私もほんとにアキヤマサン(脳神経外科)が近くなってきた。
手を延ばせばすぐそこにッてな感じよ。あぶないなあ。
1月に入って借りてきた4冊。なんと3冊が既読だったわ。いやはや。
ま、詳しい顛末はおいといて。
こちらの『きたきた捕り物帖』は手に取ったとき8割方読んでいるな、とは思ったの。
でもな、宮部さんの新刊本だしな、ま、いっか正月にはぴったりだと思って。
こちらの装画をじっと見ていたらなんとはなし物語も江戸下町も浮かんできて、
嬉しくなって一度だろうと二度だろうと読んじゃえって気になったわけ。
ちなみに装画・挿画は三木謙次さん。
表紙を開けば本所深川の地図まで描かれていて、
これを見るだけでもいいかという気になろうというもの。好きなのよ、江戸地図を見るの。
第一話 ふぐと福笑い
深川元町の岡っ引き、文庫屋の千吉親分は、初春の戻り寒で小雪がちらつく昼下がり、
馴染みの小唄の師匠のところで熱燗をやりながらふぐ鍋を食って、中毒って死んだ。
という書き出しから物語は始まる。四話のお話。
主な人物がさりげなく登場してきて。北一がその人たちに助けられながら
岡っ引きらしい働きをじょじょにしていくという感じ。まだまだ序の口だけれど。
宮部さんらしく下町の人情たっぷりと、怪しげな怪談もあり、人の心の奥底に潜む
醜いいやな部分もあぶり出して。
軽く読めるけれど後味よろしく、やっぱり宮部さん、惹かれるわ。
北一は文庫屋に住み込み、文庫を売り歩いていた。
千吉親分がふぐに中毒(あた)ったことを欅屋敷用人「青海新兵衛」が教える。
「青海新兵衛」登場の場面。
おみつ おかみさん 富勘 北一
「女を顔かたちでくさすなんて、いちばんやっちゃいけないことだ。
そういう話を軽んじるのもいけない」
名台詞集から拝借。
第二話 双六神隠し
──おっかさんだって、我が子なら何でもかんでも可愛いわけじゃねえ。
人の心はそんな便利な作りになっちゃいないからな。不幸な経緯(ゆくたて)で、
情が薄れちまうこともあるんだよ。
第三話 だんまり用心棒
長命湯の釜焚き「喜多次」登場 烏天狗、黒い天狗の彫り物がある。
ここで二人の「きたきた」が出揃って活躍していく、という次第。
ま、北一はまだまだ活躍というほどの働きはできないけれど。
なにしろ下っ端も下っ端、見習いですものね。
「捕り物の一端にでも関わろうというのなら、人を疑うことを恐れちゃいけない。
心を鬼にしても、みんなを疑わなくちゃいけないんだよ」
第四話 冥途の花嫁
目が見えない千吉親分のおかみさん「松葉」深川一帯の貸家や長屋の差配人「富勘」
おかみさんが冴えた頭で真相を明かす、富勘はおかみさんの手を引いてその場に乗り込む。
「人の死だけは、どうやったって取り返しがつかないし、埋め合わせもできない」
──だから地獄や極楽があるんだ。
宮部みゆきさんのメッセージ
(略)私はいま、「三島屋変調百物語」シリーズをライフワークとして書き綴っています。
それは江戸の怪談なのですが、『きたきた捕物帖』は、謎解きに怪談の要素が加わった物語。
「三島屋」シリーズとともに、私が現役であるかぎり書き続けていきたいと思っています。
宮部さん、よろしくお願いしますね。もうもう期待して次を待っています。
読んだかないやまだかなと思っても何回でも読みます。