ボラティリティの高い不透明な相場が今年も続きそうです。
このことは一体何を意味するのかをチョイと考えてみました。
1.うまく立ち回れば利益が出る。(しかし、うまく立ち回りにくい。)
2.目先の動きに惑わされれば損失が拡大する。(しかし、惑わされやすい。)
この2面性を持っているのがボラティリティの高い相場と言えるかと思います。括弧の中に書いたように、荒れる相場に惑わされずにうまく立ち回るのは難しいと考えた方が良さそうです。
ではどうすれば良いのかを考えるのが今日の課題です。
結論的にはボラティリティが高い=オーバーシュートしやすいことに着目することです。
そこで昨年の日経平均について検証してみました。方法は、OSCが前日比10%以上下がった、その翌日に前日安値を下回った値段で買いを入れることの有効性を検証することです。
1.1月11日:前日比-10%の50%で終了。終値16942.4円。
→翌日は16円高で始まり、前日安値の16847円を下回りました。16748円までの押し目がありましたが、16800円あたりに戻した時に買うこととします。
売り:前日の高値を更新している限りホールド。売りは前日高値を下回る日の引けです。結局1月19日の引けの17310円で売り。+510円。
2.3月5日:前日比-10%の39%で終了。終値16642.3円。
→翌日は12円高で始まり、安値は前日安値を一度も下回っていない。下回りそうもないと判断出来ればそこで買い。この場合は引けに売る。16670円辺りで買い、引けの16764円で売り。+94円。対して利益は出ない。あえて買わなくても良かった。
3.4月2日:前日比-12%の41%で終了。終値17028.4円。
→翌日は128円高で始まり、安値は前日安値を95円上回っている。これを確認して引けに買い。引けは17028円。OSCは45%に+4%上昇。
下回らないと判断した17100円あたりで買い。引けに売り。17244円。+144円。OSCは+4%の45%で終了。
4.4月13日:前日比-13%の48%で終了。終値17364円。
→翌日は143円高で始まるも、前日安値は割り込まず。このことを確認して17520円辺りで買い。引けに売り。17628円。+108円。
5.6月27日:前日比-13%の47%で終了。終値17849.3円。
→翌日は67円高で始まり、前日安値を割り込むことなく、OSCは+2%の49%で終了。前日安値を割り込まないと判断した17900円辺りで買い。引けに売り。+32円。OSCは+2%の49%。
6.7月11日:前日比-11%の43%で終了。終値18049.5円。
→翌日56円高で始まるも、前日安値の18028.9円を割り込む。そのまま前日安値を回復できないが、OSCは前日同値であったので、引けに買い。17984円。
翌日は前日比で177円高で始まる。その日は高値・安値ともに前日を上回っているのでそのままホールド。翌7月17日は前日比+30円で始まるも、前日高値を下回ることが決定的となったので引けに売り。18217円。+233円。
7.8月17日:前日比-11%の30%で終了。終値15237.7円。
→翌日204円高で始まる。前日安値を下回る気配なく、15500円辺りで買い。引けに15732円で売り。+232円。
8.9月18日:前日比-10%の45%で終了。終値15801.8円。
→翌日は137円高で始まり、前日安値を下回ることがないことを確認した16100円辺りで買い。引けに16381円で売り。+281円。
以上から言えることは、10%以上OSCが押された日の翌日は高く始まる。そして、前日安値を下回るケースは稀。もしあればそこで買い。つまり、翌日の寄り付きから、前日安値に近づく時での買いが正解ということになります。
もう1つ。OSCが30%台をマークした時の売買戦略を検証してみます。
1.3月5日:OSC39%、終値16642.3円。
→翌日は14円高で始まり、前日安値を一度も割り込まず。そのことを確認しての16670円辺りで買い。引けに16844円で売り。+174円。
2.3月7日:OSC38%、終値16764.6円。
→翌日は-35円安で始まり、前日安値を割り込みます。しかしそこから上昇に転じます。前日安値を下から抜く時に買い。16740円辺り。引けに売り。17090円。+350円。
3.8月1日:OSC38%、終値16871円。
→翌日は+85円で始まるも、前日安値の16845円は割り込む。しかし、そこから反転した16900円辺りで買い。引けに16984円で売り。+84円。
4.10月24日:OSC37%、終値16358.4円。
→翌日は+10円で始まるも、安値は前日を下回る。そのまま前日安値の16330円を回復できず。売買はなしとします。
5.10月25日:OSC39%、終値16284.2円。
→翌日は+174円高と大幅高で始まる。そして、安値も前日安値を下回ることなく推移。そこで16400円近辺で買い。高値・安値ともに前日を上回っている限りホールド。10月30日に前日比-43円安で始まり、高値・安値ともに前日を下回ることが確実となった引けに16651円で売り。+251円。
6.11月8日:OSC38%、終値15771.6円。
→翌日は-96円で始まり、前日安値・高値を一度も更新できず。買い控え。
7.11月9日:OSC32%、終値15583.4円。
→翌日は-205円で始まり、前日安値・高値を一度も更新できず。買い控え。
8.11月12日:OSC31%、終値15197.1円。
→翌日は-49円で始まる。しかし、前日安値を上回るも前日比-70.46円で終了。買い控え。翌11月14日は前日比+185円の大幅高で始まる。ここは若干の押し目があった段階からの寄り付き価格を上回る段階の15330円あたりで買い。引けに15449円で売り。+119円。
9.11月19日:OSC37%、終値15042.6円。
→翌日は-173円で始まる。安値も前日を下回るが、そこからプラ転する段階で買い。15100円辺り。引けに15211円で売り。+110円。あまり戦果ないが、高値・安値ともに前日を下回っているので、ここは弱気相場とみて薄利でも撤退。
10.12月19日:OSC39%、終値15030.6円。
→翌日は120円高で始まるも、安値・高値は前日を割り込む。ここは見送り。
11.12月20日:OSC35%、終値15031.6円。
→翌日は+13円で始まり、一旦前日安値を割り込む。しかし、そこから反転し前日高値を上回っての終了。前日高値を抜く15300円辺りで買い。引けに15552円で売り。+252円。
12.12月21日:OSC38%、終値15257円。
→翌日は+184円で始まる。前日安値・高値ともに上回って終了したため引けに15552円で買い。OSCも+12%の50%に。
→翌々日も+62円で始まり、前日安値・高値ともに上回って終了したためホールド。
→12月27日に前日比74円安で寄り付き、前日高値を抜く勢いがないので、引けに15564円で売り。+12円。
以上から言えることは、OSCが30%台に落ちた時は、翌日プラスで始まらない限り、弱気が勝っていることになります。更に下げて、前日安値を上回ったその引けに買っても戦果は基本的に期待できません。OSCが控えめに上昇していって、前日の安値・高値ともに上回る勢いがついた日でないと買いタイミングとはならないようです。
以上、OSCを細かく見ていない方にはちんぷんかんぷんだと思いますが、筆者の今年に戦術を考える意味での備忘録も兼ねて記してみました。OSCを使っていない方でも、相場の勢いを反転するヒントがいくつか隠されていることと思います。
既にOSCのツールを使っている方は、参考になさって頂くと多少なりとも労が報われます。
このことは一体何を意味するのかをチョイと考えてみました。
1.うまく立ち回れば利益が出る。(しかし、うまく立ち回りにくい。)
2.目先の動きに惑わされれば損失が拡大する。(しかし、惑わされやすい。)
この2面性を持っているのがボラティリティの高い相場と言えるかと思います。括弧の中に書いたように、荒れる相場に惑わされずにうまく立ち回るのは難しいと考えた方が良さそうです。
ではどうすれば良いのかを考えるのが今日の課題です。
結論的にはボラティリティが高い=オーバーシュートしやすいことに着目することです。
そこで昨年の日経平均について検証してみました。方法は、OSCが前日比10%以上下がった、その翌日に前日安値を下回った値段で買いを入れることの有効性を検証することです。
1.1月11日:前日比-10%の50%で終了。終値16942.4円。
→翌日は16円高で始まり、前日安値の16847円を下回りました。16748円までの押し目がありましたが、16800円あたりに戻した時に買うこととします。
売り:前日の高値を更新している限りホールド。売りは前日高値を下回る日の引けです。結局1月19日の引けの17310円で売り。+510円。
2.3月5日:前日比-10%の39%で終了。終値16642.3円。
→翌日は12円高で始まり、安値は前日安値を一度も下回っていない。下回りそうもないと判断出来ればそこで買い。この場合は引けに売る。16670円辺りで買い、引けの16764円で売り。+94円。対して利益は出ない。あえて買わなくても良かった。
3.4月2日:前日比-12%の41%で終了。終値17028.4円。
→翌日は128円高で始まり、安値は前日安値を95円上回っている。これを確認して引けに買い。引けは17028円。OSCは45%に+4%上昇。
下回らないと判断した17100円あたりで買い。引けに売り。17244円。+144円。OSCは+4%の45%で終了。
4.4月13日:前日比-13%の48%で終了。終値17364円。
→翌日は143円高で始まるも、前日安値は割り込まず。このことを確認して17520円辺りで買い。引けに売り。17628円。+108円。
5.6月27日:前日比-13%の47%で終了。終値17849.3円。
→翌日は67円高で始まり、前日安値を割り込むことなく、OSCは+2%の49%で終了。前日安値を割り込まないと判断した17900円辺りで買い。引けに売り。+32円。OSCは+2%の49%。
6.7月11日:前日比-11%の43%で終了。終値18049.5円。
→翌日56円高で始まるも、前日安値の18028.9円を割り込む。そのまま前日安値を回復できないが、OSCは前日同値であったので、引けに買い。17984円。
翌日は前日比で177円高で始まる。その日は高値・安値ともに前日を上回っているのでそのままホールド。翌7月17日は前日比+30円で始まるも、前日高値を下回ることが決定的となったので引けに売り。18217円。+233円。
7.8月17日:前日比-11%の30%で終了。終値15237.7円。
→翌日204円高で始まる。前日安値を下回る気配なく、15500円辺りで買い。引けに15732円で売り。+232円。
8.9月18日:前日比-10%の45%で終了。終値15801.8円。
→翌日は137円高で始まり、前日安値を下回ることがないことを確認した16100円辺りで買い。引けに16381円で売り。+281円。
以上から言えることは、10%以上OSCが押された日の翌日は高く始まる。そして、前日安値を下回るケースは稀。もしあればそこで買い。つまり、翌日の寄り付きから、前日安値に近づく時での買いが正解ということになります。
もう1つ。OSCが30%台をマークした時の売買戦略を検証してみます。
1.3月5日:OSC39%、終値16642.3円。
→翌日は14円高で始まり、前日安値を一度も割り込まず。そのことを確認しての16670円辺りで買い。引けに16844円で売り。+174円。
2.3月7日:OSC38%、終値16764.6円。
→翌日は-35円安で始まり、前日安値を割り込みます。しかしそこから上昇に転じます。前日安値を下から抜く時に買い。16740円辺り。引けに売り。17090円。+350円。
3.8月1日:OSC38%、終値16871円。
→翌日は+85円で始まるも、前日安値の16845円は割り込む。しかし、そこから反転した16900円辺りで買い。引けに16984円で売り。+84円。
4.10月24日:OSC37%、終値16358.4円。
→翌日は+10円で始まるも、安値は前日を下回る。そのまま前日安値の16330円を回復できず。売買はなしとします。
5.10月25日:OSC39%、終値16284.2円。
→翌日は+174円高と大幅高で始まる。そして、安値も前日安値を下回ることなく推移。そこで16400円近辺で買い。高値・安値ともに前日を上回っている限りホールド。10月30日に前日比-43円安で始まり、高値・安値ともに前日を下回ることが確実となった引けに16651円で売り。+251円。
6.11月8日:OSC38%、終値15771.6円。
→翌日は-96円で始まり、前日安値・高値を一度も更新できず。買い控え。
7.11月9日:OSC32%、終値15583.4円。
→翌日は-205円で始まり、前日安値・高値を一度も更新できず。買い控え。
8.11月12日:OSC31%、終値15197.1円。
→翌日は-49円で始まる。しかし、前日安値を上回るも前日比-70.46円で終了。買い控え。翌11月14日は前日比+185円の大幅高で始まる。ここは若干の押し目があった段階からの寄り付き価格を上回る段階の15330円あたりで買い。引けに15449円で売り。+119円。
9.11月19日:OSC37%、終値15042.6円。
→翌日は-173円で始まる。安値も前日を下回るが、そこからプラ転する段階で買い。15100円辺り。引けに15211円で売り。+110円。あまり戦果ないが、高値・安値ともに前日を下回っているので、ここは弱気相場とみて薄利でも撤退。
10.12月19日:OSC39%、終値15030.6円。
→翌日は120円高で始まるも、安値・高値は前日を割り込む。ここは見送り。
11.12月20日:OSC35%、終値15031.6円。
→翌日は+13円で始まり、一旦前日安値を割り込む。しかし、そこから反転し前日高値を上回っての終了。前日高値を抜く15300円辺りで買い。引けに15552円で売り。+252円。
12.12月21日:OSC38%、終値15257円。
→翌日は+184円で始まる。前日安値・高値ともに上回って終了したため引けに15552円で買い。OSCも+12%の50%に。
→翌々日も+62円で始まり、前日安値・高値ともに上回って終了したためホールド。
→12月27日に前日比74円安で寄り付き、前日高値を抜く勢いがないので、引けに15564円で売り。+12円。
以上から言えることは、OSCが30%台に落ちた時は、翌日プラスで始まらない限り、弱気が勝っていることになります。更に下げて、前日安値を上回ったその引けに買っても戦果は基本的に期待できません。OSCが控えめに上昇していって、前日の安値・高値ともに上回る勢いがついた日でないと買いタイミングとはならないようです。
以上、OSCを細かく見ていない方にはちんぷんかんぷんだと思いますが、筆者の今年に戦術を考える意味での備忘録も兼ねて記してみました。OSCを使っていない方でも、相場の勢いを反転するヒントがいくつか隠されていることと思います。
既にOSCのツールを使っている方は、参考になさって頂くと多少なりとも労が報われます。