中日新聞の日曜版「おじさん図鑑」に「全力で」というタイトルで、飛島圭介さんがエッセーを書かれていました。
国会の答弁の秘訣は、絶対にまともに答えないことに尽きるらしい。
たとえば「AかBか」と判断を迫る質問に対しては、回りくどい説明をしたあげく、「こうしたことを勘案し、AあるいはBの”いずれにせよ””万全の”対策をして”全力”で対処します」と答える。
AかBか決して口にしない。
質問者が食い下がって「Aだとしたらどう考えるか」といえば、「仮定の質問には答えられない」とか「回答を差し控えたい」というのだ。
言質をとられないための稚拙な技巧なのだろうが、回答全てが無意味かつ無内容だ。
加えて、回答者のほぼ全員が、誰かが書いた文書を読み上げるだけで、自分の言葉で自分の思いを表明することはない。
その政治家に国家百年の大計と揺るぎない信念があれば口下手であっても国民の心に届く。
”いずれにせよ” ”万全の” ”全力で”などの空疎な言葉は耳を通り過ぎるだけ。
また「仮定の質問」こそ国の行く末に関わる重要事だ。
政治家はどうしたって答えなければならない。
いずれにしても、戦後七十六年の夏、惨禍を繰り返さないためにも、ワシらは万全の備えで良き政治家を全力で選択するしかない。
以上です。
このコロナ禍という国の最大の危機に、安倍元首相、菅首相というトップを持ったのは、日本の悲劇としか思えない。
何も考えず、自分の保身ばかり考えている考えている。
作者が言われるように、「ワシらは万全の備えで良き政治家を全力で選択するしかない。」ですね。
The Mamas & The Papas: California Dreamin'