ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「グランドマスター 一代宗师」、王家衛(ウォン・カーウァイ)のカンフー映画です

2013-06-06 17:59:57 | 中国映画
おススメ度 ☆☆☆
    カーウァイファン ☆☆☆☆

グランドマスターといっても、選手権で勝ち上がっていくような映画ではありません。

また、カーウァイスタイルのカンフーなので、ブルースリーなどのカンフー映画を期待すると肩すかしです。あくまでカーウァイの映画です。

葉問(イップマン)は、ブルースリーの師匠として知られ、1950年代大活躍した拳法家で、歴史上の人物ですが、この映画は、仏山で北の宗師宮宝森が引退を決意、北南の統一を図ろうと、南の拳師葉問を招きその技量を試すところから始まります。

まずは、葉問と多数、葉問と宮宝森、葉問と宮宝森の娘若梅と、立て続けに3試合。アップと細切れのカット、旋回と近写、クローズアップ、超スローシーン、今までのカンフーの映像と全く違う美の極致、これぞカーウァイにしてできる究極の美。雨の効果抜群。

特に、葉問と若梅の拳闘シーンは、恋愛感情をはぐくむほどの熱情的シーンで、熱くさせられる。

カンフーだから、銃とか刀とか一切飛び道具はない。これを演じるには、武術が必要。演者は結構しごかれたらしい。

中段からは、葉問の家族の生活、日本との戦争で、家族は別れることに。

一方、宮宝森は弟子のマーさんに殺されます。その葬儀シーンは雪の中物悲しい雰囲気に包まれます。そして、若梅は復讐を誓います。

とまあ、かなり壮大な物語で、歴史もかなり踏襲したそうです。

日本軍も出てきてちょっといい気はしませんが、これでも抑えた表現なのでしょう。

ただ、もう一人、カミソリ拳が出てきますが、すごい格闘シーンが1場面あるだけでちょっと肩すかしです。

後半は、葉問と梅若の幼いころから、死ぬまでを振り返ります。

それにしても、ちょっと物語が散漫なのが惜しい気がします。

トニーレオンとチャンツイィ、素晴らしい演技です。


コメント
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