お彼岸に入ったので、19日、ふたりで、お墓参りに行ってきた。お中日に墓参することが多いが、天気予報をみてそうした。来月、母の三回忌が予定されているので、ご住職に計画停電の影響はないのですか、とお伺いした。このお寺は停電はないとのこと、よく分からないが、東名高速や変電所の近所ということが関係しているのかもしれないとのことだった。
予定通り、法事ができそうなので、ふたりの妹にメールで連絡した。宮城県の妹には、今回は無理して出席しなくても良い、と付け加えた。早速、返事がきて、”水道はまだだけど、電気がついて、ほっとしている、今、スーパーで買い出しているところ、法事はなるべく出たい”とのことだった。
墓地は大地震の影響はほとんどなく、どの墓石も何もなかったように、静かにたたずんでいた。大銀杏の前のお地蔵さまも、あの大揺れに耐えたようで、ごほうびに、黄色い帽子をどなたかにかぶせてもらっていた。母もよく、このお地蔵さんを可愛がっていた。
その夜、福島原発の3号機へ、命がけの連続放水を成功させた、東京消防庁レスキュー部隊の方々の記者会見をみた。決死の覚悟が伝わってくる感動的な会見だった。とくに富岡隊長が、涙ながらに、”隊員は非常に士気が高く、みんな一生懸命やってくれた。残された家族ですね、本当に申し訳ない。この場を借りておわびとお礼を申し上げたい”と話されたときは、部下を想う気持ちがひしひしと伝わってきて、おもわず涙があふれてきてしまった。ぼくの友人の御子息もこの部隊にいるので、もしかしたらと思う。この会見をみておられる、ご家族の皆様の気持ちはいかばかりであったろうか。原発事故、何とか、おさまって欲しい、と祈るばかりだ。