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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

佐藤忠良記念館@宮城県美術館

2019-09-27 17:21:33 | 好きなもの・美術館や展覧会

もう1ヵ月前のことになってしまいましたが、仙台に行った時、
宮城県美術館で、彫刻家佐藤忠良さんの作品を観てきました。


の、前に。

そもそも『ロックの細道』に行ってみたい、行ってみようと思った根底には、
開催場所が仙台であり、仙台に行ったら、佐藤忠良さんの作品が観られる!と
気が付いたことも大きな要因でした。

佐藤忠良さんは、著名な彫刻家であり、絵本『おおきなかぶ』や、
ゆきむすめ』の挿絵でも有名な方で、尚且つ、同じく彫刻家の船越保武さんとの
長い親交のお話を、代官山のセミナーで末盛さんから聴いていたこともあって、
数年前よりずっと宮城県美術館へ行くことができる機会を探していました。

 


忠良さんが、戦後シベリアに抑留されていたことを、末盛さんのお話の中で伺ったのか、
あるいは別の何かで読んだのかは忘れましたが、上の2冊の絵本の中の人たちや、その服装は
その時の経験があればこそ、とのこと‥。なんかそれを知った時、忠良さんはどんなにか
強い方なのだろうと深い尊敬の念を抱きました。そして、そんな方が作った彫刻を観てみたいと
思っていたのでした。



今回、ライブの翌日、新幹線に乗るまでの時間を充てられるという好機と
娘と共に訪れることができた嬉しさもプラスされて、忘れ難い美術館になりました。

 宮城県「立」ではなくて、
宮城「県」美術館、なんですねー。

訪れた9月1日日曜日は、企画展もあったのですが、7月3日~9月8日までの、
佐藤忠良さんのコレクション展示と、常設展に絞りました。
(常設展も大好きなクレーとカンディスキーで、見応え十分)

そうそう、この美術館は絵本の原画にも力を入れているとのことで、
『おおきなかぶ』の他にも、秋野不矩さんの『うりひめとあまのじゃく』
うらしまたろう』の原画も観ることができました。

忠良さんの作品は、1933年の自画像や忠良さんが収集したシャガールの絵なども
ありましたが、もちろんメインは多くのブロンズ像です。

私は予習もせずに、ただ多くの作品を観てみたい、という気持ちだったのですが、
製作された年代は気を付けてみていて‥1949年《オリエ》と1950年《たつろう》は
ぐっときました。1948年まで抑留と書いてあったので、帰国後すぐに作った
娘さんと息子さんの顔のブロンズ像ですよね‥。

ヨーロッパ彫刻(最初はイタリアの、後にロダンを中心としたフランスのもの)を
学ぶことから出発した日本の近代彫刻史の上で、その影響を払拭し、質朴な市井の
日本人の姿の本質を簡潔に表現している と美術館のサイトでも紹介されている
群馬の人》 1952年

《ふざけっこ》《冬の子供》など、60年代~70年代初めまでの作品を
「小児科の時代」いうようです。そして、1972年《帽子・夏》に代表される
女性の立像や半身像は‥たとえば帽子とデニムを履いているけど、上半身は裸とか、
帽子だけとか、短いシャツを羽織っただけとか‥。躍動感あふれる女性像が
とてもよかったです。

《記録をつくった男の顔》というタイトルの王貞治さんのブロンズ像もありました。



ゆっくりと作品を観てから中庭に出てみました。お庭もとても素敵でした。
  

  

常設展では、クレー、カンディンスキーだけではなく、国内画家の作品も
たくさんあって‥岸田劉生、松本竣介、萬 鉄五郎、三岸 好太郎などなど‥。
(余談ですが、その中に1点だけあった猪熊弦一郎の作品がとてもマチスの絵に
似ていて驚き、そしてショップでそのカードを買いました笑)


美術館を出た後は、徒歩圏内に東北大学があることを知り、行ってみました。

 夏休みなのでとても静か。
どこまでがキャンパスなのか、果たして「ここまで」という区切りはあるのか!?
と思いながら、春にはそれは見事な桜が見られるであろう並木道を歩いてきました。



また行きたいな、仙台。

 

コメント (2)
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SPITZ SUMMER 2019

2019-09-06 16:58:39 | 好きなもの・SPITZ
スピッツには、スピッツ主催のレギュラーイベントというものが3つあって。
ロックロックこんにちは!@大阪
ロックのほそ道@東北
新木場サンセット@新木場スタジオコースト

ツアーが行われていた例外の年を除けば、夏にあるのはだいぶ前から知っていたのですが、

今までは参加に対して弱腰(笑)でした。その理由は、新木場以外は遠い!ということと、

オールスタンディングだから。でも、昨年ゴースカに一人で参加したことで、ちょっと自信が

ついたのと、今年の東北の会場は仙台だし、日程も土日なので、しかも10周年記念で会場が

だいぶ広いアリーナということもあって、思いきって申し込んでみました。

運よく、仙台の土曜日と、新木場の1日目に当たり、なんと1週間のうちに2度もスピッツの

ライブに行かれる!!という幸運に巡りあえたのでした。

 

ロックの細道@ゼビオアリーナ仙台  8月31日土曜日こちらへは、娘と行ってきました。







仙台には土曜日の昼頃に着き、娘は親友のKちゃん(4月から仙台勤務)と、ランチに行ったため、
私はひとりで、ランチ~散歩と仙台の街歩きを満喫し、夕方16時開場17時開演のアリーナへと
向かいました。

Oブロック3ってどのあたりなのか、下調べが不十分でしたが、アリーナの4つあるブロックのうち
前から2つ目の右側‥わりとよい感じで見えました。

フラワーカンパニーズ・My Hair is Bad・秦基博・スピッツ の順番で、セトリはこちらに


フラカンはスピッツと仲の良いグループなので、曲も数曲知っていて‥『深夜高速』が1曲目
だったのが嬉しかったな。『真冬の盆踊り』とか初めて聴いたけど、なかなかの盛り上がりで
楽しかったです。

マイヘアは、少し前の「ロック大陸漫遊記」でかかっていた『君が海』がすごくよい曲で、
わたし的に大注目バンド。若いっていいなあと笑、聴きながら体揺らしながら素直に
思いました。精一杯歌って、精一杯演奏していた。

秦さんを聴くのは、私は2度目で‥最初はだいぶ前の亀田さん主催のイベントで‥。
歌が上手いのはもちろんだけど、ギターが上手いなあとすごく思って、ひとり演奏でも
こんなに聴かせることができるってすごい、と思ってました。

そしてお待ちかねのスピッツ。
セトリは、RIJFの時と同じかなーと思っていたら、最初の2曲は変わっていて‥
『クリスピー』ライブで聴いたの初めてかも♡ のしあわせを噛みしめていたら、
2曲目は『さわって・変わって』。この歌ものすごーく好きなんです。
おまけに出だしの「てんじんえきのかいさつぐちで~」ってところを、
「せんだいえきのかいさつぐちで~」って替えて歌ってくれたので、会場からは
おおっ~だったか、きゃぁーだったかの歓声も。

そのあとはRIJFと同じ順番で‥そしてカバー曲の『前前前世』。
フェスの時の方が周りがわぁ~とどよめいたように思えたのは気のせいか‥?
あの時ほどつめつめ混みこみではなかったので、手拍子等のびのびできました。

そしてアンコールではなんと『オケラ』。かっこよかったなーーーーーーー。
(もう1曲は『海とピンク』)



新木場サンセット 2019 @新木場スタジオコースト  9月4日(水曜)




1日目のラインナップは、THE BOWDIES・T字路s・SHISYAMO・ハンブレッダーズ・スピッツ

私は、スピッツとSHISYAMO以外は、初めてのバンド(ユニット)ばかりなので楽しみに
してました。

スタジオコーストは昨年10月のゴースカ以来。フロアの感じもなんとなくわかってはいたものの、
でもとっても緊張してました。いろんな点で(電子チケットとかも含め)。
真ん中よりすこし後くらいの整理番号で入場したけど、フロアの真ん中からすこし左後ろくらいの
場所がとれて、T字路sまではいい感じで楽しんでいたのですが‥それから少し押され、
バンブレッダーズ終了の時にはハンパなく押され、押し返され‥ああこういうのをモッシュって
いうのかなーと思いました。人生初モッシュ体験。(終電間際の埼京線車内って感じかな笑)

ゴースカの時だって、こんなふうにならなかったのに、いったい誰が、誰のせいでこんなふうに
なってしまうのかなーと。フェスの時や先週の仙台のアリーナに比べて、この日はいわゆる
若者男子が多かったからかなと分析してみたり(笑)。
マサムネさんもステージからみてて、絶対にあぶないと思ったはずで、1曲目が終わったときに
リーダーが「みんなとりあえず1歩下がろうよ」と声かけたくらいでした。


この日の他のバンドの(私の)感想は、どれ方たちも音にすごく厚みがあったなーということ。
(セトリはこちら

仙台の時はマサムネさんも、「今日のボーカルはみんないい声揃いだったね」と言ってたように、
その歌声が印象に残ったけれど、新木場はとにかく音が心臓に響いた感じかな。
でもT字路sのボーカルの、喋っているときはフツーの声なのに、歌いだしたとたん、和製
アレサフランクリン的なブルースな歌声は凄かったですねー。
それとSHISHYAMOのボーカル&ギター(朝子ちゃん)は、すごく上手いなと感心しました。
歌もいいよね~若かったらきっと好きになってたな(笑)。

マサムネさんもSHISYAMOはすごく年下だけど、「SHISYAMO先生と呼びたいくらい」って
言ってて‥なんかわかるなあと笑。

そうそう1曲目にスピッツの『ベビーフェイス』をカバーしてて‥その曲は自分たちが
生まれた1994年の曲だからって、ツイッターに書いてました。びっくり。
そういえば、ハンブレッダーズに対しては、「自分たちが若かったら一緒にツアー回ろうよって
言いたくなるバンド」って(マサムネさんが)言ったら、「でも実際は彼らのおとーさんと
俺らは同じ年」ってリーダーが言ってました。

そういう若いバンドの方々が、「スピッツ先輩」とか、「スピッツに呼んでもらって本当に
嬉しい」とか皆口々に言っていて‥でも「先輩」のスピッツの方々は、全然えらぶっても
大人ぶっても偉そうにもしていなくって、いつもと同じように歌って演奏しているのが
とてもとても好感が持てるのでした。

そもそも、レギュラーイベントに行ってみたいなと思ったのは、スピッツが自分たちの
聴いてみたいバンドを呼んで、自分たちもそのバンドを楽しみながら、そして気分も
盛り上がりながら演奏するところをみてみたかったのです。
でも、そういうポイントから言うと、フェスの時はよそよそしいかと言えばそういう
わけでは決してなく、ライブハウスではわりと慣れ合い的なムードになるかと言えば
決してそんなふうにはならず、ひたちなかの空の下でも、仙台のアリーナでも、
新木場のモッシュの前でも、スピッツはただ唯一無二のスピッツなのでした。

この日のセトリは、1曲目が『ハイファイ・ローファイ』。仙台よりは1曲少なくて、
9曲目で『涙がキラリ☆』。アンコールは『オケラ』と『海とピンク』。

RIJFの1曲目が『海とピンク』だったので、1周ぐるりとめぐって帰ってきたみたいな
気持ちになって‥ああ2019年の夏は海とピンクで始まって、海とピンクで終わったなと
思いました。


思い出しついでの余談ですが‥今年の夏のカバー曲『前前前世』。
とってもよくて、3回も聴くことができたのはとってもしあわせなことだなーと思って。
そして、ひたちなかでは気づかなくって、2度目の仙台で気が付いたのですが、
曲の終わり近くで「おーおお。おおおおーお」的な、コーラスを、リーダーとテツヤの
二人がつけるところがあって、そこがね、とっても微笑ましいというか、カバーならでは
というか‥(笑)
スピッツの曲では、まずそんな光景自体見られませんからね~なんかとっても貴重だ、
と思いました。


 

 
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