おすすめ度 ☆☆☆★
ハートフルな映画好き ☆☆☆☆
原題 「C'mon C'mon」は、先へ先へ
マイク・ミルズ監督が、ホアキン・フェニックスを主演に、突然始まった共同生活に戸惑いながらも歩み寄っていく主人公と甥っ子の日々を、美しいモノクロームの映像とともに描いたヒューマンドラマ。
ホアキン・フェニックス、『ジョーカー』とはうってかわって、不器用ながらも優しい叔父というのを見事に好演。
ラジオジャーナリストのジョニー(ホアキン)が、妹の息子をあずかることになって、というストーリー。独身のジョニーは子供の相手に悪戦苦闘し、子供も一人の人間として認めているところがよい。
ジョニーは子供を対象としたインタビューを収集している。「嫌な質問だったら答えなくてもいいよ」と子供たちの警戒心を解いて、様々な問いかけをする。経験が少なく、ボキャブラリーも少ない子供だが、ズバリと核心をつく発言が続く。つまりこの映画は言葉の持つ意味が重い。
子供の言動にイライラしながらも、自らを見つめ直す大人たちの姿が素敵に見えた映画。