Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

【付下げの別誂え(フルオーダー)第2弾】《図案編》

2014-04-23 22:15:54 | 着物
秋からお願いしていた一つ紋付の水色の付下げが先月仕立て上がって手元に届き
ましたので、また新たに、一つ紋付きの付下げを別誂えすることにしました

今回は柔らかな暖色系の地色に琳派調の彩色が施されたものにするつもりです。
今までは単色の地色ばかりをお願いしてきましたが、今回は裾濃になるように、
ぼかし染めをして頂こうと思っています

さっそく公庄工房様にご相談をして、図案を送っていただきました


この着物には「橘に扇散らし」という銘をつけて頂きました。前回は「花の丸」
という少し軽めの図案を選んだので、こちらは古典的な吉祥文様の付下げにして
使う場面に変化が出るようにしました


ベースとなるのは伸びやかな枝が流れるように描かれた橘。橘といえば古事記に
おいて、不老不死の理想郷である常世国に自生する植物と記されており、長寿を
招き子孫繁栄をもたらすといわれる吉祥文様です。

上物には扇を散らし、その扇面に打出の小槌・金嚢・隠れ笠・七宝・如意宝珠・
隠れ蓑・分銅などの宝尽くしの柄が描かれています


上前の部分には打出の小槌をメインで描いた扇がありますが、これだけだと少し
寂しいので、半開きにした扇も追加して頂くことにしました


袖にも流れるような橘の枝が。こちらも橘だけでは寂しいので、扇を入れて頂く
ことになりました

ベースも上物も吉祥文様を集めたおめでたい着物で、子供の行事にもお茶会にも
向くとても良い付下げになりそうです。この柄で訪問着だと重々しすぎますが、
一つ紋付の付下げくらいでしたら、こういった用途にぴったりですね

次は柄の追加などをして、修正を加えた図案が届きます