団塊世代おじさんの日常生活

夏 日本で二番目に気温が高く、陶器と虎渓山と修道院で知られる多治見市の出身です。

施設に入れば、食事も準備しなくて良いですし、何もかもワーカーさんがやってくれます。

2021-08-12 02:43:09 | 日記
 中日新聞の柴犬フランス歩記(あるき)というコーナーで、「母の短い恋」というタイトルで、浅野素女(あさの・もとめ)さん(フリージャーナリスト、指圧施療師)が投稿されていました。

 アニックとその姉妹は、夫亡きあと大きな家にひとり暮らす母(84)の今後に悩んでいた。

 生きることに興味を失ったかのように、娘たちの訪問を待つばかりになった母の存在は重かったし、一人暮らしの限界も見えていた。

 それぞれの家庭生活を尊重するフランスで、子が親を引き取る例は少ない。

 さんざん探し回り、母を説得してある高齢者施設を試してもらうことにした。

 二週間のテスト滞在だ。

 1ヶ月ほどして様子を尋ねると、「それがね、もう家には戻らないって!」。

 即座には状況をつかめず目をしばたたくと、アニックはちょっとためらってから続けた。

 「入居者のひとりで車椅子生活の9歳年下の男性とすっかり意気投合しちゃって、もうずっとここにいるって、頑として動かないの・・・・」

 つまりは一目ぼれ。

 娘たちが予想外の展開にうろたえた様子が目に浮かぶ。

 「以来、いつもふたり一緒。もう家なんか野となれ山となれって感じよ」。

 男性の絶対数が少ない高齢者施設で、周囲の目などてんで気にならない様子。

 アニックの口ぶりになお戸惑いがにじんでいた。

 80代の母が少女のように恋に落ちたのだ。

 魔法のように、生きる喜びを取り戻したのだ。

 徐々に娘たちも状況を受け入れ、相手の男性と親交を深めていった。

 ところが3ヶ月後、「話したわね、母の彼のこと。実は先週突然、心筋梗塞で亡くなってしまったの」。

 なんとまあ、短い恋だったことか。

 先がないからこそ純粋になれたのだろうか。

 「もちろん悲しんでる。でも、彼に出会ったおかげで、母は他の人たちにも心を開くようになったの。いくつになっても、変われるって大切なことね」。

 娘たちの中でも、母への視線が微妙に変わったようだ。

 以上です。


 この話から昔 宿直のバイトをしていた時、宿直の先輩からお聞きした話を思い出しました。

 先輩は私と同じ特養の宿直をされていました。

 私のところと違って、元気な方が入居されていました。

 そこで男女のカップルが生まれました。

 このカップルは特養から出て、アパートに住むようになったとのことです。

 男性は働きに出て、女性は家事をすることになったそうです。

 半年ぐらい経って、先輩の施設に女性から電話があったそうです。

 「施設に戻りたい!」と。

 分かるような気がします。

 施設に入れば、食事も準備しなくて良いですし、何もかもワーカーさんがやってくれます。

 二人で暮らせば、家事の一切を引き受けなければいけません。

 現実の大変さに気づかれたんでしょうね。

 もう先輩の施設は空いていませんでしたので、他の施設に入られたのかな?

 高齢者の恋は、難しいですよね。😅





四月の恋/パット・ブーン
コメント (8)
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