ひろの映画見たまま

映画にワクワク

映画「裁判長ここは懲役4年でどうですか」、裁判傍聴マニア物語!

2012-05-21 14:43:58 | 日本映画
おススメ度 ☆

以前、ツタヤで、漫画無料貸し出しのチケットで借りたのがこの題名の漫画。面白かったので、DVDを借りてみたが、期待外れ。

女プロデューサーにそそのかされて、裁判を傍聴する羽目になった脚本家。

傍聴を重ねるうちに、そのすじのマニアと知り合い、彼らのトリビアの虜に。

で、いくつかの裁判を傍聴、それらは、いかにもコメディ。

で、コメディに徹するとか、一つの裁判を掘り下げるとかなくて、肩透かし。

まあ、裁判ってこんなものって、納得する題材にはいいかも。

本当は、裁判って社会の縮図なんだけどなあ。

バナナマンの設楽統が主演です。
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NHK山田洋次が選んだ日本映画100選 喜劇編 山崎貴監督の「Always」

2012-05-20 19:04:32 | 日本映画
2005年作品

Always 三丁目の夕日 第一作だ。このあと、2作作られている。西岸良平の漫画の映画化。

舞台は、昭和33年の東京下町。東京タワーが建設中の時だ。

自動車修理屋とその向かいの駄菓子屋が主舞台だ。

自動車修理屋には、青森から集団就職してきた娘が、駄菓子屋の主人は一方で、文学賞を狙う文学青年だが、飲み屋の女にたのまれて、男の子を預かることに。

この二組のエピソードを中心に、当時のまだアナログ時代のおかしな人情話である。

怒りっぽくて暴力的だが心優しい鈴木オートの社長。

賞が取れなくて喜怒哀楽の激しいこれまた優しい文学青年。

それ以外にも、この町の人々はみな暖かい。一昔前の長屋のコミュニケーションが懐かしい。

冒頭、テレビの導入話は、当時を知る人には一大イベントだったらしい。

文学青年が惚れる酒屋の女将は、美人で、お金のため苦労するというこれまた一昔前の人情話だ。

昔を知る人には、ほろりとくる展開だ。

最後の3丁目の夕日に東京タワーがはえるシーンは、この映画を象徴している。

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「宇宙兄弟」、宇宙への希望が開けます!

2012-05-18 18:57:00 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆

宇宙少年 ☆☆☆☆

少年のころ、UFOを見て、宇宙へ行くことを憧れた兄弟が、大きくなって宇宙とかかわっていく兄弟ドラマです。

まだ連載中の青年コミックの映画化です。

テルマエ・ロマエといい、原作がしっかりしているだけに、結構面白いです。

弟が先に宇宙飛行士になり、月へ旅立ちます。

兄は、勤め先を首になっていたとき、宇宙飛行士への試験に受験するよう弟が出願していました。

そこから、月へ出かけた弟と、試験を受ける兄のドラマが並行して描かれていきます。(ネタバレ)




























弟は、月面で作業中にクレーターに落下、瀕死の状態です。一方、兄は、試験に挑戦中ですが、1週間競争相手と合宿し、与えられた課題をこなすという試練が与えられます。その試練はかなりシビアで、候補者同士の軋轢や共同作業など、心理的な試練があって、結構楽しめます。

そして、大団円。

まあ少年たちに夢を与える作りになっています。

大作を詰め込んだひずみが残りますが、JAXAやNASAの協力も得てかなり実際っぽく作られています。

兄を演じる小栗旬が、アフロ頭で好演しています。

わき役陣も結構達者で、閉鎖空間での心理劇が迫力を帯びます。

ここずっと、JAXAものが続き、宇宙への夢が広がりました。









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NHK山田洋次が選んだ日本映画100選 喜劇編 山田監督の「馬鹿まるだし」

2012-05-17 10:23:01 | 日本映画
1964年作品。

山田洋次が自ら、山田映画の原点だという。

クレイジーキャッツのハナ肇主演だ。脇にもキャッツの面々がでている。

シベリア帰りの無宿者が、寺に身を寄せ、そこの若奥様に恋心を抱いてしまう。

そこからこの男の、男としての奮闘記だ。

やくざまがいのことをするから、元はやくざだったのだろうか。男意気にかけては天下一品だ。人に頼まれれば嫌とは言えない。お人よしなのだ。まして、若奥様にそそのかされては、だまちゃいられない。

でも、そこは馬鹿、頓珍漢で、うまく切り抜けるが、そのお互いの反応が真面目でいて面白い。

山田監督の言う、本人が真面目であればあるほど喜劇だ。それはおかしく撮ろうとせずとも、自然に笑いを呼ぶ。

ただ、若いころの作品だけに、かなり荒っぽく、寅さんのような安定感はない。

まあ、ハナの荒っぽさが逆にこの映画の取りえか。

それにしても、美女と野獣じゃないが、美しい女性は絵になるもんだ。マドンナは桑野みゆき。



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フランス映画「ふたりのヌーベルバーグ ゴダールとトリュフォ」、ドキュメンタリーで綴る!

2012-05-16 09:43:12 | フランス映画
おススメ度 ☆
     映画ファン ☆☆☆☆

フランソワ・トリュフォーとジャン=リュック・ゴダールは、1950年後半から1960年代にかけて、「ヌーベルバーク(新しい波)」を巻き起こした張本人だ。

まず、トリュフォーの「大人は判ってくれない」から始まり、ゴダールの「勝手にしやがれ」と続いていく。

それまでのオーソドックスな手法をぶち破った映像は、世界の人々を魅了した。日本でも、その影響で新しい映像作家が生まれた。大島渚や篠田正浩らだ。

で、この映画は、女優は登場するが、劇映画ではなく、様々な資料を駆使してヌーベルバーグの誕生から衰退までを、彼らの映像、インタビュー、新聞記事、周りを取り巻く人々のインタビューなどで構成されている。

当時、フランス映画も、隆盛を誇り、世界を席巻していたが、この新しい波により、フランス映画全盛の感があった。

適度に作品を交え、トリュフォーとゴダールの交友関係を、親密から対立と様々な局面をうまく描いている。

もともと、トリュフォーが映画評論家でもあったので、評論的立場の発言も多く、映画ファンにとっては、貴重な映画だろう。
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コッポラの映画「テトロ 過去を殺した男」、舞台はアルゼンチン!

2012-05-15 13:52:18 | 映画
おススメ度 ☆
     コッポラ映画好き ☆☆☆

東京では公開されたらしいが、関西ではどうだろうか。

あのゴッドファーザーの監督した作品です。

舞台は、アルゼンチン。冒頭から白黒画面。

ハイキーなカメラワークは新鮮さを感じさせます。

船乗りになり、その寄港中に、音沙汰不明の兄に会いに来た若い男。そこにはきれいな兄の妻がいた。

ただ、なぜか兄はつっけんどん。そんな雰囲気で物語は進む。

ある日、兄の部屋で、兄が書きかけた小説の原稿を見つける。そこには自伝が、興味を持ってよみすすめると(以下ネタバレ)




















ゆがんだ父子の愛憎劇とでもいおうか、ただ、回想画面(幻想場面ともいわれる)は、カラー。

父親は有名な指揮者。母親は交通事故死。だが、隠された秘密があった。

ちょっと、文芸作品ぽいが、根が暗いだけにおすすめできるほどの作品ではない。


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「ルアーブルの靴みがき」、心温まる庶民映画!

2012-05-14 18:26:31 | 映画
おススメ度 ☆☆☆

スェーデンの監督アキ・カウリスマキがフランス語で撮った作品。

ルアーブルは、フランスの港町だ。

所は変わっても、カウリスマキの作風は変わらない。淡々とした庶民映画だ。

小津作品に擬せられるわけだ。

本作品、靴磨きをして余生を送っている初老の男性、妻と犬と一緒に穏やかな生活を送っていた。

妻が病気で入院し、そんなときに、不法に入国しようとした黒人集団の中にいた一人の少年が逃げだした。その少年をかくまうことになり、それから、老人は、少年がイギリスへ行きたいと言っている真相を探りにあちこち調査に行く。

そして、母親がイギリスにいて、そこへ行きたいことが分かり、近所の人たちの助けを借りながら少年を密航させようと努力する。

その市井の人たちの温かさが作品からじわっと伝わってくる、その独特の感性が見るものを引き付ける。(以下ネタバレ)























だが、法を犯してまで、少年を逃がすのがよいことなのか、それをまして、警察の長が加担するなんて、ちょっと考えられないことではないか?

いっぽう、妻は奇跡的に助かるのだが、その必然性が感じ取れず、暖かいエンドとは、受け取れなかった。

そんなことに引っ掛からず温かい話として受けとめるのがよいのだろうが。

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韓国映画「ポエトリー アグネスの詩」、詩作に悩む老婆の話!

2012-05-12 15:48:20 | 韓国映画
おススメ度 ☆☆☆

映画には、大きな起伏はないが、基底にあるのは、中学校で起きた同級生による少女集団暴行と、少女が川に身を投げて自殺したことだ。

主人公の老女ミジャが同居する孫もこの集団の一員だった。

ミジャは、認知症と診断される。しかしこの映画に描かれている限りは、物忘れをするぐらいで普通だ。

彼女は小さい頃の思い出つながりで、作詞教室に通い、詩の朗読会にも参加する。

映画は、このお洒落なミジャを追うことによって、世の美しさと醜さを描いていく。

このミジャが、美しいものがすきで、詩を学ぶうちにそれをノートに書き留めていく。被害者の家を訪ねるシーンは美しい。

それに比べて、実社会、たとえば孫、加害者の親たちは実に醜い。

だが、その美しさをめでるミジャも、介護する老人の要求を聞き、お金をゆすることに。

そして、ラスト、演出は観客に答えを要求する。

アグネスは、被害者の名前。被害者の気持ちを詩にしたミジャ。その詩がラストを飾る。

結婚して、今は、フランスに住む往年の名優ユン・ジョンヒが、16年ぶりに映画出演、飄々と美しい老女を見事に演じている。



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映画「わが母の記」、認知症の母と息子の確執!

2012-05-11 18:11:58 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆☆

役所広司で、井上靖は浮かばなかった。有名作家なることはすぐわかったが、風貌が違うものね。そう、井上靖原作だ。

主人公洪作の父の死から話は始まる。この時からもう、母には認知が始まっている。

洪作には妻、妹二人、娘三人がいて、それぞれがかなりしっかりというか、会話に登場するので、なかなか関係が分かりずらい。

でも、洪作が小さい頃、おばあちゃん(実は父の妾)に預けられたトラウマがある。捨てられた思いだ。それが、物語を面白くしている。

母は痴呆、自分を息子と認知してくれない。会話が成り立たない親子が、本当は二人とも母、息子を恋しがっていたことが徐々に明らかになっていく。痴呆という状況を介することで、実態がドスンとくる。

小説家の日常と会話を丁寧に描いていく。ちょっと庶民感覚とは違う。でも認知症とか、親子の愛とかは普遍のものだ。

親子の関係でいうと、三女と父親の確執もある。ワンマンを通す父親と、それに逆らいながら優しさを見せる三女。

大勢の出演者がいながら、うまくアンサンブルを演出した脚本と演出はうまい。

実際に井上が使っていた家を舞台にし、その近辺の景色も日本独特の風景で美しい。

認知症の家族を持った人には、痛切に響くものがある。

それにしても、樹木希林の実に巧みな演技はどこから来るのだろう。観察の鋭さなんだろうか?


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フランス・イギリス・ドイツ合作映画「裏切りのサーカス」、本格派スパイ映画。

2012-05-10 19:26:39 | 映画
おススメ度 ☆☆
     ミステリーファン ☆☆☆☆

題名から映画は想像できない。

サーカスとは、イギリス諜報機関M16のこと。

スパイ小説の大御所ル・カレの原作を映画化したものだが、彼に言わせると、新しいスパイ映画だという。

時代は東西冷戦下、イギリスとソ連の情報合戦が繰り広げられていた。そんなとき、サーカスにソ連のスパイが紛れ込んでいるという。その二重スパイを暴き出すために、いったんはスパイを辞めた男が動き出す。

ただ、正直、いつものように予備知識なく映画を見た私には、映画の展開についていけなくて、最後になって、あっそうだたのかとなってしまった。

過去と現代が同時進行的に進むのと、登場人物が多く、かつ名前が二つあるため人物の特定ができにくく、それぞれの人物のからみができないままに、ストーリーが進んでしまうので厄介だ。

スパイ映画でありながら、派手な活劇はなく、殺しはあるが、実に淡々となされる。

落ち着いた雰囲気は、演技者にまでおよび、格調の高さをうかがわせる。

まあ、なにより、もう一度人物関係を整理して、じっくりDVDで確認しよう。評価はそれからだ。

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