Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

イタリア料理教室【基本編・4月】

2014-04-24 23:05:20 | イタリア料理
今日もいつも通り夫に娘のお風呂と寝かしつけをお願いして、夜はイタリア料理
教室に行かせてもらいました

この数ヶ月は毎週のように行っていましたが、それも来月までで、6月以降は少し
ペースを落として、月に2回くらいにしようと思っています

昨年の5月から通い始めたイタリア料理の教室ですが、もうすぐ丸1年が経つので、
レシピがかなり溜まってきました。6月分以降は受講済みのレッスンが多いので、
まだ受講していないレッスンと、7月から毎月2コース新たに増設されるレッスンを
受講していくつもりです

お料理は私も習っていて楽しいですし夫もとても楽しみにしてくれているので、
出来るだけ続けていきたいです

先日夫が久しぶりに高級店ではないイタリアンに行ったそうなのですが、そこで
食べたお料理より家で作るイタリアンのほうが美味しかった、と言ってくれて、
習いに行って作っている甲斐がありました

いつも先生がちょっとしたコツや注意点を教えてくださるので、それを元にして
レシピに忠実に作っているだけなのですが、やはりプロの料理人だった方の作る
レシピは素晴らしいのだと思います


今日は基本のコースを受講します。この基本のコースは日本でも良く食べられて
いるようなメニューが登場することも多く、いつも楽しみにしています

いつも通りメニューの内容や調理手順の説明をお伺いしてから、調理スタート


まずは煮込みに時間のかかるメインから。メインは「Pollo alla caacciatora」。
イタリア料理は職業の名前が付いたものが多いというのは以前も書きましたが、
今日のお料理は「猟師風」です。

トマト系の煮込みで、調味料にビネガーを入れるのが特徴です。これはそもそも
猟師料理だったので、猟師が山で獲れた動物の肉を使っていたため臭みが強く、
その臭みを消すためと、ぶつ切りで調理するためお肉が柔らかくなるのを助ける
ようにと入れられたのだそうです


猟師料理なので素材はあまりきちんと切らなくてOK。キノコ類もかなりゴロゴロ
とした状態で入れていきます。イタリアでは通年採れるのはマッシュルーム程度
ですが、日本では通年色々なキノコが手に入るので、今日はシメジもプラス


半分に切ったマッシュルームと石突きを取ったシメジを、たっぷりめのオリーブ
オイルで炒めていきます。レシピには書かれていないのですが、こちらのお教室
ではいつもお野菜をソテーするときに、塩を一つまみ入れるのが基本です



お肉は手に入りやすく食べやすい鶏モモ肉を使います。鶏肉は一口大に切って、
塩コショウを両面にしっかりめにしておきます。その上から小麦粉をまぶして、
余分な粉をはたいて準備しておきます。


フライパンにオリーブオイルをたっぷりと入れて、つぶしたニンニクと鷹の爪を
入れて熱して、香りや風味をオイルに移します。ニンニクがきつね色になったら
鷹の爪とともに取り出します。



鶏肉を皮を下にしてフライパンに置き、ローズマリーもひと枝加えます。鶏肉の
両面をきつね色になるまでソテーして、白ワインビネガーと白ワインを加えて、
強火でアルコールを飛ばします。


そこにトマト缶・お水・炒めておいたキノコを加えて塩コショウで味を調えて、
上にアルミホイルを被せ、弱火で10~15分ほど煮込めば完成です

煮込んでいる間に前菜の準備をします。今日の前菜は「Carpaccio di pesce」。

以前の記事にも書いていますが、イタリア料理でカルパッチョといえばもともと
生の牛薄切り肉にソースをかけたもの。ヴェネツィアにあるの「Harry’s Bar」で
誕生したお肉料理です

それが日本に入ってくるとなぜかお肉からお魚に変わり、日本でカルパッチョと
言えば魚を使ったものを指すようになりました。それがイタリアに逆輸入される
形になり、魚を使ったカルパッチョは「di pesce」とつけて区別されています。

現在は生のお肉(もしくはお魚)を薄くスライスしてソースとともに盛り付けた
ものを指すようになりましたが、やはりイタリアではお肉が主流

イタリアに行って「Carpaccioをお願いします」というと、お肉のほうが出てきて
しまうので要注意です。お魚のカルパッチョが食べたいときには、「di pesce」
と付け加えてくださいね


イタリアではスズキ・ヒラメなどの白身魚を使うことが多いようですが、日本は
お刺身用のお魚が色々と手に入るので、マグロやサーモンなどと合わせても良い
そうですよ。今日は今が旬で色味も綺麗な鯛を使います



まずはソース作りから。ボウルにオレンジとレモンを絞って、オリーブオイルを
加えて白っぽくなるまで良く混ぜて乳化させたら、塩コショウで味を調えます。
日本はレモンだけの場合が多いですが、オレンジを入れたほうが甘みが加わって
香りの良いソースに仕上がりますよ



薄切りにした鯛をお皿に並べます。お刺身の半分程度の厚さのほうが、ソースが
絡みやすくて美味しいです。今日はタイの色味を生かしてバラの花びらのように
丸く中心を高めに盛ってみました


ソースのボウルにベビーリーフを入れて合わせて、タイの上に飾ります。残りの
ソースは鯛の上からたっぷりとかけて、最後にオリーブオイルをひと垂らしして
完成です。漬け置きの時間もいらないので、とっても簡単ですね


最後にパスタを作ります。今日のパスタは「Spaghetti alle vongole bianco」。

日本でもメジャーなパスタの一つであるボンゴレ・ビアンコは今が旬のアサリを
使ったお料理です。アサリには年に2回の産卵期があるそうですが、その産卵期の
前が実がぷくっとして美味しい時期なのだとか

日本ではビアンコ(白)が多いですが、イタリアではビアンコもロッソ(赤)も
同じくらい食べますので、「Spaghetti alle vongoleをお願いします」というと
「ビアンコロッソ」と聞かれるそうです。

私はアサリ自体は食べられないのですがアサリ出汁は大好きですので、アサリの
煮汁をたっぷり使ったこのパスタも大好物です(アサリは食べませんが…)。

下準備として、アサリは3%の塩水に浸けて、冷蔵庫(冷暗所)に2~3時間置き、
砂抜きをしておきます。塩水を捨てて真水でしっかりアサリを洗います。この時
アサリの周りがヌルヌルになっているので、よく洗うことが大切です。


フライパンにオリーブオイルをたっぷりと入れて、つぶしたニンニクと鷹の爪を
入れて熱して、香りや風味をオイルに移します。



フライパンを火から外して揺すりながらアサリを入れ、火に戻したら白ワインを
加えてアルコールを飛ばし、水を入れて蓋をしてアサリを開かせます。



開いたアサリは一度取り出し、アサリ出汁のスープが残ったフライパンに茹でた
パスタとみじん切りのイタリアンパセリを加えて混ぜて、塩コショウで味を調え
ます。最後にオリーブオイルを入れて乳化させ、アサリを戻せば出来上がり

全品出来上がったところで、おまちかねの試食タイムに


前菜は鮮魚のカルパッチョ。いままでカルパッチョとマリネの違いがあまり良く
わかっていなかったのですが、両方を作ってみてようやく違いがわかりました。
マリネもとっても美味しいですが、カルパッチョはさらに手軽で良いですね


パスタはヴォンゴレ・ビアンコ。アサリのダシをしっかりとパスタが吸収して、
ニンニクと鷹の爪が効いたとっても美味しい一皿でした

ヴォンゴレ・ロッソを作る場合には白ワインを入れてアルコールを飛ばすまでは
同じ工程で、そのあとに水と一緒にトマトソース(なければトマト缶)を加えて
アサリを開かせればOKです


メインはチキンの漁師風煮込み(カチャトーラ)です。ワインビネガーを入れて
煮込んだお肉はとても柔らかく、ニンニクと鷹の爪の風味と辛みの効いた一品。
カチャトーラというと鶏肉が多いですが、豚肉でも美味しそうですね

ローマで食べられているカチャトーラは3月のプライベートレッスンで教えて頂き
ましたが、今日のものとは違って、トマトを使わずにアンチョビを使います。

地方によっての違いなども楽しいものですね


食後には紅茶を淹れていただいてホッとひと息。今日は初めてレッスンに参加
される生徒さんとご一緒でした

実はこちらのお教室が来月から隣町に移転するのですが、その生徒さんは新しい
お教室のすぐそばにお住まいとか。こちらのお教室でのレッスンは最初で最後に
なってしまいますが、新しいお教室でまたお会いできそうです

通る道の関係で、私は今までとあまり変わらない時間で新しいお教室に到着する
ことができそうなので、新しいお教室に移転しても変わらず通い続けるつもりで
います。まだまだ習いたいメニューがたくさんあって、先が楽しみです