ひろの映画見たまま

映画にワクワク

映画「小川の辺」、藤沢周平原作の映画化

2011-07-07 19:45:15 | 日本映画

この映画は、実はかなり映画になりにくい作品だ。

藩の主命により、友人を撃たねばならない非情。

さらに、相手の妻は自分の妹。

打てば必ず返り討ちに来るに違いない。

もうほぼ、結末のわかった映画で、最後まで持たせねばならない。

その間、派手な戦いがあるでなし、

最後の打ち合いとて、友人だから、非道の、それも滅法剣の強い相手でもない。

妹に色恋はあるが、それとて、この時代の不倫。表ざたではない。

舞台は、山形庄内地方、まあ日本らしい風景といえばそうだが、

さりとて、特に美しいわけでもない。

ことほど左様に難しい映画をよくぞ作品にしたものだ。

地味な映画だけに、感動を呼ぶわけでもないが

江戸時代の、主命という生き方に、真面目に生きる人々の姿が、丁寧に描かれ

表情と姿で、その苦労をにじませる演技は、大したものだと思う。

 

 

 

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