西洗公園は1975年に開園した街区公園(まちなかの公園)です。面積は4300㎡あります。ケヤキ、クスノキ、シラカシなどの苗を密植で植えまくったため高木になってから間引くという苦労をしています。
オオムラサキの植込みも幅が広くて大きくて、公園のかなりの面積を占め、土壌の管理ができず、緑は維持できていますが、花好きは悪い状態です。公園の効用を高め、また管理しやすくするため、植え込みをたとえば1列植栽状態になるまで間引く工夫が必要です。
公園利用者は、樹木公園の特長を高く評価しています。隣町、隣りの区からも遊びに来てくれます。しかし、近くに住む人は落葉の量の多さに辟易しています。巨樹の根が道路の下をくぐり、近くの家の敷地に侵入してきます。道路のL字溝などを押し上げ、排水が悪くなり、雨水がプールのようになって道路にたまります。
今後50年を考えると、これらの巨樹はどうなるのか、港南土木事務所は管理できるのか、管理コストに悲鳴をあげるのではないか、近くの住民の悲鳴も高まるではないか不安です。
やはり利用者の評価が高い園内の芝生広場ですが、巨樹の根元や根が、盛り上がって芝生広場を侵していくのではないかと不安です。
樹冠被覆率の高いことを評価するも、長期にまちなかの公園の効用を発揮可能な体制で維持管理するにはどんどん生長していく巨樹をどうすればいいのか、まだ明確な知識を持ちえないでいます。巨樹は西洗公園のシンボルツリーと単純に誇っている訳にはいかないようです。
西洗公園愛護会にとって今後樹木管理をどうすればいいのか重要な課題です。公園学の知識を高めたいと思います。日本庭園学会との情報交換もよく行いたいと思います。世界の動向も知りたいと思います。
西洗公園は間違いなく町の人々の居場所、活動場所としてその重要度を高めてくると予測します。西洗公園愛護会が、公園学の知識を持った活動的町のボランティア組織として発展することを祈ります。
公園愛護会事務局に今年4月に就任し、6月まで約3か月、毎日のように公園での手入の仕事を実験してきました。月に1,2度の当番班による公園清掃だけでは西洗公園は確実に荒れます。園内からでる落葉や枝をゴミとして処分するのは間違いです。これらは公園の荒れを修復するのに貴重な材料です。土壌を豊かにするため園内で活用すべきものです。このことに関する知識は日本では十分に蓄積されています。
戦後の大きな産業構造の変化、人の流動化、都市化、価値観の変化の中で、公園学が、行政や自治会活動の中で弱くなってしまい、園芸会社も、経営が苦しくなり、「よき公園」あるいは信用より、当座のお金儲けを重視するカネカネカネ会社に堕してしまったという問題があります。
行政も自治会も町の人々も、町の公園の効用を見直すべき時がきたと思います。幸い山中竹春横浜市長は公園重視の方針を打ち出しています。いざ災害時、公園が重要な役割を発揮することも認識しています。いっとき避難場所以上の役割です。防災拠点になりえます。
日限山4丁目は50年前に誕生した新町です。第二世代が活躍すべき、否、活躍できる新しい50年が始ります。落ち着いた新しい町づくりが始まることを祈ります。
西洗公園愛護会は、日々、人々が朝のラジオ体操や朝の散歩をするような感覚で、毎朝、西洗公園を観察し、変化や問題に気付き、早めに丁寧に手入れをする方が仕事ははるかに楽です。庭の手入れと同じです。仕事の内容は過去の公園学知識を活用し、さらに工夫努力をすることです。仕事は健康的です。町づくりに貢献します。成就感、満足感、幸福感は非常に大きいと思います。
町のボランティア活動の中では効果がはっきりしている方なので幸福を味わえる活動だと思います。
なお、西洗公園に関する人々の思いは、現実、千差万別です。どんな社会についても言えますが、価値観が分散しているだけでは町力は失われます。みんなが、町に通用する公園に関する法・常識を追及する精神が重要と思います。