玉2
埼玉県民としてはおさえておかなくては(笑)という
気持ちから‥。
話は関西方面にも広がっていくのですが、大阪と
神戸と京都(の一部)は特別なんやねーの感じが
よく出ていました‥配役だいぶ濃かったですが。
埼玉県内のトピックで面白かったのは、武蔵野線の
立ち位置というか、存在感というか‥ふんふんそうだよね
という感じでした。(そのへんの感じ方は県民ならでは
かもしれません)
杏さんの熱演が妙にココロに残りました。
パーフェクトデイズ
公開後すぐに映画館で観ましたが、このたび
WOWOWでも放映されていたので、録画して
娘の披露宴の翌日に、夫と二人で観ました。
姪っ子ニコの、瑞々しさが、今回はとても印象的
でした。
リップヴァンウィンクルの花嫁
少し前から、オンデマンドで観られることは
知っていたのですが、3時間を超える大作なので
迷っていました。
岩井俊二監督の『キリエのうた』を8月に観て、
原作も9月に読んで‥娘が持っていた映画のパンフを
拾い読みしていたら、やはり、『キリエのうた』の
前作である『リップヴァン~』を観ておかなければ、
という気持ちになってきて、観始めたのですが、
WOWOWにあったのは、公開版より遥かに長い
4時間19分の完全ヴァージョンで、しかも、話の
序盤から中盤にかけてがとても哀しく長く感じられて
もうここでやめてしまおうか、と思ったくらい。
綾野剛の、わるいひとっぷりが恐ろしくうまく、
黒木華の、無垢ぶりがココロに痛くてしかたなく。。
でもやっとCOCCOが登場してきたので、タイトルの
「花嫁」が意味しているものを知りたくて観続けた
次第です。
公開時ヴァージョンは、きっと中盤に行きつくまでが
編集されていたのかなーと想像しますが、前半の山場?
の、スーツケース引きずってさまようシーンも、終盤の
2人のウエディングドレスシーンも、私には正直ちょっと
長く感じられました。
(でも、キリエとこの作品を観たことで、監督が求めている
美しさみたいなものが、どこにあるのか、ちょっとだけ
わかったような。。)
それにしても、綾野剛演じるアムロは、ほんとうに
わるいひとなのか、それともシゴトに忠実なだけの
フツーの人なのか、COCCO演じる真白の母と一緒に
泣いて裸になってしまうような、実は良い人なのかー。
今も時々思い返して考えています。
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10月の最大のイベントは娘の結婚式&披露宴でした。
あいにくの空模様でしたが、終始和やかで、とても
よい式でした。
写真は、私たちのテーブルの設え。
横たわっている(笑)折鶴は晴れていれば、式の時に
「折鶴シャワー」として、列席の方々の手から空に舞う
予定だったのですが‥(その準備のため夏中せっせと
折り続けたわたし‥)
お花のガラス鉢の横にある本は、ただの飾りだと
思っていたら、2冊目は表紙を開くと中は空洞で、そして
そのテーブルに座っている方それぞれ宛の手紙が入って
いたのでした。これにもびっくり。
(式の終盤で、二人のピアノ演奏があったことも、
知らされてなかったのでびっくりでした‥曲はスピッツ
好きの娘の選曲で【空も飛べるはず】。新郎は初ピアノ
だったそうで‥新郎側のご両親がはらはらしてました)
披露宴のBGMも二人で選んでいるのは知っていて‥
きっと私へのサービスで(笑)、スピッツの曲入って
いるのだろうなあと予想していて‥でも、ピアノ演奏
あったから(出席者みんなで歌ったし)、もうこれで
おしまいだよね、と思っていたところ。。。最後の
最後(お手紙朗読のあと)で、【正夢】が!しかも私が
草野さんの歌詞なかで特別好きと言ってた箇所!が
流れてきたときには、もう涙なみだでした。
♪ちいさなしあわせ つなぎあわせよう
浅いプールでじゃれるような ♬
他には‥
リアルシトロン@阿佐ヶ谷 に娘と友だち2人と
行ったあと、リトグリの10周年を御祝いするライブに
娘と行ったり。
26日土曜日には毎年恒例の【工房からの風】に行き、
(ほんとは子供向けの)ワークショップに、入れて
もらって金工体験してきました。
9月も、8月からの「掛け持ち読書」は続いて
いましたが、なんとか4冊読み終えました。
物語やエッセイ以外の本を自分から選ぶことは
ほとんどなく‥この本も「先輩」から勧められて
読んだのですが、思いの他読みやすく、そして
「発達障害」を抜きにしても子育てのバイブルに
なるような内容でした。
たとえば‥
脳をつくり直すのは「生活の改善」
1 脳の育て直しができ、脳のバランスが整う
2 セロトニン神経を育てられる
3 睡眠が安定する
そのために
1、朝日を浴びる
2、十分に眠る
3、規則正しい時間に食べる
何よりも睡眠と早起きが大切
「傾聴」と「共感」
役割を人からもらう感謝が子どもの自己肯定感を
底上げしていきます ‥
9月に観た映画のところにもちょっと書きましたが、
旅の復路の飛行機が台風の影響で飛ばなくなったため
旅行の予定を一日延ばして、米子に泊まり、翌日
岡山から新幹線で帰ることになりました。
車中退屈しないように、本屋さんで何か買おうと
思い立ち、そこで選んだ文庫本。
旅といえばやはり沢木さんだよねーという気持ちと
東北新幹線の車中にある雑誌で、掲載されていた
エッセイを読んだことがあったので、新幹線で読むのが
とてもふさわしいように思えました。(厚さというか
ちょうどよい薄さだったし)
このエッセイの中に『春に散る』のシーンを思いついた
桜並木のエピソードがあり‥もしこの文庫を手に
しなければ、その映画も観ないまま通り過ぎてしまった
なーと、偶然の積み重ねに、ちょっとココロ楽しく
なりました。
あの『春に散る』の物語は、主人公の元ボクサーが
この道を歩くシーンで終わりにすればいいのではないか
と思いついた。いやそう思いついたとき『春に散る』
というタイトルが確定したのだ。
8月に映画を観たあと、岩井俊二監督が書いた
「原作本」があると知り、図書館で借りて読んで
みました。
この表紙の通り、小説の中でのキリエは頭の中で
アイナジエンドに変換され、イッコは広瀬すずに
すぐに変換されてしまったけれど、演技からだけでは
(わたしが)汲み取れきれなかった細やかな感情が、
文章を読むことでよくわかった箇所もあり、そうか
やはりそうだったのかーと答え合わせをするような
気持ちもありました。
映画のラストシーンで、ネットカフェのシャワー
ブースを出たところでキリエとすれ違った女性に
何か意味があったのかなーと思っていたけれど、
小説にはちゃんとその続きがあって‥イッコが
捨てたと言った「まおり」という名前を「貰って」
後に本を書いたという設定付で終わってました。
(もしも、小説を先に読んでいたら、映画を観た私は
どう思ったかなーと思ってみたり)
未読の江國作品を図書館の棚で見つけたので
借りてみました。タイトル通り、本のこととか
その周辺のことを、ちょこちょこっと書いた文章を
まとめたエッセイ集。
さようならを言うのはすこしのあいだ死ぬことだ
と言ったのは、フィリップ・マーロウだけれども
散歩するのもまた、すこしのあいだ死ぬことだ。
日常からはみだすこと、日常がそこでふっと切れて
時間が停滞するというか、ゆるくかたまる、
くず湯みたいに、そういう意味で、散歩と旅と
お風呂は似ている
こういうところにエクニカオリという人がとても
よく表れていて‥そういう世の中の捉え方みたいな
もの(あるいは感覚)が好きか嫌いかで、彼女の
作品に対する評価も変わってくるのかなーと思い
ました。