昨夜、西の空に花火が上がった。どこの花火だろう。
居間の戸を開けてしばらく眺めた。束の間だったけれど、夏を味わって。
暑さはいつまで続くかとうんざりするけれど、心暖められたことを少し。
以前チュッパのTシャツ選びのことを書いた。その時の店員さん。
フロアは私の他だれもいない、いやあちらにおひとり、客か店員さんか分からない。
私、結構迷ってあのコーナーこのコーナーとふらふら見ていたの。
その間、その店員さんかお客さんかの人もあちらで服に触るともなく眺めるでもなく、
かといって私に注目するでもなく。私の視界に入る範囲で動いているわけ。
で、ま、これかなとTシャツを広げて胸に当ててみていると、その人が近づいてきた。
「お決まりになりましたか?」店員さんだったのね。
もう素晴らしい、絶妙のタイミングでの一瞬の声かけ。
私、つられて3枚のTシャツお買い上げ。うち1枚はその店員さんのお勧めで。
いやあ、私の動きを見ていての接客、あれはプロですプロ。ちょっと感激したわ。
いつものひまわり市場で。
魚屋さんでお刺身を探していた。うーん、当たり前だけどおんなじ魚しかないな、と。
北海道のスルメイカの刺身があった。
「それ美味いよ」と言われたけれど「冷凍でしょ」とすげない私。
「まあそうだけどこの時期仕方がないのよ、でもある意味安心だよ」と言うから、
「アニサキスのこと?」と訊く。そして私のイカのアニサキス体験の顛末を話す。
おれたちはこれで取っているんだと、毛抜きの大型のような道具を見せてくれた。うーん。
私、それがトラウマになってイカの刺身はつくれないのよ、と話すと、
「それなら、イカのはらわたとか全部取って皮も剥いで、それから48時間冷凍にして
おくといいよ、そうすりゃ安全だから」と教えてくれた。そっか。
昨晩の酒のつまみは教えられたとおりにつくったイカの刺身、
コリコリとした食感が残って。美味かった。
ひまわり市場の中の小さなスーパーで。
山形の果物は美味い。寒河江のスイカは美味い。
切ったスイカはうーんだけれど二人分じゃ仕方がない。何分の一かに切ったそれを
さらに半分に、そのまた3つに切ったそのスイカをかごに入れてレジへ。
私の後ろに誰も並んでいないから「いいかしら」と断って、会計が済んだ品を次々と、
いやもたもたとマイバックに入れていた。せっかちそのもの。
スイカもとんがっているところを上にして入れ、その後の品も軽いからいいかと上にのせた。
全部終わったらレジの人がね、
「やっぱりスイカはいちばん上にした方が・・・」って入れ直してくれたの。
感激したわ、しっかり見てたのね。ほんのわずかのやり取りだったけれど嬉しかった。
寒河江のスイカ、甘くてみずみずしくて。美味しかった。