まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

『もぎりよ今夜も有難う』

2015-06-12 12:22:14 | TV

今回借りてきた本のうちの1冊。書名、表紙の絵、ひいきの片桐はいりさん著、となればすぐさま手が伸びようというもの。

 大きくして見て頂く。中身が想像できてもうぴったり。
はいりさんのエッセイ本は「わたしのマトカ」に続いて2冊目。

銀座の映画館、そこでかつて“もぎり”として活躍した俳優・片桐はいりの、
『キネマ旬報』での人気エッセイに加筆、番外編も収録した書籍、ついに発売!
若きもぎり嬢だった当時の追憶、1980年代から現在のシネコンに至るまで、
今も変わらぬ映画への想い、そして映画館への想いを、
映画専門雑誌『キネマ旬報』にて、4年余りにわたりあますことなく書き綴った連載
『もぎりよ今夜も有難う』の待望の書籍化!!
2009年第82回キネマ旬報ベスト・テン「読者賞」を受賞。

と紹介されている。

いやあ、寝転がってニヤニヤしながら読むにはちょうどいいのよ。(ごめん、はいりさん)
私、片桐はいりさんを知ったのは映画「かもめ食堂」でのミドリさんで。
そりゃあ衝撃でしたよ。私の中で、もたいまさこ嬢、小林聡美嬢に続いての「嬢」がつく女優さん。
もちろん、エッセイの中にも「転校生」の章で書かれています。

自らの出自を問われたら「映画館出身です」(渡り鳥映画館に帰る)胸張ってこたえたい。
と言っているように、映画より映画館への熱い懐かしい想い出がつづられていて、私も学生時代、
今よりはずっと映画館通いをしていたからそのころの映画館の雰囲気が甦ってきて、
「そうそう、そんな感じだったよね」
と我知らず一回り以上年下のはいり嬢に相槌打つ。

(王の男)をもじった「女王の男」
このエッセイでは銀座文化劇場にいろいろな男が出入りしていた、とあって中に痴漢のことが。
そうよそうよ、私だって若かったから映画館で痴漢に隣に座られて対策に往生したものよ。
はいりさん、とうとう男装したんだって。でもでもトイレで往生、あとはご想像にお任せします。

横浜の映画館では宮川町の「かもめ座」のことが。私は知らなくて損した気分。
なんといっても映画館の舞台で寝転んだり、誰よりも早く小屋に入って劇場にいるのが好き、
だそうだから、地方の映画館への思い入れも並大抵ではない。

思わず、はいりさんB型でしょ、と推測していたら当たっていた。
「偶然の旅行記」地方に行く時はその地方のことを見逃しちゃあいけないと念入りにネット検索する、で何となく。
で検索しすぎてパソコンが壊れ、やむなくいっさいの下調べなしで北兵庫に出かけたって結果。
わたしの体の検索機能は勝手に映画館を見つけてくるようだ、そう。
「検索より探索」の言葉が浮かんで。

そんな地方の映画館訪問エッセイを読んでいくうちに、私も若かりし頃通った佐渡の「橋本座」や「両津会館」
新潟の「名画座」などの佇まいが目に鮮やかに浮かんできて、ぐぐっと懐かしくなったわ。

あっ、そうそう、「はいり」という芸名、アルプスの少女「ハイジ」をもじってつけたんですって。ご存知でしたか?
趣味特技 料理、は「わたしのマトカ」の中でフィンランド滞在中の料理の話が出てきてたから、やっぱりの感。

ともかく、あとがきに書かれているように、
「もぎり・映画館・もぎり・映画館・もぎり・映画館・」への愛情にあふれた1冊で、
ますますはいりさんが好きになったわ。ほんと。

 

 

 

 

 

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