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NHK山田洋次が選んだ日本映画100選 山田洋次の「家族」

2012-03-22 16:23:29 | 日本映画
山田洋次が選んだ日本映画100選、家族編がやっと最終回を迎えた。

その作品は、自身の「家族」。

1970年作品。万博の年である。

山田洋次も若い。40歳直前の脂の乗り切った時だ。

「寅さん」を撮り始め、ヒットし、自分の作りたい作品を作ることができた。

自ら、ハンディカメラを回し、時の社会を見事に写し取っている。

長崎の一小島から、北海道まで、3000キロの旅。

新幹線がやっと走ったころ。まだまだ長い旅だった。

そして家族(夫婦と父、子供二人)、炭鉱閉山で職を失い、念願の北海道開拓に出向こうとするが、妻は反対、でも夢だ。

妻も考えた末、ついていくことを決断する。

しかし、道中も楽ではない。

このロードムービーは、一面で苦のロードだ。

そしてたどり着いた北海道、夢とは遠かった。

ただ、山田は最後に、明るい生でもって終わらせる。

倍賞千恵子が、なんとみずみずしく、気丈な女をしっかり演じている。うまい役者だ。

夫に扮する井川比佐志がはまり役だ、なんとも無愛想な、それでいて意固地な、でもほっとした笑顔はなごませる。

チョイ出の役者が、うまく使われ、山田監督の面目躍如だ。
コメント
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