音楽の喜び フルートとともに

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フェイクフラワーとフェイク音楽

2021-07-27 21:46:19 | 名曲
カーネーションのような、でも何かわからない珍しい花が実家に飾ってあったので写真にとりました。
Google lensで調べたら、シャコバサボテン。
っん?
絶対違います。
葉が違います。
おかしいなぁ?
…?
これは?

造花でした。はぁ~。騙された。

カッチーニのアヴェマリアは長い間、バロック時代の作曲家ジュリオ カッチーニ(1545-1615)の作品だと思われて来ました。

1579年にはメディチ家お抱えの宮廷音楽家テノールとして活躍しています。

歌の伴奏を作曲したり、古代ギリシャの劇音楽を復刻したり、モノディ様式とよばれる
独唱と伴奏をはっきり分けたスタイルを作り後世に大きな影響を与えています。

彼の密告によって、不倫が露呈し、有力者の妻が殺されたり、野心のために他の作曲家の仕事を奪ったりと、なかなか生々しい逸話が残っています。

そのカッチーニの名前で作曲されたアベマリアは最近になってロシアの作曲家ウラジミール ヴァヴィロフ(1925ー1973年)の作品であることが明らかになりました。
1972年、自分のCD発表にあたり他の曲と一緒に作者不詳として収録しています。

生前カッチーニ作曲であるという噂を否定も肯定もしなかったそうです。

1994年頃ソ連の歌手によって再録されたことで世界中に広まった時にカッチーニ作曲とされ、現在もカッチーニのアヴェマリアとして演奏されています。

ですが、作風をみるとバロック時代には存在しない様式で、意図して欺こうとしたというより、内向的な人物で自分が作曲したことを知られたくないという思いが強かった
という風に見られています。

さて、カッチーニとヴァヴィロフ聴き比べてみましょう。


カッチーニ作曲Alme luce bete
残念ながら動画ではありません。


どうでしょう?