団塊世代おじさんの日常生活

夏 日本で二番目に気温が高く、陶器と虎渓山と修道院で知られる多治見市の出身です。

 このお母さんのように、ボケもせず、延命治療もせず、最後まで元気に生ききる。

2021-08-17 00:50:06 | 日記
 中日新聞の「くらしの作文」に「こころは元気です」というタイトルで、70歳の女性が投稿されていました。


 母は92歳。余命2週間。老衰。

 プリンやヨーグルトしか喉を通らない。

 水とビタミンの点滴で命をつないでいる。

 介護付き老人ホームのスタッフの笑顔に支えられて。

 延命治療は望みません。

 回診のドクターが聞く。

 「とみえさん、元気かな」

 「はい、先生、こころは元気です」。

 母は元気な声で答えました。

 とみえさん、かっこ良すぎるよ。

 苦しいはずなのに、本音で一生懸命生きてきた母は、時に会話が冴える。

 母は部屋のベッドより食堂のリビングで過ごすのが好き。

 みんなの声がうれしいから。

 「とみえさん、元気になって」。

 励ましてくれるから。

 窓越しの田んぼの緑が美しい。

 農作業した頃が懐かしい。

 お風呂に入れてもらうと、「やーあまだのなーあかの一本足の案山子ー」と十八番を歌う。

 童謡大好き。いい声。

 「戦争はこりごりや」。

 母は平和を愛していた。

 「百歳まで生きると銀杯がもらえるよ」と無駄口を叩く私を一喝。

 「戦争したいような首相の銀杯なんて、わしはいらん」

 最後の一日、一秒まで生ききった母。

 駆け付けた私は、まだ温かい母に満身の力で叫んだ。

 耳がいいから聞こえたでしょ。お母さん。

 永眠。

 ふつつかな娘の愛と悔いを極楽浄土で笑っているでしょうか。

 以上です。


 このお母さんのように、ボケもせず、延命治療もせず、最後まで元気に生ききる。

 このように死ねたら、最高です。





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コメント (10)
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