
なにしろ、主題歌が流れると、それだけでもう泣きたくなる世代ですから、行かずにはいられません。
会場は老若男女(あっ、若はいません)たち5,60人くらいが三々五々集まって。
はじめて鑑賞する私は、上映会というと、小学生だった頃、体育館に集まって、16ミリフィルムかなんかをジージーという映写機の音とともに観ていたので、それを思い浮かべていたのですが、なんと、今やパソコンにDVDを入れてプロジェクター(この名称でいいのかしら)から、スクリーンに映し出すのですね。びっくり!
会場の入口で、後ろから来た方が、
「昔の彼氏に会いに来たわ」とおっしゃっていましたが、息子さんより父上はずっとハンサムです。ちょっとドキドキ。あの時代の俳優は年齢相応で風格があります。
名画の持つテーマは、時代を超えて少しも古くなく、
声高に叫びもせず押しつけがましくもなく、心に訴えてきます。
正調「木下恵介」監督そのままでした。
おまけに、佐渡の弾崎(はじきざき)灯台も赴任地の一つとして描かれているのですから、前を陣取っている老女たちがささやき合うのは無理もありません。
日本各地の美しい風景とともに、灯台守たちの厳しい任務や生活や夫婦愛をしみじみと味わってきました。