ムスカリ地中海沿岸の植物で、ギリシャ語のムスクは麝香という意味だそうです。30年くらい前には、日本にはなかった品種です。この色と形がなんともエキゾチック。
家々の庭をみると、日本に世界中の植物が集まっている気がします。
尾高尚忠(1911~1951)は、フルートコンチェルト(1948年)を残していますが、20歳でウィーンに留学し、世界で指揮者として活躍しました。ベルリンフィルでも指揮。NHK交響楽団の前身新交響楽団、(その後日本交響楽団)を指揮し、過酷な活動に39歳で公演先で倒れ、亡くなりました。
フルートコンチェルトは、最終部のオーケストレーションを完成させず、林光が、完成させました。西洋音楽の手法にのりながら、メロディーはエキゾチック、日本でもなく、西洋でもなく、日本人の考える東洋風。2楽章はそれが顕著ですが、私は、全体を通して聴いているとなんだか東洋風というより、無国籍な感じがしてきます。ゴーベールの描くエキゾチックはフランス人のエキゾチック。乾いた理性的な軽妙なエキゾチック。ドップラーはハンガリー人のエキゾチック。ボヘミアンの悲哀に満ちたエキゾチシズム。
これが、同国人であるということなのでしょうか?エキゾチックなメロディーの中に日本しか見えない。しかし、その日本はアイデンティティーを無くして、混沌としている。それとも、単に自分が同国人ゆえに見えないのか?興味深いです。もっと、研究してみたい曲の一つです。