気持ちよさそうに大空をスイスイ飛行しているトンボが、棒かなんかにつかまっているとどう見てもひと休みの風情。
田んぼや草むらから飛び出してきたカエルが、目を静かに下向きにして葉っぱで沈思黙考していると、どうみても哲学している風情。
ならば、ホトトギスの茎にしがみついている君はいったいなにを考えているのか?
近づいても飛び立つ気配も見せないでさ。
ようやくの思いで地上に出てきた喜びをかみしめているのか?なんて下世話な想像か。
どうせならせめて花開いているミソハギにつかまっていればいいのに、と思うのもよけいなお世話というものか?すまん。
(左花の正面向きの花の奥に、なにやらぼんやり見える茶色っぽいものがかの君)