団塊世代おじさんの日常生活

夏 日本で二番目に気温が高く、陶器と虎渓山と修道院で知られる多治見市の出身です。

すてきな誕生祝い、ありがとう。

2017-10-01 06:10:38 | 日記
 中日新聞「くらしの作文」に「娘からの誕生祝い」というタイトルで73歳の主婦の方が
投稿されていました。


 九州に嫁いだ娘の三回忌も過ぎ、心も少し落ち着いた。

 私の誕生日が近いころ、郵便受けを開けると封筒が。

 差出人の名は娘だ。
由布院よりとある。
え、どうして。

 開くと直筆で「お誕生日おめでとう。
憎まれ口までなつかしんでくれたらなあ。
産んでくれてありがとう 平成二十六年六月二十六日 紅美」
と書かれてある。

 難病の筋肉種で、余命六ヶ月と医師より宣告されたあと、
友人との旅行先で三年前に、期日指定が頼める店で書いたらしい。

 どんな気持ちで書いたのか。
うれしいやら、悲しいやら。
涙、涙の一日だった。

 娘は治療を続けていたが、
三ヶ月たったころ、同じ短い命を終えるなら、
もう苦しい治療はやめたい、私のことを
息子、夫、親、兄弟の心の中に
ずっと残しておいてほしいと言って、
余命を痛み止めの薬だけで過ごしたのである。

 そして一年間生きることができた。
その間、体の調子のよいときは、社会人となった
息子と二人で、また私たち両親と、夫と、兄弟たちと、
それぞれ旅行をし、家族の心の中に思い出を残し、
四十七歳で旅立っていった。

 あなたのことは忘れない。
病院での口けんかも、母は懐かしんでいます。
すてきな誕生祝い、ありがとう。


 以上です。


 読んでいるうちに目に涙が溢れました。
期日指定で投函してくれるお店があるんですね。

 この娘さんの「同じ短い命を終えるなら、
もう苦しい治療はやめたい、私のことを
息子、夫、親、兄弟の心の中に
ずっと残しておいてほしいと言って、
余命を痛み止めの薬だけで過ごしたのである。」
という選択は、素晴らしいと思いました。

 彼女は、大切な人の心に思い出を残してくださいました。
家族や友人は、彼女のことをいつまでも忘れないと思いました。






伊東ゆかり 恋のしずく
コメント (10)
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