記憶の彼方へ

カラーとモノクロの写真と一緒に 日頃のなにげないエピソードやホッとするコトバを♪

悲しい現実

2012年10月07日 20時55分07秒 | Weblog
橋が大好きな私は、パリの現実に嘆いている

なにかって?
橋に南京錠をかけて、恋人たちが「また、ここに来れますように」と、願いを込めて鍵をセーヌ川に投げる事

ロマンチックなのに、なんで?私もやってみたいなんて声もあると思うけど、在るべき姿を愛する私には許せない行為なのだ

橋そのものを美しいと思うから、南京錠が取り付けられた橋の姿は到底美しいとは思えない。私がもしも橋を設計したらものすごく悲しい
2年前にParisでこの現実を芸術橋(Pont des Arts)で目の当たりにし、ひどくショックを受けた。
今回は、さらに被害が広がっていて、他の橋にも沢山鍵が取り付けられていた
アレクサンドル三世橋の端にいる貝殻を耳に当てた女の子の像にまで鍵がついていて、怒り心頭状態だった。

友人のAさんから伺ったはなし。
鍵をセーヌ川に投げる事で水質が悪化し、南京錠が取り付けられた橋は、南京錠の重さでいずれ耐えられなくなることが考えられると。

長年Parisで生きてきた橋と川が痛めつけられていることが悲しい。美しい景観をそこね、作品を撮る目的でのシャッターを押す気なれない。

出来ることなら、全ての鍵を撤去していきたい気分だ。

チュイルリー公園に面したソルフェリーノ橋では、黒人の男性が南京錠を売っていた。
流石に橋を取り付ける恋人たちは見なかったけど、パリの橋を見る楽しみが半減してしまった。

わたしがParisが好きな理由は、
在るべき姿が何十年もそこにあり続けること。

古きよきものが、守られている事。


この脚の人がにっくき販売人。

だれですか?こんなバカでかい南京錠を溶接までして作ったのは

こうやってみると、なんか虫がたかっているみたいで美しくないんです。

これは2年前の芸術橋(Pont des Arts)

2007年の芸術橋(Pont des Arts)

おなじく2007年のアレクサンドル三世橋の女の子の像。
今は手に南京錠が取り付けられています。



コメント
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