■ 先日の館山マラソンで初の5時間を越えた時は、正直言ってちょっとショックでしたが、逆に今は良い機会を与えられたと感謝
別格なランナーを除いて、65歳過ぎに走力が衰えるのは自然の摂理!
5時間越えのショックは、「健康でケガなく走りを楽しみ続けるには何が大切か?」、を再考するチャンスを与えてくれました
冷静に、ゆとりを持って、賢くトレーニングを続けていくことが大切!!
むしろ、気力面で年齢にとらわれないことのほうが大切だ
これを機会に、雑誌や新聞を切りぬきから、
高齢になっても楽しく安全に走り続けていくための言葉
を拾いあげてみました
1. 中高年ランナーへ「軟着陸」のすすめ(RUNNERS 2001.3) … 旭中央病院・内科医 石毛憲治
① 「生老病死」は自然の摂理、そろそろ「上手に負ける」ことを学ぶべき年齢になっている
② あまり記録にこだわるのはやめよう
③ インターバルトレーニングもほどほどに、練習計画など立てづに、時計をはずして、自由に走って美味しいビールを飲みましょう
④ とはいえ、目標がないと継続が困難
そこで提案—10kmを60歳で60分、80歳で80分というように中高年ランナーの「エイジミニッツ」を決めてはいかがでしょうか?
健康でケガなく走り続けるランナーには程よい目標ではないかと思われます
走行距離も、65歳の月間300kmをピークに7kmづつ減らしても、70歳で265km、75歳で230km、80歳で195km、85歳で165km、90歳で130km、95歳で95km、60kmにすれば100歳まで走れる?!
⇒ スロージョギングの走り方を取り入れれば、上記にとらわれずにランの寿命を延すことができる
「2045年に100歳で10km100分」、というはるか彼方の軟着陸点を目指して、ゆっくり上手な減速を始めることにしよう
2. ランニングの頻度(切り抜き雑誌不詳) … 東京慈恵会医科大学 小野三嗣
① 走ることによって脈の数が増え、呼吸がはずみ、汗が出る。各種臓組織に影響し、ランニング終了後まもなく安静時の状態に戻る。
そして遅くとも夜寝ることによって完全に回復し、翌日には何の影響も残っていないようでなければならない
② しかし現実には、見かけ上安静時の値にもどったようであっても、翌日あるいは数日後に心筋からの逸脱酵素などが異常高値を示したりすることがある。これをリバウンド現象といっている。 これには個人差がある
③ 問題は、ランニングを始めて数年、あるいは十数年間何の異常も感じなかったのに、最近になって不整脈が出るようになったという人が時々いる点にある
こういう人々の場合、それまで毎日だったのを1日おき、あるいは3日に1度というようにランの頻度を下げてみたら不整脈が出なくなったりする
④ 筆者の場合、50歳から初めて7,8年が問題なかったのに、還暦前から頻発するようになった運動誘発性不整脈が、5日に1度という割合に下げてみたら、相当にスピードを上げても見られず、69歳で初挑戦したフルマラソンでも不整脈を起こさなかった
⑤ 不整脈のように直接的に心臓の異常を示す所見ではなくとも、疲労感や食欲あるいは睡眠に対する影響を手掛かりにして決めなければならないこともある
そして案外重要なのは第3者の観察所見である。顔色やふるまいなどに対し…。それがあったら、少し走る頻度を少なくして様子を見た方がよい
⇒ 健康維持のためには月間150km程度で十分。自分の走力と当日の体調に応じたマイペースであれば、連日走っても疲労の蓄積はない
スロージョギングの走り方であれば、悪影響はないのでランニング頻度についてほとんど配慮する必要がない
3. 熱中症、日焼け、寒冷時の対策
<熱中症>
① 要注意なのは、高温多湿に体が慣れていない梅雨明け時期、7月が最多の発生。時刻は午前11時~午後4時台の屋外。運動前の水分補給と30分に1回の休憩で水分と塩分をとること(のどが渇く前に!)
② 高齢者は、皮膚で熱さを感じにくくなり、体温調節機能が低下。気温28℃以上、湿度70%以上は要注意!長湯にも注意のこと。外出は避ける、高温・直射日光は避け、帽子をかぶる。風通しのよい日陰を選ぶ
③ 重症度Ⅰ: めまい、立ちくらみ、筋肉痛、こむら返り、汗がふいてもふいても出てくる … 涼しい場所で安静に、水分・塩分を補給、脇の下などを冷やす 15分たっても改善しない時は病院へ!
④ 重症度Ⅱ:頭がガンガンする、吐き気がする・吐く、体がだるい、集中力・判断力が低下 … 自分で水を飲めず意識がなければ救急車を呼ぶ
⑤ 重症度Ⅲ:意識障害、体がひきつける(けいれん)、肝臓・腎臓の機能低下、高熱が下がらない … Ⅲ度かどうかは救急隊や医師が判断する、死亡率は10%。
<日焼け>
① 季節を問わず長そでのランウェアーを着る 発汗・吸湿性の着心地のよいもの
② ランニング用の10分丈のタイツをはく 日焼け防止だけでな、く骨盤を安定させ、疲れにくく、ケガもしにくい
③ 帽子を必ずかぶる 延髄への日よけが付いているものがよい
④ 日焼け止めクリームを塗る 顔と、手の甲、首にも塗る
⑤ 夏場の朝は日陰コースを、夕方は日が落ちはじめのころ以降に走る
<寒冷時>
① 上: シャツ、ジャージ(ジャケット)、ウィンドブレーカ 暑くなったら上着を腰にまいて走る
② 下: パンツ、ジャージ(ズボン)、ウィンドブレーカ
上下3枚づつ重ね着して走る
あとは、防寒用手袋と帽子が必要!