おすすめ度 ☆☆☆
文学作品好き ☆☆☆★
原作は、第157回芥川賞を受賞した沼田真佑の小説「影裏」。
監督は、「るろうに剣心」「3月のライオン」の大友啓史。
芥川賞作品らしく、間接表現で淡々と描かれているので、ある意味退屈する。
ただ、綾野剛、松田龍平という役者の存在が、その裏を匂わせる。
転勤で岩手に移り住んだ今野、同僚の日浅に心を許し打ち解けていく。
ゲイでもある今野(綾野)は、日浅(松田)にキスを仕掛けるがかわされる。
前半の綾野は、パンツ一丁だったりして、男くささを匂わせる。
後半、日浅が失踪、現れたかと思えば互助会の勧誘。
そして、関東大震災。
行方不明になり、父や兄に様子を聞きに行くと、捜索する気もないという。
題名の「影裏」だ。
川釣りのシーンが多く、重要な役割を担う。
大友監督のスタイリッシュな演出は、あくまで間接表現に徹し、難解さを引き起こしている。
まあ、綾野と松田の演技を見るだけでもいいとするか。
岩手のご当地映画でもある。