一大決心通りじっくりゆっくり鑑賞することができました。
「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」
作品解説
絵としてはバラバラな印象を受けるのに、この哲学的な命題が頭の中をぐるぐる駆け回って、いささか面倒です。
「1Q84」といい、緩んでいる脳に「たまには自分の存在を考察せよ!おおいに悩めよ」と喝を入れられた感じです。
ゴーギャン殿、はっきり答えを指示してくれたら、このお粗末な頭はああそうなのかと思えたのに。あなたにゆだねます、と任せられても困惑するばかりです。
それにしても素晴らしい作品を観させていただきました。
じっくり鑑賞できたのは、展示方法にあります。
いちばん広いお部屋にこの作品ただひとつ。
頭越しに観ることもなく、頭隙間から観ることもなく
横からも後ろからも、もちろん正面でも。
時間と人にせっつかれる心配がありません。
そして展示室前の広い部屋は、解説映像が映し出されていて。
椅子がないのですし詰め順番待ちをしなくてすみ、空間が広く、先にそこで鑑賞するもよし、作品を観てから復習するもよし、どうぞ状態になっています。
作品展示数53、そのうち24作品は連作版画で、絵画29という数は疲れず鑑賞するにはちょうどいいわとつくづく思いました。多いのがいいとは限らない。
金曜日くもり、10時半過ぎ入場。チケットは待つことなく購入できました。
館内は作品保持のため冷房がよく効いて寒いくらい。対策が必要です。
私は千代田のお城好きですから歩きましたが、無料シャトルバスもありますから時間を調べて出かけるのもよいかと思います。