ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「わたしはロランス」、突然、性同一性障害を告白した夫とその妻の物語。

2014-05-15 18:07:23 | 映画
おススメ度 ☆☆☆
  芸術的恋愛映画好き ☆☆☆☆

24歳の新進気鋭カナダ人監督の作品。上映時間168分。

従って、全体にわたって、非常に斬新な映像と音楽とセリフ。

作家志望の国語教師ロランス、ある日突然、恋人に「女になりたい」と告白。

当初は、恋人も理解して、女装を手伝ったりするが、やがて破局へ。

まあ、女装趣味のない小生にとっては、ちょっと理解しがたい物語だが。

ただ、ロランス、女装はするが、男を愛するわけではない。いわゆるゲイとは違う。

精神的に女になりたいということなので、女性も困ってしまう。

80年代のカナダの話なので、まだ世間では性同一障害者への認知度が低く、差別の対象に。

やがて、職も追われるが、もともと女になりたかった、その意志は固く、結局恋人とは別れる。

この映画の素晴らしいのは、そういったストーリーを題材にしながら、斬新な映像が魅力的なことだ。

色使い、音楽、衣類が降ったり、水が落ちてきたり、そのファンタスティックな映像の美しさに唖然とする。

別れた二人だが、恋人を忘れられないロランスは、結婚している元恋人に接近、2人で島へバカンス旅行。

でも、そこでも討論の数々。愛し合っているからこその口論。でも口は災い再び別れは来るが、ラストは微妙。その口論の端々に人生の機微を語る面白さ。

ロランスを、フランスの美男俳優、メルヴィル・プポーが演じ、徐々に女度を上げていくメークがすばらしく、後半では妖艶ですらある。

恋人はスザンヌクレマンが演じ、カンヌで最優秀女優賞に輝いている。
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