ひろの映画見たまま

映画にワクワク

日本映画「サウダージ」、地方都市の閉塞感が胸に迫ってきます。

2012-03-29 16:28:34 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆
      見方によっては、☆☆☆☆

この映画、くせもので、やっと京都で上映されている。それも新京極シネマリーベという、アーティスチックな映画の上映館で。

聞くところによると、当分DVDにしないというから、上映館を見つけてみるしかない。

普通の映画の上映ルートでないところで、上映されているようだ。

また、映画自身、変わっていて、タイトルシーンのないまま、二人の男がラーメン屋で、ラーメンをすすっている長回しシーンで始まる。

そして、建築現場というか、穴掘り現場、手掘りと古ぼけたショベルカーで溝を掘っているシーン。

映画は、甲府市、東京に近いが、それでも結構遠い、地方都市、観光もない都市だから、商店街はシャッター通りに。

そこには、タイやブラジルの移民たちが、それぞれの共同社会をつくって働いて生活している。

バブルがはじけて、どこも苦しく、仕事もない。

そんな、閉塞社会で生きる若者たち。

たくさんの登場人物が脈絡なしに出てきて、遠景のシーンが多く、セリフが聞きづらく、タイやブラジル人など登場人物の顔を覚えるのも大変。

ただ、非常にリアリティがあり、一方で、薬というか、トリップシーンがあり、幻想的でもある。

音楽は基本は、バンドのラップであり、のりはいい。

描かれるシーンは、日本の現状であり、たとえば、ブラジル人の帰国など我々周辺でも見られるもので、

所々に、どきっとするセリフが胸を突く。

救いようがないようでいて、それなりに生きていく人たちのバイタリティに救いを求めたいが?

3時間近い長編だが、飽きさせない。
コメント (2)
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