やはり、テレビで放映された原田芳雄のやつれた姿での舞台挨拶が印象的だった。
おかげで映画は、大盛況。
長野県下伊那郡大鹿村の今も続く伝統村歌舞伎。
この伝統芸術を主題に据えて、
男と女の恋愛模様を織りなし、見事な喜劇を仕上げた。
主演の原田芳雄がやったと、多分言ったであろう出来だ。
原田扮する善は、昔、女房に駆け落ちされた。
その女房貴子が、浮気相手の治と顔を隠して帰ってきた。
貴子が認知症で、治と善を取り違え困って、善に引き取ってくれという。
二人は、まだ離婚届を出していなかった。
記憶喪失の貴子と村人たちの大騒動が次々と起こり、
善と貴子は、昔とったきねづか、
村歌舞伎の主役を務める。
村に新幹線が通る話とか、今風な話題も入れて結構面白い。
脇を固める役者がそれぞれ芸達者で楽しめる。