まい、ガーデン

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いっしょにに古書の知識を 『ビブリア古書堂の事件手帖』 三上延著

2019-01-21 09:22:56 | 

 「ツバキ文具店」の感想を書いたときだったと思う。
北鎌倉を舞台にした「ビブリア古書堂の事件手帖」はいかが、と勧められて。
すぐに図書館の書棚を思い浮かべたのよ、そうだわ確かカタカナ名前の本がずらっと並んでいた。大丈夫。
はい、読んでみます、なんて返事したのはいいけれど、よくよく見ればそれは「神様のカルテ」だったのよね。
カタカナに弱い私には、よくあること、恥ずかしい。
それから気を付けて探しては見るもののないの。
それが昨年暮れ。
地区センター新刊本紹介のコーナーに最新刊が置いてあって。
ああ最初から文庫本だったのか、とようやく気付いたわけ。ハードカバーだとばかり思っていたのよ。

最初に読んだのがシリーズ最新刊『ビブリア古書堂の事件手帖~扉子と不思議な客人たち』

うーん、古い本にまつわる話をまだ幼い子供に聞かせて分かる内容か、とちと疑問持って脱落しそうになったが。
ままま、第1巻を読んでから止めても遅くないわと思い直して読み始めたわけ。

    はい、面白かったです、とても。

三上さん、
主人公の女店主篠川栞子さんの胸の豊かさや長い黒髪のことはそんなに描写しなくてもいいんじゃない、と
僻んだけれど。
ひょんなことから店員になった五浦大輔くんといっしょに、栞子さんの古書に関する知識披露の場にはいたかったわ。

手帖1、2と読み進めて、家を出て行った栞子さんの母智恵子さんの影がちらつき始めた3からがぜん面白くなって。
物語に厚みが増してきたように思えたのよ。智恵子さんそのものが、古書にまつわる大きな秘密を抱えていたからね。
手帖4、江戸川乱歩作品を取り巻く人間関係の謎解きはまさにどきどきものだった。

いやあ面白い。ライトミステリーとはよく言ったものだ、殺人事件なんぞなんにもない。
引っくり返って時間を忘れて楽しめる。1話ごとに切りよいところで本を置ける、続きはまた後で、という具合。
それにしても、三上さん、古書店、古本とそれを取り巻く人々の話なんて着眼点が凄いわ。
私は物語で取り扱っている古書はどれも読んでいない、自慢にならないか。

事件手帖5を借りようとしたら5、6は貸し出し中。やむなく7を借りてきた。
まだ手を付けていない。
栞子さんと五浦大輔くんははたして事件手帖7の中で結婚にこぎ着けているのかしら、興味津々。

鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋 「ビブリア古書堂」。
そこの店主は古本屋のイメージに合わない、若くきれいな女性だ。だが、初対面の人間とは口もきけない人見知り。
接客業を営む者として心配になる女性だった。
だが、古書の知識は並大抵ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、
いわくつきの古書が持ち込まれることも。
彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。
これは栞子と奇妙な客人が織りなす、“古書と秘密”の物語である。

ビブリア古書堂の舞台地図

こちら


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